MY課題映画感想/2024.04
大和(カリフォルニア)
大和市の空気感はよく知らないのだが、アイデンティティの揺らぎ、行き場のない苛立ち、息苦しさは伝わってきた。しかし、それ以上にクサさを感じてしまい、模倣から本物へと踏み出すクライマックスも共感性羞恥で見てられなかった。
(★★☆☆☆)
衝動
若者の息苦しさ、澱んだ社会の縮図をベースにしつつもエモーショナルな演出がひたすら寒い。倉悠貴さんと見上愛さんが絵になるのはわかるし、その2人の存在感はあって良いのだが…何だろうな、社会問題をファッション的に消費しているだけに思えてさめる。セリフ回しも陳腐。錫木うりさんが良かったな。キャラクターとしては『めためた』の役の方が好きだけれど。
(★★☆☆☆)
空と瞳とカタツムリ
潔癖で男性と性行為ができない女性と、男性なら誰とでも寝る女性。雌雄同体のカタツムリになぞらえて描く性愛。体で繋がる事のできなさなど気になる要素はあれど、それっぽいテーマを提示し、女性の体、女性同士の絡みを消費しているだけに見えて好きじゃない。
(★★☆☆☆)
COME & GO カム・アンド・ゴー
留学生として、働きに…様々な理由で海外から大阪にやってきた人々を描く群像劇。ドキュメンタリーのような質感で描かれ、どことなく滑稽さもあるのだけれど、見ていて気が滅入ってしまった。大阪に感じる馴染めなさが映画にも影響しているのかも…。
(★★★☆☆)
歯まん
まあ、題の通り性器に歯が生え、性行為の最中恋人を殺してしまった遥香。不安に怯える日々の中、遥香を気にかける裕介に惹かれていくも…自分は人と付き合うことはできぬと葛藤する。2人の間に入る女性が映画の展開的にも邪魔なのと、振り切りが悪く煮えきらぬラストにもや。
死姦映画を見ていきたいと思いつつもまだ全然見られていないが…(『ネクロマンティック』は見た)性行為の最中に飛ぶ血飛沫というのもビジュアル的にはいいもんだなと思った。日活ロマンポルノ『暴行切り裂きジャック』の切り裂きっぷりも(フィクションという前提があるからだが)良かった。
(★★★☆☆)
奈落のマイホーム
ディザスタームービーは、もともとあまり好きじゃない上に、コメディテイストで更に乗り切れなかった。あり得ないにも程がある展開が多かっただけに、シリアス展開は必要だったのかな、とも思う。
(★★☆☆☆)
震える家族
事故で亡くなったハンビョルの悲しみを乗り越えるため、イサクを養子として迎え入れた牧師のソクホと妻ヒョヌ。するとイサクはこの家に誰かいると言う。試練を前に家族はどうするか。オカルトにも、ヒトコワにも振り切っていないが、ジトっとした地味な展開がかえって好感でした。
(★★★☆☆)
ユゴ 大統領有故
『KCIA 南山の部長たち』公開時に見たいと思っていた本作、やっと見た。『KCIA』はキム部長を中心に描かれるが本作はキム部長の部下である情報部の課長を中心に大統領暗殺に関わった人々を描く。どこかコミカルさもあり、命令に従っただけの人々など興味深く面白かった。
監督は『ハウスメイド』、『浮気な家族』のイム・サンス。恐らくユン・ヨジョンだと思うが、ラストのナレーションが良かった。『KCIA』より本作の方が面白いと思ったが、『KCIA』で朴正煕暗殺事件について、関係者についての知識があったから面白く見れたのかも。『KCIA』は丁寧に描かれていたので。
(★★★☆☆)
デッドエンドの思い出
吉本ばななさんの小説が大好きなのでこの映画は好きじゃない。それと、見知らぬ土地で地元の人たちに受け入れられ、前に進む勇気を…みたいな映画が苦手。居心地悪いし、気持ち悪さすらある。優しさと善意に錯覚しがちだけど同調圧力以外のなんでもないって、と思う。小っ恥ずかしさと気持ち悪さしか感じなかったが、少女時代のスヨンが主演なのでその点だけは良かったのと、若杉凩さんが出ていたのも嬉しい。
(★★☆☆☆)
恋物語
美大生のヨンジュは、コンビニで出会ったジスに惹かれていく。初めての恋。幸せが伝わってくるような前半から次第にすれ違い、大学の制作も手につかなくなっていく後半。好きだけではどうしようもない。離れていく心を前に言いたいことも言えない。そういうものなのだろうが苦しいね。
(★★★☆☆)
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