再会
ー周(アマネ)ちゃん!
動物農場のチコだよ!
ーん?!わ、チコちゃん??え!
来てくれたの!!
ーうん。一度はホンモノ見たかったから!東京で個展やるならって。
ー嬉しいなあ。30年ぶりかなあ。
そう。約30年ぶりのリアルの再会笑。下北沢ギャラリーにインドや中南米、チベットを旅した時の周ちゃんの絵を見に来た。私は、学生の頃、夏休み冬休みの度に動物農場という自然教育団体の主催するキャンプで、子どもらを迎えるアルバイトをしていて、周ちゃん(♂)は、その正規スタッフだった。
赤いつなぎを着て、いつもギターを傍らに静かに佇んで。密かにスナフキンと呼ばせていただいていた。口数は少ないんだけど、何故か子どもらに慕われて不思議なオーラのある人だった。
特に個人的な繋がりがあったわけでもないのだけど、会うことになっている人とは、またどこかで次の出会いは準備されているんだなあと思うのだけど、何人かの互いの共通の友人が、二人をまた出会わせてくれたのが、5年くらい前か?
(作家、カレーマサラワーラー、展示、キャンプ時代の共通の友人等)
長女の第一志望大学が、周ちゃんの出身大学学部だったこともあり、オンラインでOB訪問?笑(大分先輩)させてもらったり、木彫りのアマビエを病気平癒を祈願して作ってもらったりと、細々と続くご縁。
個展には、行こう行こうと思いながら、今回は遠いから等とまた今度と先延ばしにして来たけれど(あるある)
一度死にかけてからは、次はあるかわからないと本気で思うようになり、今回の下北沢の展示を逃す私ではない笑
新宿に用事がある次女と連れだってふたり、30年の時空をワープして、オジサンとオバサンが一気に距離を縮めてゆく笑。それができるのは、ある程度の長さをある濃密さで共に過ごしたからだと思う。
山ん中、ひと夏、テント張って、風呂はドラム缶、電気はなし夜はColemanランタンとヘッドライト。トイレは穴掘った循環型笑
3泊4日か6泊7日をワンクールに全国から子どもを迎えて、川遊び、洞窟探検、チーズ作り、樹海を歩き、鶏を絞め、朝靄の中農場に牛乳を貰いに行き、羊の毛を刈り、様々な自然教育プログラムを運営していた。私は主に飯炊き女だったけど笑
まさに、若い頃に、同じ釜の飯を食った、寝食を共にした仲間。
時空なんぞなんでもない!
作品の世界の話し。旅の話し。共通の友人の近況。互いの近況。溜まったチリをフウッと吹いたら、クシャミが止まらなくなりそうだ笑
最初から、作品をひとつ、うちの子に連れて帰ろうとは決めていたんだけど、円らな瞳のヤクがジイッとこちらをみつめているのに気付いて、展示が終わったら送ってもらう約束をする。
ヤクがのっそりのっそりわが家に向かっている。