茶道は、一服点てるのに、なぜ15分もかかるのか?なにをしているのか?
茶道のお点前を見たことのない方には、
「しゃかしゃかするだけでしょ?なんでそんなに時間がかかるの?」と聞かれ、
お点前を見たことがある方は、
「お茶を点てる前に何をこちょこちょやっているのだ?」と聞かれます。
なので、今日はお点前のざっくりした流れをご紹介します。
(薄茶の運びのお点前(…一番基本的なお点前)を中心とした説明です。だいたい15分前後かかります)
◆お道具を運び出す
お点前に必要なものを水屋(みずや:バックヤード)から運び出します。
何度かに分けて運びます。
あらかじめ、お道具がセットされているお点前もあります。
◆お道具を清める
ふわっとした布(服紗:ふくさ)で、お道具を拭いたりします。
お茶碗を拭くために、白い布(茶巾:ちゃきん)も使います。
◆お茶を点てる
耳かきのようなもの(茶杓:ちゃしゃく)で、小さな入れ物(茶入れ:形状により名前がいろいろある)に入っている抹茶を掬い、茶碗に入れ、お湯を注ぎ、茶筅(ちゃせん)でしゃかしゃかします。
お客様に出します。
◆道具を片付ける
使ったものは、きれいにしましょう。
服紗(ふくさ)や茶巾(ちゃきん)で、お道具を清めます。
◆お道具を下げる
出したものは片づけましょう。
水屋に戻します。
お道具をお客様に見てもらうために飾ることもあります。
けっこうシンプルですよね。
必要な道具を準備して、使う前にきれいにして、お茶を点てて、使ったお道具を片付けて、元あったところに戻す。
こう書くと、ごく当たり前な行為ですよね。
複雑で、無意味な儀式のように見えるお点前も、この5つの過程のいずれかに該当します。
さらに主客の問答(亭主と客の会話)が入ったりもしますけどね。
お点前を見る機会がありましたら、これらのどの段階なのかなと考えながら見ると、それぞれの所作が理解しやすいかと思いますよ。
…必要な道具を準備して、使う前にきれいにして、使って、使ったお道具を片付けて、元あったところに戻す…
当り前のことと書いておきながら、この当たり前のことが、日常生活で、なかなかできないんだよな~
茶道を通じて、片付け上手になりましたと言えたら、いいんですがね~。
茶道の持つ躾の面が全く身に付いていない。
せっかくの学びが日常に活かせていないことを、この note を通じて気づかされました。あらら。
(断りを入れるまでもなく、上記一切は個人的な見解です。
さらにいうと、お稽古を続ける中で、考えもまた変わっていくような気がします。)
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一服、さしあげてみたよ お茶ってこんなものです
抹茶をはじめて飲むという方に、一服さしあげる機会がありました。
そこで、「へ~、そうなんだ~」と驚かれたことを、ご紹介。