
輝きを持つ者よ
BUMP OF CHICKENの『ロストマン』という曲が、狂おしいほど好きだ。何をどうしたらこんな歌詞が書けるんだろう、こんな曲が、世界が創れるんだろう、と思う。数千回は聴いたと思うけれど、いまだに鳥肌が立つ瞬間がある。
幼い頃から親しんできていて今なお普段から聴く音楽の大半が洋楽、もしくは劇伴系なので、たまに邦楽の話に混ざると「そういうの聴くんだ?」なんて反応を貰う。だいたいは人から教えてもらって聴く。最近でいえばレッスンに来る生徒から、昨今の流行りの曲を聴かせてもらってメモに取っている。
Official髭男dism、Vaundy、Mrs. GREEN APPLE、King Knuあたりは完全に生徒たちからの影響で聴くようになった。Adoもすごい。ライヴ映像だと音源以上に凄まじく、久しくなかったほどの衝撃を受けたのでいつかコンサートに足を運んでみたい。
音楽を仕事にしているけれど、開拓に時間を割くことがないため驚くほど疎いのだ。知らないこと、知らなものの多さ、己が浅学さに辟易することもしばしば。
「先生の好きな邦楽の曲ってなに?」
「え・・・?あ〜、え〜と・・・」
よって、邦楽という分野においては手持ちのカードが限られてくる。
なんだろう。パッと思い浮かんだものを並べてみる。
futuristic imagination - School Food Punishment
ロストマン - BUMP OF CHICKEN
時には昔の話を - 加藤登紀子
不死身のビーナス - スピッツ
純愛ラプソディ - 竹内まりや
浪漫飛行 - 米米CLUBE
Funny Bunny - the pillows
箒星 - Mr.Children
暴れだす - ウルフルズ
美しき人間の日々 - サンボマスター
流星 - ハルカトミユキ
Reason - locofrank
ごった煮が過ぎる。なんだろう、もっとあると思うんだけどな。B'zやサザンだって好きだ。この手の話になるといつも真っ先にSchool Food Punishmentが出てくるのは、やはり自分にとって特別なバンドだからなんだろう。中でも『futuristic imagination』は完璧な、非の打ちどころのない一曲だと思う。
あ、デイドリーム・ビリーバー(あえて翻訳版)も大好きだなぁ。奥井亜紀の『Wind Climbing』の歌詞は最高に良い、なんて話も最近誰かとした気がする。
ちなみに。
その昔、バンドをやっていた頃にメディアのインタビューで答えたのだけれど、初めて買った邦楽のCDはTWO-MIXの『JUST COMMUNICATION』。
きょうび見かけない8センチCDだ。洋楽はAEROSMITHの『NINE LIVES』だったと思う。
"純粋に音楽を楽しむ時間"は、すっかりご無沙汰してしまっている。
移動中はだいたいラジオか、次の現場の曲の予習に使う。本を読む時は邪魔にならないインスト。ここ数年は仕事帰りも翌日以降に控えてる曲、もしくは耳を休ませるために何も聴かない、ということが多い。リハーサル中は長時間イヤモニをしているので、帰り道ぐらいは耳を解放したい、というのもある。
家に居られる時間も限られる上、自宅で過ごす時はほとんど映画かゲームに費やすので「じっくり音楽でも聴こう」とは、まずならない。
ときどき友人が尋ねてきてくれた時に『最近何観てる/聴いてる』でyoutubeやSpotifyの再生履歴を見せ合う時ぐらいだろうか。
不思議なもので、類は友を呼ぶのか何なのか、家に招き入れるぐらいの間柄の友人たちとは「よし音楽聴こうぜ」とはほとんどならないのだけれど。
僕の音楽仲間って、音楽の話をぜんぜんしない。一切しない、なんてこともないのだけれど、好んで場に出すことはない気がする。
なけなしのお金をかき集めて、とっておきの一枚を買いに行っていた日々を思うと隔世の感がある。
"音楽を楽しむ回路"が今は遮断されてしまっているな、と思う。
日々演奏する楽しさはあるけれど、インプットの容量が足りていない。in/outの伝達速度と量が目まぐるしくて、リソースを確保できていない状態。何かが聴こえてきたとして、空気が振動している、音楽がそこに存在している、というのは知覚できるけれど、引き出しに辿り着く前にスポイルされてしまうような。そんな状態。
完全に余裕を無くして切羽詰まったりすることはないけれど「疲れたなぁ」と図らずも溢しそうになるので、心の水位を見張る。気をつけないと、良いものを取り入れる感情の回路にまでエラーが生じる羽目になる。往々にして「あ、これはまずいな」と自覚した時には体調にまで影響が出ているので始末に負えない。音楽を聴くどころではない。
きっと自分にとっては、こうして文字を書き連ねることも、感情の代謝に必要な行為のひとつなんだろう。
作家が曲を書くように。シンガーが歌に想いを載せるように。
心に余裕をもたらす、息抜きのための行為だったはずなのに。時々どうにも受け入れられない、みたいなことになってしまうのは職業病なのか。それとも単に自分が面倒な手合いだからなのか。その辺りはわからないのだけれど。先に控えている現場にフォーカスを絞って思考を先鋭化させたい、というのが強いのかも知れない。
音楽が好きだからこそ、100%愛せる状態に自分を持っていけないと音楽に対して悪いと思ってしまう、みたいなところがあるのかも知れないな。なんて。うまくまとまらないな。
寝る前に1ヶ月ぶりにFF14にログインして、FF16コラボのシーズナルイベントを終わらせた。友人たちは皆息災で何より。次のメジャーパッチに向けてじっくりと堪能したいところだけれどぐっと我慢。そういえばFF16のDLCも来るんだった。かなしいくらいに時間がない。
『三体』を観ようか悩んで、結局睡眠時間の確保を優先してベッドで漫画を読む(寝ろ)。連載モノにはすっかり追いつけていない。『よふかしのうた』の最終回は実に見事だった。ここ最近だと『死神坊ちゃんと黒メイド』に並ぶぐらい綺麗な終わり方。
時間がないのに「遊びのバンドがしたいな」と思う。すごくゆる〜いやつ。やりたい曲を出し合って、だらだらスタジオで遊んで、終わったら飲みに行く、みたいなやつ。集客とか売上とか一切度外視したやつ。
年齢性別経験不問です。興味がある方は是非。実現するかはわからないけれど・・・(そもそも人も集まるか謎)
note、一度にバッと書くんじゃなく、1段落ごとに1〜2日がかりで書き足していくスタイルで更新するようになったら存外筆が乗る。
箸にも棒にもかからない駄文乱文ではありますが、よかったらハートマークをぽちぽちしてくれたら嬉しいです。
さて、お仕事再開。
それと明日は上野音横丁でライヴです。よかったら是非。
読んでくれてありがとう。