G7広島サミット 各国メディアをザッピング --あれ?中国は・・・
G7広島サミットが始まった。私は別に直接取材しているわけでなし、何かコメントする材料も資格もない。
しかし、ぱらぱらと各国のメディアを見ていると、各者各様だなあ、と痛感したので、ちょっとだけシェアしたい。
ウクライナ戦争での核使用が懸念される中、日本では「唯一の戦争被曝国の日本が広島で開催することの意義は・・」という切り口で連日報道されている。リーダーたちの平和記念資料館の参観が伝えられ、広島の人たちの思いもフォーカスされ、オバマ来広の時との比較もされて・・・
しかし、ネットで英米のメディアをちょっと見た限り、そこにフォーカスした記事ははほとんどなく、僅かに一言触れるところがある程度で、地理的に中国の玄関先ともいえる日本にG7リーダーが集まり、露骨に対中国、対ロシアを意識したサミットが開かれることの意義が語られるのみ。「Hiroshima」は、単に開催地の名前なのか、という寂しささえ抱いてしまう。
そして、なんと言っても今は、この人のsurprise visit。
さて、G7リーダーたちに「問題」「脅威」として捉えられている中国は、サミットをどう報じているのだろうか。さぞかし、いつものように反発しているのだろうと、新華社の「国際ニュース」ページを開くと・・・
あれっ・・・ない。
ヘッドラインは、サミットはサミットでも、中国と中央アジア諸国との首脳会談の話一色だ。
ええと、G7サミットは・・・
あっ、関連ニュースがひとつだけ。でも、「日米首脳会談 日本の民衆が連日抗議」。
サミットそのもののニュースはここでは全く見つからなかった。完無視、か。
しかし、中国のSNS上では、「バイデン大統領が岸田首相を”大統領”と呼び間違え」のニュースだけは、ものすごい速さで速報が流れてきたので、驚く。報道の基準が、ある意味、非常にわかりやすい。
さきほど、「被爆地広島」の要素にあまり焦点があたらないことを述べたが、台湾のメディアは、そうでもないのだろうか。他の国のメディアと比べると、日本の報道の切り口と少し近いものもあるという印象を受けたが、どうなのだろう。もっと読み込んでみようと思う。
実際に起きているひとつの事象。どの部分をどういう切り口で取り上げるのか、いや、そもそも取り上げるのか、意図的に無視するのか・・・それによって、そこの人たちに伝わる情報はこんなにも変わってくる。
英語はなにも米英だけではない。非英語圏でも英語で読めるニュースは多い。いろいろ覗いてみるだけで、色んな発見があるはず。そして、現地の言葉で情報を読み、聞くことができれば、世界はもっと広がるはず。
noteで海外の話題を提供してくださっている皆さんにも、ぜひ、サミットの現地での報じられ方、教えていただきたいです!
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今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
AJ 😀
(注:特定の国や職業等の批判や政治的、歴史的な議論はこの場では行いませんので、よろしくお願いいたします)