ビジョントレーニングあれこれ(我が家の最近のまとめ)
息子の目が、とうとう20センチ手前でも寄り目ができるようになりました。跳躍性眼球運動のシートの処理スピードは倍にあがりました。
さらに家で漢字ノート1枚に30分かけて大苦戦していた息子が、一昨日は「学校で終わらせてきた!」と爆弾発言をしました(※漢字を覚えられはしない)。
小学生の時に遊びでしていた寄り目。お調子者の子が寄り目して笑わせてくれてくれていた程度に思っていた寄り目や目の面白運動。
目が動くことって実は特定の障害がないお子さんにも関係があるということを、私は今年になって知りました。今日はその辺と息子のトレーニングについて書こうと思います。
子どもの目や身体の動きの重要性に気が付けた研究会
息子がLDかもしれないと思ったのがきっかけでしたが、色々調べていく中、実際に学校を上げて子どもの目や身体活動に取り組んでいる小学校の先生のお話を聞きに行く機会を得ました。
10年以上取り組んでいる先生は、
・目と身体のそれぞれの動きや連動性が、子どもの認知力や視野の広さ・不安感と関連性がある事
・新入生の目の力や身体の感覚的な力が年々下がっていて課題に感じている事
についてお話をしてくださいました。障害があるお子さんだけでなく、全般的にビジョントレーニングやコグトレが必要な子が増えているということでした。ビジョントレーニングで不安感が抜けて行き渋りが解消した例もありました。
偶然、3人の子どもの学校活動のサポートに、3人連続参加して同様の事を感じていました。同じ作業を同じ年の時にしているはずなのに、生徒たちが年々できなくなっていく様はそういうことだったのか、と腹落ちがした気がしました。コロナもあり、子どもの身体が育ってない部分が生活に影響しやすいのかもしれないと思ったのです。
検査をして息子の困りごとが明確に。具体的な目標ができたことでモチベーションが維持できるようになった
さて、研修会の内容を我が子に当てはめようと思うも、私の手元にはWISCのテスト結果のみ。
ビジョントレーニングの先生に見ていただき、試行錯誤しているけれど、彼の困りごとがふわっとしていて、具体的に何が原因で何が苦手なのか切り分けが全くできていないことに気が付きました。方向は合ってるけど、的に当たってるか確認できない感じ。
そんな時、KーABCⅡのテストをする前に面談をしてくださった方がこんな事を言ってくれたのです。
「テストを受けに来る前に、息子さんに状況を説明してください。テストで自分の得意不得意が分かる事によって、学校の授業がより分かるようになったりして楽しくなるかもしれないと思ってきてもらえると嬉しいです」
息子とより楽になる方法があるといいよね、という事で同意が取れた事で夏休み後は色々と動くことになりました。
オプトメトリストの先生に息子をみていただき、具体的になぜビジョントレーニングが必要なのか、眼鏡があるほうがいいのか、LDと関係性はあるのか、調べていただくことにしたのです。
結果、視力は1.0あるけれど外斜位があることが分かりました。そのために目の筋力が具体的にどれくらい必要でどれくらい足りていないかも分かりました。
さらにKーABCⅡテストなどで、実は一旦見えても字がぼやけることや2重に見える事があるといった、息子の見え方が具体化されて周りにもイメージできるようになったのです。
息子が行ったビジョントレーニングと表れ始めた効果
ちなみにビジョントレーニングは下のサイトにあるように
1 -追従性眼球運動 2 -跳躍性眼球運動 3 -両眼視機能
4 -視空間認知 5 -目と手の協応動作
の5種類があります。
現在、息子が行っている練習は以下の通りです(日々組み合わせていくつか)
・眼球運動(左右→上下→斜めに目を動かす・ペンを追う・ペンを追う+質問・焦点移動・寄り目)
・見本を見てパズルを再現する
・ボールのキャッチボール
・お手玉を使った遊び
・数字を目で探して指さしする
いずれもビジョントレーニングの先生とオプトメトリストの先生が下さったワークや道具を中心に進めています。
8月から初めて数か月。本気になって1か月。
急に寄り目ができるになり、両目を使って物体を1つの形で認知できる(目からの)距離がとても短くなってきました。色んな所に焦点を当てる練習でも目の動きがスムーズになってきて変化を感じています。
そして今朝。
彼の変化を知るためのバロメーターとして使っている跳躍性眼球運動のシートを久々に渡したところ、
息子の顔が急に私を見て、いい顔で
「おれ、前より見えてるわ!大丈夫やわ(多分できるわの意味)」と言い出したのです。
「え、前した時と見え方が変わったん?」と聞くと
「うん、前より全部が見えるし、何なら体の横くらいまで見える」と言って両手を広げていました。自分で違いを実感できたせいか、顔がうれしそうです。
研修会で学校の先生が「ビジョントレーニングをしていると視野が広くなる。」とおっしゃっていたのを思い出しました。
そして結果も初回の半分以下の時間で終了しました。探す様子も初回どころか前回とも全く違いました。
目の動かし方がスムーズ。体全体をスッと後ろに動かして全体を見ようとしたり、目がパッパと動いたり。
だから漢字ノートを1枚するのも同席して一苦労だったのが、最近は本当にストレスなく自分で進めていたのか。
一昨日学校でやってきたと言った時は(それ絶対記憶に残らないやつやん!)と思い、衝撃だったけれど、これも目が動くからだったのかもしれない。(他にも彼は本当にがんばってはいるし特定はできない)。
最初にあげた眼球運動も、最初は目を動かすと疲れたり痛がっていたので寝る前に行っていたけれど、疲れる様子がなくなりました。
なので今はトレーニングを夜から朝に変えて、
体操で目をほぐして学校に行く、というイメージでやれています。
思い返すと夏休み前とずいぶん変わったなぁ。
負荷は減った一方で課題が浮き彫りに
とはいえ、漢字は宿題中に色々確認して記憶のトリガーを残しても、数分後に読み方すら覚えていない事が多いのが現状です。漢字を覚える力や再現する力はあまり上がっていません。
根本が解決している訳では全くありません。九九も分かっているけどスッと思い出せずにかなり苦戦しています。だから文章題の問に分からない感じがあると、読むのを嫌がります。
けれど、オプトメトリストの先生が「根本原因じゃなくても、困りごとを減らしてあげることは、子どもにとって世界がそれだけ快適になるってことですよ」と言ってくださり、具体的な数値を出して下さったことで、私も息子も頑張ることができたように思います。そして息子を見ていると本当に頑張ってよかったなと思いました。
一方でK-ABCⅡ検査を通して、やっぱりWISCだけで素人が考えただけじゃ漏れるのではと恐れていた事が現実になった事もありました。これも私がフォローできていなかったトレーニングがいくつもあることが発覚したのですが・・。そりゃ学校の授業で言ってる事分からないってなるよね!!内容覚えてないよね!の連続でした。長くなるのでそれはまた別の機会に・・。
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