冬キャンプはアンチ薪ストーブ派です
キャンプ系SNSではストーブの話題がだいぶ流れてきてて、いよいよ冬キャンプのシーズン突入らしい。私の近隣のキャンプ場では、まだストーブ無しで冬用寝袋だけでも耐えられるけど、長時間の焚き火は厳しくなってきた。炎の暖かさよりも冷たい風の威力の方がどんどん増してきている。
高原のキャンプ場ではストーブ無しでは風を避けてお籠りもできなくなってきた。
しかしねー、いつも思うんだけどキャンプ系SNSの過剰な報告ってどんな意識で投稿してるんだろう?
「冬キャンプに備えて◯◯が欲しい」→「見てたら届きました」→「開封の儀」→「家で使いぞめ」→「キャンプ準備完了の詰め込んだ車内」→「キャンプで初投入」、これがFacebookの各キャンプ系グループやインスタにコピペで多重投稿するもんだからうっとおしくてしょうがない。
そして使った感想は「ひかえめに言って最高!」のオンパレード。何らかの参考になるかと思って見ている身としては、マイナスポイントの方を聞きたいんだけど、マイナスな書き込みはほとんど無し。そんなこと無いと思うんだけどねえ。
挙句の果てに批判めいたことを書くと「ルール違反です。人の意見を尊重しましょう。」と削除される。批判だって立派な意見だと思うけどね。
今年は嫌と言うほどアイロンストーブの話が流れてきそうだな。
さて、アンチ薪ストーブの話。
ちなみに私は家庭兼用反射式石油ストーブ推奨派だ。
①ランニングコストがかかりすぎること。
安定して燃やし続けるには良質の広葉樹の薪が大量に必要だ。ホームセンターで買うにせよ一晩一束では足りないだろうし、薪販売をしているキャンプ場、それもしっかり除雪も入っていて車両横付けができる上等なオートキャンプ場を使わざるを得なくなる。
冬季閉鎖中の無料キャンプ場~炊事場とトイレは使えないけど、使用禁止ではない。除雪もロクにされてないけど自己責任でなら使ってもいいよというスタンスのキャンプ場はけっこう多い~は、まず使えない。キャンプ場の選択がすごく少なくなること。
薪ストーブを持って上等なキャンプ場で遊んできた人に言いたい。キャンプ料金、薪代金などを公開して欲しい。たぶん「やっぱり俺は行けんわ」と諦めるんだろうな。
石油ストーブは、ストーブから燃料タンクを抜いて本体を最初に運んで、空のタンクに石油チュルチュルで石油を入れて運べば、一往復増えるくらいでそれほど労力はいらない。
石油ポリタンクは車に積みっぱなし。万が一ストーブ燃料が足りなくなったら燃料タンクだけを持って車で補充する。
石油10Lをスタンドで買って出発、燃料タンク2/3くらいで朝まで燃やしっぱでいられる。(睡眠中は火力は弱めにするけど)
10L約1200円で4回くらいはキャンプが可能だ。
②設営撤収に時間がかかること。
設営時は大量の薪を運んだり、煙突をステーで固定したり。撤収時は灰の処理とストーブ本体の清掃と分解パッキング、余った薪の運搬、時間がかかりそうだ。
石油ストーブは、ストーブ本体から燃料タンクを抜いて、本体の残燃料だけで朝飯くらいは作れる。タンクを抜くと安全機構が働いて点火できなくなっているけど、タンクと本体の間にある弁付きキャップを外してタンクを再投入すればタンクからの石油の流れが止まって再点火が可能になる。
朝食を食べ終わった頃にはほとんど空に近いので、ストーブ本体の下に足の甲を入れて傾けて、残った燃料を100均の園芸用スポイトでタンクに戻せばいい。5回もスポイトを使えば空っぽになる。手間といえば手間だけど、薪ストーブと比べれば雲泥の差だ。
③暖が一番欲しい時に暖をとれないこと。
いちばん火の気が欲しいのは朝に目覚めたときだ。新たに火を入れて暖かくなるまでに時間が掛かるし、寝袋から這い出たちょっと薄着な状態でフーフー火起こしは辛い。
入れた薪を燃え尽くしてストーブを冷まして清掃・パッキング、退出の時間を考えると朝の火入れはできないんじゃないかな。
石油ストーブは、結露が凍ってパリパリ落ちるような寒い朝でも寝袋から指一本伸ばせば点火する。
火を入れて二度寝できるのがたまらなく気持ちいい。
撤収5分前まで暖まっていられるし、抜く石油の量が少し多くなることを覚悟すれば、テント内は暖かくしたまま温まりながら撤収作業をすすめ、残りがテントだけになったら外に移動して抱きながら最後のコーヒーを飲んだりもできる。
石油ストーブは基本眠るときは消すようにしてるけど、寝落ちしてしまうことも多い。通常の換気口の他にテント後室のファスナーを1/4くらい開けて使ってCo検知器が鳴ったことはないし、今も生きている。
Co検知器はガスバーナーにヒーターアタッチメントを乗せて燃やしている時はよく鳴り出す。ヒーターアタッチメントは緊急に指先を温めるくらいなら問題ないけどメインの暖房機器として使うのは危険だと思う。燃費も悪いし。
考えてみればテントなんて隙間だらけ、正常な燃焼さえしていればCo中毒はさほど気にしなくていいと思う。正常燃焼という点でも薪ストーブよりはずっと扱いやすいと思っている。
石油ストーブをキャンプで使っている人も多い。でも圧倒的に多いのはパセコやアルパカのような小洒落たデザインの韓国製対流型ストーブだ。
なぜ対流型を使うのかがわからない。
テント内で使うのならど真ん中に置かなきゃならないしど真ん中に置けるくらいのテントで使うには熱効率が悪すぎる。
小さいドームテントくらいのほうが暖まるのも早いし、ストーブの後ろ側に熱を持たない反射式ならばテントギリギリまで近づけてもテントに影響はなくて導線もしっかり確保できるのに。
カワイイは正義、インスタの悪影響なのかな?
薪ストーブvs石油ストーブは石油ストーブの勝ちというのが持論だけど、「薪ストーブはロマンですから。」と言われたらぐうの音も出ない。
現実的なロマン枠撤廃を重視するかロマン枠で夢見るかは、それぞれの人次第。
凍え死なない朝を迎えられて「今回も楽しかった」と言える人が勝者なのだと思う。
おまけ:東屋こたつ化計画
東屋のテーブル下にストーブを入れて周囲をタープで囲ったら掘り炬燵化に成功。タープをめくってどっぷり入り、手も中に入れたりしたら抜け出せなくなった。
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