きっかけはじゅん 『アフターインディア~となりのシヴァはいつまでも青い~002』
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◎きっかけはじゅん
妻マッリのLINEを遡ること1年と4か月、インド映画『RRR』(アールアールアール)について言及された一番最初の文を発見しました。ここでの「みうらさん」とはもちろん「みうらじゅんさん」です。
みうらさんが「これはすごい!」と個人的に思ったコンテンツに、毎年「みうらじゅん賞」を贈っている(贈りつけている)のですが、2022年は「おさるのジョージの黄色い帽子のおじさん」らと並んで、『RRR』(日本では2022年10月21日公開)が選ばれました。
YouTubeの動画内でS.S.カールティケーヤさんという方がインタビューを受けていますが、ラージャマウリ監督の息子さんです。
▼みうらじゅん賞の様子
▼監督と息子さんと奥さんのインタビュー(2022年11月)
妻マッリは、みうらじゅんさんや茂木健一郎さんや岡田斗司夫さんといったものすごく濃いパイセンたちが好きなのですが、そんな先輩方が全員が口をそろえて『RRR』がすごい!と言っている。
私は私塾経営という仕事柄、受験期ということもあって1月末~2月は土日のスケジュールが全て埋まっている状態だったのですが、マッリは自ら上映情報を調べ、勇敢にも「ひとりでも行く!」と言い出しました。結婚して20年、付き合っていた高校時代から数えれば30年間に、マッリが単独で映画に行く! なんて事態は記憶にありません。
◎これは運命か使命か。
今、改めて考えると、この時点で『RRR』は上映初日から3か月経っています。海外の映画(しかもインド映画)で、3か月にもわたって上映されているなんて、日本ではあり得ません。そして驚くべきことに、1年半経った2024年5月現在でも上映している映画館があるのです!
それらが相まって「真の大好評 ロングラン中」だったからこそ、妻マッリは『RRR』と劇場で出会うことができた。あとからBlu-rayや動画配信ではなく、映画館で観ることができた。なぜか私からも感謝の気持ちでいっぱいです。『RRR』を観た人が多くの人に奨めて、その人がさらに別の人に奨める。作られた宣伝なんかでは一切ない、すごく自然な、幸せが拡大していく流れ。
いい映画なのに上映期間がものすごく短かったり、定められた上映スケジュールが動かせなかったりするのが普通であろう業界において、『RRR』は熱意と愛情がしり上がりのロングランを実現したとても稀有な、幸福で美しい例だと思います。
次回は、マッリが初めて『RRR』を観た日について書きます。
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