2024年アメリカCES概要:新たなトレンドとインサイトでテックトレンド(Tech Trend)を当ててみる!
マーケティング及びAI関連の事業を手掛けている私だけでなく、ビジネスに携わっているすべての方々が先週開催されたアメリカのCESイベントでの各企業の動きやトレンドに関して感心を持っていると思われます。日経でも特集記事を組んだり関連メディアからの情報も多かったと思いますが、自分なりに整理してみました。
2024年のCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)は、4000社以上の企業が参加し、特にアメリカ、中国に次ぐ形で韓国の企業も700社以上出展し、アジア勢の存在感が増しました。特に韓国企業は国内市場が小さいため例年よりもっとグローバル向けにビジネスを展開したい意思が強くなっている模様です。しかし、FordやAppleのようなアメリアを代表する大手企業は今回のCESに参加せず、独自の情報発信を行う動きも見られました。アップルは今年上半期リリース予定のVision Proに関する便りを発信するなど別の動きをしていたようです。
今年の「CES 2024」から見えたきた主な技術トレンド:
1.AI製品・サービス拡大と共にOnDevice搭載AI産業が伸びていく
2023年は、LLM(Large Language Models)を中心とするAI Foundationモデルが注目されましたが、2024年はGAI(生成型AI)を実際のビジネスモデルへの応用する動きや、AIをオンデバイスで機能するよう応用したAI製品が注目されるのではないかと思いました。サムスン(Samsung)とヒュンダイ(HYUNDAI)自動車以外にはちゃんとしてオンデザイスAI製品はあんまりなかったようです。特にサムスンの場合はガウスと呼ばれる自社sLLM(Small Language Models)を使用しTVに搭載したモデルが注目を集めたようです。メディアの報道などで詳細はわかりましたがサムスン(Samsung)は今回専用AIを搭載したTVはチップセット、運用OSとしてはタイゼン(Tygen) 、独自のsLLMである「ガウス」を使用しAI機能を強化したテレビだそうです。今後身近な電気商品にどのような形でAIが搭載されていくのかが楽しみで、ネットに繋がらなくても実機に搭載され賢く機能してくれるOn Device型AI機器が次々と商品化されると予測します。もちろん関連業界への影響も大きいでしょう。
2.ロボットとAIによる自動化が進むことで何が起こる?
AIの導入促進の動きやAIが直接我々の仕事に影響を与えている今ですが、あるシンクタンクの報告によるとアメリカではこの先10年で事務職の90%以上が職を失うか何だかの影響を受けると調査報告書を出しています。日本や韓国のように人口減少が進む国ではAIを効率よく活用することで人手不足の問題を解決できるかもしれないとのポジティブが捉え型もありますが、より専門的な事務職であればあるほどもっとリストラが進むかもしれません。例えば上記お話たようにAIがOn Deviceされることで(家電や車にAIが搭載されることを意味します)、例えば車の事故が発生したら互いの車に搭載されている弁護士AIが過失の割合査定し協議することも可能になります。それから保険関連AI機能も作動し保険業務も人代わりに行なってくれることになりでしょう。なので実際世界各地でAI作用を拒むよう働きかける動きまありますが、今後はAIによるリストラや失業は避けられないと思っております。なのでAIよポジティブに付き合うことが必要となるでしょう。
現在は社会でも経済的にも格差社会だと呼ばれていますが、AIの活用できる人材・組織であるかどうかで会社や個人の未来がかなり影響されると確信しております。
3.AIのソフトウェアとハードウェアへの影響
現在AI関連ビジネスだとソフトウェアやソリューションサービスを思い浮かぶ方が多いと思います。もちろんNvidiaのようにGPUや関連商品など生産して供給する会社をご存知の方ならH/W産業にもAIの影響力が大きいとお分かりだと思っております。そうなんです。AIはS/W産業だけでなく、H/W産業へも大きな影響をもたらしています。これからはインフラとして使われるGPUもインテルのCPUのようにPCなどへ基本搭載されていくのではないかと思っています。例えば、Nvidiaは、GPUセットのA100やH100だけでなく、PCやエッジデバイス用のRTXチップセットの販売を強化しています。それからQualcomm、AMD,Intelなどの半導体メーカーもAIチップセットの開発や性能向上に経営資源を集中しており、2024年はやH/WとS/Wの更なる発展の初石となる年になると思われます。
4.大手企業間の提携強化とエコシステム拡大
AmazonのAWSとドイツの車めーかーであるBMWのような大手企業間の提携やエコシステムの拡大が見られました。それからOpen AIもAppleがアプリストアというプラットフォームを作ってアプリ生態系を促してきたように誰でもAI関連サービスが作れて公開できるマーケットプライスであるGPTsを公開しました。このような動きはAIなしでは生活できない未来が来ることを意味すると思われます。AIの業界は閉鎖的なアプローチよりもオープンイノベーションや企業間の提携を推進する動きが拡大されるでしょう。
ただし、OpenAIやGoogleが開発したChatGPT,Bard・GEMINIのようなAIプラットフォームやFoundation Modelに依存せず、Openソースを活用した独自の開発や実験的な取り組みも活発になると期待しています。一部AIの独占禁止やAI民主化の動きも出てくる可能性もありますが、企業間の協力や提携によるエコシステムの拡大戦争の行方が各分野でどのような結果を齎していくのか楽しみでもあります。
5.細分化されたユーザーニーズに柔軟に対応できるか?
B2BおよびB2C領域における繊細なニーズへの対応力がより求められると思います。ChatGPTの利用だけでなく、GAI技術を自社の製品やサービスにいかに完成度よく搭載されユーザーから支持を得られるかがポイントになるでしょう。実際このようなニーズに対応できないAIサービスは課金されず、実際ビジネスとしての活躍はできないものと思っております。
実際AI領域だけでなく様々な分野で個々のニーズが多様化し、企業の要求もロングテール化している中、顧客のニーズを正確に把握し、トレンドに合わせたサービス提供ができるかが本当に重要になってくることです。ここでインサイトや競争力ある個人と会社がそうでない方々と分けられるかと思っています。AIや機械では代替できない、顧客中心の考え方や繊細な配慮が求められる時代となっていくでしょう。今後森を見れる人材、人文学的にインサイトの豊富さが競争力になることは間違いありません。
個人的に、CES 2024関連の報道資料や自分の知識を照れ合わせて整理してみました。未来を予測するのではなく来る変化に素早く効率よく適応していくことが本当に大事になっていく2024年になると思っております。2024年はAI技術の進化とその応用範囲の拡大、大手企業間の協力とイノベーション推進、そして個々の繊細なニーズへの対応という三つの重要なトレンドを把握する必要があります。これらの動向は、今後のテクノロジー業界の方向性を示唆しており、企業や個人がこれらの変化にどう対応していくかが重要なポイントとなるでしょう。aixもクライアント思いのAIサービスの開発やより良いAI技術の架け橋になるようブリッジ業務を強化していきたいと思っています。
*誤解ないよう書きますが、私はCES2024の会場まで行き参観したのではありません。メディアからの情報を参考にまとめた記事になります。