塩をはこぶロバ
日常生活で、時々
『 舐められてる 』と感じる時がある。
彼らには、ひとつの特徴がある。
自惚れがキツイのだ。
『 こうすれば、人は操(あやつ)れる 』
『 他人は皆、自分のことを好きに成る 』と
なんら根拠のない妄想に溺れ、
せっかくの『 幸運 』を逃(のが)してしまう。
💡あらすじ
イソップ童話に、次のような話しが有ります。
昔のある所に、ロバのが居ました。
ロバの飼い主は、
塩の商いをして生計を立ていました。
買った塩を ロバの背中に載せ、
長い道のりを行き来していました。
ある日 ロバは、あまりにも荷物が重もく、
フラフラになって、
川に架かっている橋の上で、足を滑らせ
川に転落してしまいました💦
するとロバの背中に乗せていた
たくさんの塩が、川の水に溶け
無くなってしまったのです✨
ロバは、一挙に荷物が軽くなり
楽々、家に帰る事が出来ました。
次の日も、
また飼い主はロバを連れて、仕事にむかいます
昨日の損失をおぎなう為の塩まで買い、
ロバの背中に乗せロバを連れて家に帰ります。
すると、また同じ道、同じ橋に行きつきます。
ロバは、
同じ橋の所に来ると昨日の事を思い出し、
『 川に落ちれば、楽になる🎭️』と
わざと川に落ちたのです。
そして、荷物が軽くなったのでロバは、
楽をして家に帰る事が出来ました。
数日後、ロバの飼い主は、
重い荷物をロバに運ばせているから
川に落ちるのだと思い
ロバを思いやって、
今度は、軽い綿を背中に載せて
同じ道を通り帰って行きます。
しかし、
ロバには、同じ『白い塊』にしか見えません。
そしてロバは、
また同じ道の同じ川に架かった橋に来ると
川に落ちて荷物が軽くなった事を思い出し
わざと川に落ちました。
すると今度の荷物は、
水に溶けて無くなる塩では なく、
川の水を含むと重くなる綿だったので、
どんどん水を吸って、ロバの背中の荷物は
重くなるではありませんか💦
横着をしようとしたロバは、
水を吸い重くなった荷物を背負い
くたくたに疲れ果てて、
やっと家まで帰り着きました。
💡ひとり言
ロバは、人間を舐めていたのだ。
自分は利口なので、ちょっと小芝居をすれば
人間なんてチョロイもんだと
2回も川に落ちたのだ。
弱々しく演じれば、
人間の優しさに浸けいる事ができると。
実生活でも、こちらが気遣っていると
こちらを『 弱い人間 』だと認識して
無礼な言動をしてくる者、
横着を指摘されても『 あっ、忘れてました 』
『 すみません 』とクチ先だけで、
いっこうに改善しない者もいる。
どこまですれば、
こちらが怒るかを謀っているのだ。
彼らは、この物語のロバと同じなのだ。
こちらは、社会人なので、
たがいに気持ちよく棲ごせるように、
低姿勢で接しているのを
ヤツラは『 コイツは怒って来ない 』と
【 アホ認定 】している。
しかし、その横着が、
自分のためを思ってくれていた人間を
あきれさせ、腹立たしくさせ、
しいては、見捨てるほど不快にさせても
気にする事すらしない。
そして、
『 優しい人ほど怖い 』などと言ってのける。
この物語のロバも、
自分がした行いを棚に上げて、
水で濡れ、重くなった綿を運ばす主人を
うらめしく思っている。
クチ先だけの者に騙されてはイケない。
こちらに敬意を払わぬような者とは、
関わらないことだ。