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グランド・ブタペスト・ホテル

作り込んだ映像が、夢のように美しい。

物語は、架空の国ズブロフカ共和国。

その地に建つグランドブタペストホテルは、
          世界的な有名ホテル。
しかし、その栄華も遠い昔。

焦点を合わせるべきなのは、

作家宿泊客でもある 国民的作家
   本編冒頭の墓地は、その作家の墓地だ。

次いで、ホテルオーナーの老人。
           ゼロ・ムスタファ
彼は、若き日 このホテルの
          ロビーボーイである。

三人目は、カリスマ コンシェルジュ
              グスタヴ・H

その日も多忙に働くグスタヴ・H
見慣れぬボーイを見つけ、聞くと
       自分の許可なく雇われたと。

当然、そのボーイにキツくあたるよね。

でも、ある時 そのボーイが難民で、
   家族を殺され帰る家もない事を知り、
            真摯に謝罪する。

それからは、師弟のような家族のような関係。

きっと グスタヴ・H
 心を砕く経験をしてきた事がうかがえる。

グスタヴ・H は、生きるために
誠実な信頼関係と 自身の性的魅力を使って
             きたのだろう。
それは、その後 劇中の端々に垣間見られる。

ロビーボーイのゼロは、
   顔に大きなアザのある少女と知り合い。恋におち、結ばれる。

将来の伴侶を見た目で選ばない、この場面は
              特に好きだ。

その後、ゼロは大富豪となるのだが、
      スペイン風邪で、妻子を失い、
戦争で、
財産を差し出さなければ成らなくなるのだが

よりによって、どのホテルでもなく
錆つき廃れたグランドブタペストホテル
             手もとに残す。

その理由は、グスタヴ・H への郷愁ではなく、

奥さんとの思い出のためだ。

ゼロに、
 グスタヴ・H への感謝がない訳じゃない。

それでも彼は、家族じゃない。

ゼロの心をうめたのは妻君だ。

だから、どのホテルでもなく
   グランドブタペストホテルを選んだ。

人と人との繋がりをえがいた
        良い物語だと僕は感じた

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