貧者の一灯
昔々お釈迦様が、
マガタ国という所に招待されました。
マガタ国では、お釈迦様が通る道を
沢山の明かりで照らそうと言うことに成り
その話しは、城下に住む、
とても貧しい御婆さんの耳にも
とどいて来ました。
お婆さんは、
『 自分も、せめて一灯、
御布施させて欲しいなぁ 』と願いましたが
貧しく年老いた御婆さんには、
灯明の油を買うお金は有りません…。
考えに考えたあげく、
お婆さんは、髪を売る事にしました。
しかし、年寄りの御婆さんの髪など、
二束三文にも成りません。
それでも、なんとか
少しの油を手に入れる事が出来た御婆さんは
皆が煌々と灯(とも)す立派な明かりの片隅に
自分の明かりを置きました。
翌朝、王さまや、
その他の人々が献(ささげ)た灯(あかり)が、
なぜか すべて消えてしまっています💦
しかし、その中に1つだけ消えずに
灯っている明かりが有るではありませんか✨
その明かりを
お釈迦様の弟子の目連(もくれん)尊者が、
消そうとしますが、
なんど消そうとしても消えません。
目連(もくれん)尊者は、
お釈迦様の弟子の中でも1番の超能力者で、
その目連(もくれん)の能力をもってしても
その小さな明かりは、消えないのです。
それをご覧になっていたお釈迦さまが、
目連尊者に言いました。
『目連よ。そなたの神通力によっても、
この灯(ともしび)は消せはしない。
なぜなら、この一灯こそ
『真の布施の灯』で有るからだ』と。
SNSのトレンドに「 お墓参りのマナー 」が
上がっていた。
『 まぁ、あるわなぁ 』と思いつつも
『 もっと肝腎なことが有るのに 』と思った。