ある研究関連の講義(3年編)その9
まず、この研究室では、「世界で初めてに挑戦しよう! Something new! ありふれた物質の本質を見極めよう! 水 金属 誰も見たことのないものを見よう! 人々の常識をひっくり返そう! Seeing is believing! 」ということをモットーに研究している。
この研究室では、「ナノ」、「水」、「光」、「バイオ」をキーワードとして研究を行なっている。まず、「光」に関しては、AlとN2の反応を不完全にすると、Al-Nという黒い物質が生成され、これは、光を吸収し、ほとんど反射しないという性質を持つことから太陽電池に応用が期待されている。
ここで、この素材を生かすためには、光が透過するガラスの生成が必要である。そのため、Al膜の表面にメゾスコピックな凹凸を作ることで、透過率が限りなく100%に近いガラスを作成することが必要となる。
また、メゾスコピックな凹凸は、生体の構造に多く存在するため、メゾスコピックな凹凸の研究はバイオミメティックスに繋がる。このように石黒研究室では、「ナノ」、「水」、「光」、「バイオ」というキーワードで様々な研究が行なわれており、各々、相関性を持つ。
次に、この講義を聞いて、一つの研究が別の研究へとつながっているということを再認識させられた。
例えば、メゾスコピックな構造にしても、膜形成からバイオミメティックスまで様々なものに繋がっていた。
一つのことに拘るのではなく、様々なものに応用できないか考えるのが大切であるということが分かった。また、「世界で初めてに挑戦しよう!(以下略)」ということで今までに見たことがないものを見るという研究を行なっていることに対して、後追いの研究よりも新しい研究を開拓する方が面白く、ちょっとこの研究室に興味を持った。
ただ、一つ分からないことがある。それは、どういうプロセスで新しいものに着眼したかということである。
新研究をやるのに、目的は必要ではあるが、それだけなのだろうか。何か既存のものが必要だと思うのだが、それは、自然をよく観察することで得られるのだろうか。このように新研究を始めるのに至ったプロセスを中心に、話を聞きたかった。
最も、この講義を聞いて、関心を持ったのは太陽光発電のパネルである。なぜならば、例えば、光吸収の大きいAl-Nの作製や光を透過させるためのガラスの作製など様々な視点から関与できることとこのように様々な研究をせねばならぬことから、直観的に発展性があるのではないかと推定したためである。
というような内容を書いた。
「世界で初めてに挑戦しよう! Something new! ありふれた物質の本質を見極めよう! 水 金属 誰も見たことのないものを見よう! 人々の常識をひっくり返そう! Seeing is believing! 」・・・いや、いいんだが、随分と思い切ったことを言いだしたな・・・。という感想しかない。
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