見出し画像

品詞と機能の観点から見た準動詞

前に、準動詞の機能についてまとめるということをしたので、その結果が以下の通り。

(以下)

これまでの講義で準動詞に関して学んだので、自作の英文を利用して、品詞とその機能に着目して、準動詞に関してまとめを行なう。

(A)to不定詞と原形不定詞について

まずは、to不定詞に関することから述べる。

(A-1)例文と下線部に関わる品詞

以下の例文は不定詞の中でto不定詞に関する例文である。

(1) I went to the national diet library in Japan, and I read a book, about Eiken foundation, which had been written in 1963, and I found that what she had said turned out to be true.

(2) You’d better go to the library in S University and read that book about physiology immediately. If you do so, you’ll be able to find that what I said is true. Seeing is believing!

(3) New FDA Rules make it more difficult for them to speed up vaccines for approval before Election Day.

(4) It is difficult for him to make the crown.

(5) She helped (to) measure this sample.

(6) “Y” made me keep a diary, when I was junior high school student, in order to make me study English grammar.

まず、(1)の文章であるが、これは、I found that~のthat 以下のwhat she saidが主語で、turned outが動詞の過去形で、to be trueと what she had saidがイコールなので、to以下は補語になる。よって(1)は第二文型である。そのため、このto不定詞は形容詞用法である。 

(2)の文は、Youが主語で、 goが動詞である。to the libraryは動詞goについてどこに行くのかを表しているので、副詞的用法である。

(3)の文はNew FDA Rulesが主語で、makeが動詞でこれは第4文型を導く動詞なので、itが形式的な目的語になり、difficultは形容詞であり補語となる。Itの具体的な目的語の部分は、”to speed~”であるため、このto不定詞は名詞的用法である。

(4)の文章はItが仮主語であり、isはbe動詞であり、easyは形容詞であり、itとイコールの関係にあるので、そのため、第2文型である。また、itの内容は“to make the crown”であるので、このto不定詞は名詞的用法であると考えられる。

(5)の文はSheが主語であり、helpedが動詞で、 (to) measure this sampleが目的語でかつ名詞になっているため、この原形不定詞であり、「動詞+名詞」のタイプである名詞用法であると考えられる。

(6)の文章は”Y”が主語で、madeが使役動詞、meが目的語で、私が日記をつけるので、keep my diaryが補語である。そのため、この文は原形不定詞の形容詞的用法だと推定される。また、makeは使役動詞、 meが目的語で、私が英文法を勉強するので、 study以下は補語なので、この下線部も原形不定詞の形容詞的用法だと推定される。

(A-2)文章の比較

ここで、(1)(2)の文章を比較すると、いずれも、”to+動詞”をとるという共通項はあるが、その一方で、(1)は第2文型であり、(2)は第1文型という相違点もある。つまり、(1)には補語が存在するが、(2)には存在しないということになる。そのため、副詞的用法と形容詞用法の違いは、補語が存在するかどうかで見分けることができると考えられる。

(3)(4)に関しては、”to+動詞”があることを除いて、(1)(2)とは大きく違う点がある。それはitがある点である。これは、副詞的用法や形容詞用法から名詞的用法を見分けるポイントの一つであると考えられる。また、(3)(4)については、どちらも名詞的用法であるが、(3)は目的語で、(4)は主語の位置にitがあるので、itの位置を見ることで、to不定詞の品詞を見分けることができると考えられる。

(A-3)共通点と相違点

ここで、(1)~(6)の文を比較すると、少なくともこの文からは、to不定詞と原形不定詞は名詞用法と形容詞用法があることで、共通するが、一方で、副詞用法があるのは、to不定詞だけであることがわかる。

(B) 分詞と動名詞

次に、分詞と動名詞に関することを述べる。以下は分詞を用いた文章である。

(B-1)文章と下線部を中心とした品詞について

(7) The A company stopped selling the gas cylinder to the B company, not the B company having taken measures against accidents.

(8) There are many people infected with the virus whose name is “Covid-19”.

(9) Watching only what you want is very dangerous in the SNS. I told N_tan so, but she wouldn’t listen to me.

(10) In 1990, there were many young people dancing on this stage.

(11) Badly injured, I couldn’t escape from the criminal.

まず、(7)の下線部についてだが、the B companyが主語であり、having taken measuresが位置的に考えると、動詞になるはずであるが分詞の形をとっている。また、notがカンマ以降の句で先頭にきている。これらから、(7)の文は分詞構文であると言える。また、カンマより前の文のstopped sellingの理由になっているため、動詞にかかるため、カンマ以降の文は副詞句であると言える。また、having taken measuresという文から、これは現在分詞であることが分かる。なお、主文と分詞構文の主語が不一致なので、この文は独立分詞構文であるともいえる。なお意味は「B社が事故に対する対策をとらなかったからA社はガスボンベ(ガスシリンダー)をB社に売ることを辞めた」となる。

(8)の文の分詞はpeopleにinfected以降がかかっているため、これは過去分詞の後置修飾であると考えられ、分詞の部分は形容詞になっていると考えられる。

(9)の文は、watching以降が主語で、isが動詞で、dangerousが形容詞となっており、watchingの部分とdangerousがイコールになっているので、dangerousは補語となり、(9)の文は第2文型になっている。また、watchingの部分は動詞であるwatchのing形とwhat以降の名詞からなっているため、「動詞+名詞」の形になっている。そのため、(9)のwatchingは動名詞になっていると考えられる。

(10)の文では、peopleをdancing以下が形容している。また、「動詞+形容詞」という形になっていることと、dancingはdanceの現在分詞なので、(10)の文は、現在分詞の形容詞用法であることがわかる。

(11)の文章には、主文があり、injuredという過去分詞があり、injured以下が主文の理由になっているので、これは副詞節である。よって、(11)の文は過去分詞の分詞構文であると思われる。

(B-2)文章の比較

ここで、(7)~(9)の文はいずれも、現在分詞か過去分詞の形になっているが、(7)では現在分詞かつ「動詞+形容詞」の形になっており、(8)では過去分詞かつ「動詞+形容詞」という形になっている。そのため、過去分詞か現在分詞かは分詞の形を見れば予測することができることがわかる。また、(7)は(8)と違い、副詞句となっているため、分詞構文である。つまり、副詞句であるかどうかが、分詞構文を見破るポイントになると言える。

(9)については、-ingの部分が主語になっており、他の二つと違い、副詞句にも、どこかを形容しているわけでもない。また、それ自体で、名詞を形成しており、動名詞であると言える。つまり、主語、目的語、補語、前置詞の目的語に関わらず、-ingの部分で名詞ができているならば、動名詞であるといえる。このことが動名詞の文を見抜くポイントであると考えられる。

(B-3)共通点と相違点

 (7)~(11)の文章を比較すると、動名詞と現在分詞は-ingの表現があることで共通であるが、動名詞は「動詞+名詞」という形で存在し、現在分詞は、「動詞+形容詞」ならびに「動詞+副詞」という形しか存在しない。また、過去分詞は-edという表現があり、「動詞+形容詞」ならびに「動詞+副詞」という形しか存在せず、動名詞では-edの形はとれないことが分かった。

(C)総括

以上のように、準動詞であるto不定詞、原形不定詞、動名詞と分詞に関して、動詞、形容詞、副詞、名詞の観点から機能をとらえることができるので、上記のように、文型から品詞を解析する必要がある。

(D)備考

なお、パラグラフリーディングの手法である意味の塊になるように文を区切ることで、文法的に文章を解析することで、その品詞が分かりやすくなり、機能を理解することを助けることになるかもしれない。

(以上)

まあ、こんな感じにまとめた。

実際は、助動詞の際に比較のための表のようなものを作らされたのだけどね。それにしても・・・これをキチンとできれば、英検2級もいけるんじゃないだろうかね・・・。文法的には。

この記事が参加している募集

よろしければサポートをよろしくおねがいします。