執事の勤め【#ショートショート】
私の名前は、白銀純一。今年で三十路を迎えます。
幼き頃から財閥である黒金家に仕えてきた私は、執事としての職務を全うしてきました。特にお嬢様であられる黒金香純様とは2つほどしか年が変わらず、大変おこがましい話ではありますがその成長を間近で拝見させていただけたこと、誠に嬉しく思っております。
香純様は幼き頃から美しく、ご両親から蝶よ花よと育てられ、その愛情を多く受け取り立派なお嬢様となられました。
始めは煙たがっていた習い事も、通い続ける内にその天賦の才を目覚めさせ、誰よりも