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【保護猫を家族に】猫好きな私が思うことなど

猫との生活

幼い頃から、猫と暮らしてきた私。
庭にフラッとやって来る野良猫が、そのまま住み着き、子を産み…。
知らず知らずの内に、家に猫がいる生活が当たり前になっていました。

今現在実家にて、祖母と暮らしている猫は2匹。
1匹は庭にきた野良猫が産んだ子で、人間にすると100歳を超えているであろうおばあちゃん猫。
もう1匹は、私が10代後半の時にゴミ捨て場で鳴いていたところを拾ってきたハチワレのメス猫。こちらも既に子猫と言えるほどの大きさではなく、さらにはとても人懐っこかったことから、何かの事情でお家や家族を失ってしまった子なのだろうと想像しています。

私は現在実家を離れて、母と共に暮らしています。
そんな母との生活を始めた家に、新しく家族を迎えたのは昨年の12月。
人生で初めて、譲渡会というものに参加し、1週間のトライアル期間を経て、正式譲渡された1匹の猫。
ノアと名付けたのは、母でした。
2人で悩みに悩んで、「呼びやすい名前を」と2文字の名前を考えた結果です。

出会い

幼い頃から猫と暮らしてきた私、母と暮らす母方の実家(戸建)でも一緒に暮らしたいと考えていました。
そして、引っ越してきてから、色々と調べてみた。
すると、近くで保護活動をしている団体のHPを見つけ、お気に入り登録し、保護された子たちの情報を眺める日々が始まりました。
コロナ禍ということもあり、譲渡会がなかなか開催できない日々だったためか、メールで保護団体の方と繋がり「保護猫の里親になる意志」を示すことで、色々と情報を頂けるシステムがあり、そちらにも登録。

運命の出会いを待って、数ヶ月はHPをチラチラと覗く日々でした。

家族に迎えるにあたって、猫の毛色や種類などにこだわりはなく、オスメスに関してもどちらでも良いと思っていた私。
とにかく「運命の出会い」を待つような、そんな感じ。

そんなある日、HPに載っていたのが、シルバーサビの女の子。
初めて聞くシルバーサビと呼ばれる毛色の、生後3ヶ月ほどの子猫は、痩せてひょろっとしていて、いかにも活発そうな顔。
兄妹3匹で、保護されたそうでした。
そもそもサビ猫が好きな私は、一気にそのシルバーサビの女の子が気になってしまって、毎日頭から離れない日々。
そんな日々を過ごしていたら、近所のスーパーで久しぶりに譲渡会が開かれるのだとお知らせが出ていました。
そこで、母を伴って、人生初の譲渡会に参加してみることに。

「HPに掲載されているうちの、どの子が譲渡会に出るのか?」というのは、運の要素もあるようでしたが、私の頭から離れないシルバーサビの子が居てくれて…!
その子たち兄妹を保護してお世話してくださっている保護士さんとも沢山お話をさせていただきました。

人生初の譲渡会の参加の勢いで、トライアルの申し込みをした母と私。(というか、完全に私が1人で決めた)
トライアルの段階で、色々と書類があり、正式に家族になるためにもいくつか超えなくてはいけないハードルがあります。
これに関しては、全く知らなかったわけではありませんが、命の重みを再確認する作業でした。

譲渡会の翌週、トライアルのために我が家に連れて来られた子猫。
小さく痩せっぽちなのに大きな声で「キャリーから出して!」と鳴き。
出してあげると一番に、部屋に置いていたトイレで用事を済ませました。
保護士さんは、この子が食に対してとても強い執着を持っていることを何度も私たちに伝えてくれ、「キッチンには立ち入れない方が良い」とアドバイスをくれました。
どうやら、この子たち兄妹は母猫とはぐれて保護されたらしく、3日くらいミルクが得られない環境にあったそうです。
そのためか、保護してくださった方の家では、食べ物があると分かると野生を発揮し、「それはもう大変なことになっていた」と。
食事の支度をしている人の体によじ登るなんて当たり前。
人の食べ物だろうが、何だろうが、とにかく「ちょうだい!」って。
その話を聞いていたので、我が家でも「キッチンは立ち入り禁止」と「食べ物を出しっぱなしにしない」という決まりを守る生活に。

家族に

我が家に来て最初のご飯(保護士さんが用意してくださったカリカリ)は、鬼気迫る様子でガツガツ食べていたものの、それ以降はそういった緊張感を醸し出すこともなく、のんびり過ごす子猫。
トライアルに来てくれるまでの1週間の間に、私は母と子猫の名前を考えていて、家に来てくれてからはずっと「ノア」と呼んでいました。
この時から、ずっと家族にする気は満々だったんです。
「夜眠る時はケージの中で…」と思っていたのですが、3日目くらいからは一緒にベッドで眠るようになり。
食べ物に対しての執着も、我が家ではそこまで感じることはありませんでした。
なんなら、母と私がホットプレートで焼肉をしていても、知らんぷりです。

トライアルの1週間があっという間に過ぎ、最終判断の日。
保護士さんが再び家に来てくださり、お話をしました。
家族に迎える意志は変わらず、色々な書類にサインをし、正式に我が家の家族になったノア。

保護士さんは、これまでにも数多くの猫ちゃんを保護し、譲渡する活動をされてきた方。
曰く、「迎えに行けば分かる」のだそう。
それは、トライアルを経験した後に猫に会うと「この家の子になる」という顔をしていたり、「元々家族でしたよ〜」と振る舞っている子が居るのだそうです。
そういう子たちは、「無事にその家の家族になる」と。
ノアも保護士さんにそんな顔をしていたようです。

保護猫って面倒?


保護猫や保護犬を家族に迎えるにあたって、面倒なことが多い印象があります。
そもそも里親になるために、「幾つもの条件をクリアしなくてはいけない…」っていう。
独身はNGとか、結婚する予定のある人・生活が変わる予定のある人、年齢などなど…。
保護団体によって設けられているルールは違うとは思いますが、ペットショップでお金を払って家族に迎える時には無いハードルが幾つも存在します。

私はペットショップでバイトしていた経験があり、家族に迎えるためにショップに犬や猫を探しに来ていたお客さんたちも見ています。
どこにいても、金額がついていようといなくても、命は命で。可愛いことに変わりはありません。

それ等の「ちょっと面倒」と感じるルールがネックになって、保護団体から家族に迎えることを躊躇う方もいるのだろうとは、思います。
確かに、色々と文句をつけられたり、家の中のチェックとかされるのは嫌かもしれない。
けれど、それ等は「きちんと猫(犬)が生活していけるか?」というチェック。
保護してくださった方達からすると、きっと自分の子供をお嫁に出すようなイメージだろうし、愛情を持って接してきたのだから、同じように愛してほしいと思うのは当然。
そして何より、同じような境遇の子を増やさないためのルールだとも、思います。

個人的プラス面


私の場合、人生初の保護猫を家族に迎えるという経験は、上記のマイナスよりもプラス面が大きかったように感じています。

まず、保護されてから我が家に来るまでに掛かりつけの病院があったこと。
動物病院ってピンキリと言われます。
信頼できるお医者さんに出会えるかどうかって、とても大事になってくるところ。
そんな中、保護士さんが信頼している、団体とも連携している動物病院と先生の存在が既にあるというのは、心強い。
実際に、ワクチンや避妊手術等でお世話になってますが、とても良い先生や看護師さんがいらっしゃる病院です。

また、日々生活をしていると、「病院に行くまでも無いけど…」的な悩みが出て来ることもあります。
特に子猫の時ってナーバスだし、家に来たばかりで生活環境が変わると、それがストレスになる子も居るでしょう。
そんな時には、いつでもLINEで保護士さんと連絡を取っていました。
「家に来てまだうんちしてません!」ってところから始まり、「ご飯を毎回数粒残すのですが…」ってことまで。

家族として正式に迎えた後も、「何かしら定期的に連絡をください」と言われる保護団体も多いと思います。
私がお世話になったところもそうでした。
その定期連絡が面倒に感じる方も居るかもしれませんが、私の場合は「最近こんな感じです〜」と季節の変わり目などに連絡をしている感じ。
ワクチンや避妊手術を行った時にも、その連絡をして、家に帰ってきた時の状態などをお伝えしたりしています。
…「うちの子可愛いでしょ」的な写真と一緒に。

選択肢の1つに

初めて犬や猫を家族に迎える場合、「保護団体から譲渡を…」と考えるのは、ハードルが高いことなのかもしれません。
でも、初めてだからこそ、家族に迎えるその子について気軽に相談できる方が居てくれるのは、とても心強いことだろうと私は思います。
猫と暮らしてきた経験がある私でも、猫が変われば違うことも多々あり、分からないことは出て来ます。
そんな時にノアを知ってくれている人が居ること、気軽に相談ができることはとても心強かったです。

この記事を読んで、家族を迎えるにあたって選択肢の1つに『保護団体からの譲渡』というものが増えてくれたら幸いです。

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