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お空と地上の距離

こんにちは、愛音です

今日は11月29日、もうあっという間に母の命日がやってきます

17年前の今頃はワクワクしてました
それはサプライズで青い振袖を着て12月1日にお見舞いに行く計画があったからです

お母さん、絶対にビックリするなあ!
喜んでくれるといいなあ!

当日になり、病院の許可なく振袖姿で院内を歩いていました
母の病室へ行き「20歳になったよ!私、頑張った!」
そうニコニコ笑顔で母に伝えられました
でも母はもう体が自由には動かず、目だけを動かして私のことを一生懸命に見てくれました
声もなかなか発することが出来ないのに、こう言ってくれました

「あい、ね、き、れ、い」

これは母から私への最後の言葉のプレゼント
そのせいか、今も私は人から綺麗とか可愛いと言われるのが好き
しかし37歳の現在ですと言われる率はかーなーりー、低いですけどね、いいんです、何かの拍子で言われると幸せになれちゃうから

サプライズ大成功!!
これでお母さん、元気になれるんじゃない!?
能天気な私は本気でそう思っていました

でも、母はもう十分、十分過ぎるほど頑張っていました
だからサプライズの3日後にお空へお引越ししたんですよね

あの心配の塊の娘は振袖を着る年齢まで生きてくれた
死にたいと叫び、自殺未遂を起こし、自傷行為を止めることが出来なかったあの子が、綺麗な大人になって、成人の振袖を着てくれた

これは勝手な想像ですが、私の振袖を見てもう大丈夫だな、と安心したのかも
安心して、だから自身の痛み苦しみから離れて、お空にいる父(私から見れば祖父)の元へお引越しをした

もう大丈夫よ、愛音ちゃんは強くて綺麗なんだから!

そんなこと最期に思っていてくれたら私は嬉しいなぁ

母の最期も綺麗でした、その洋服は私が選びました
黒のマーメイドスカート?(裾がヒラヒラと広がってるスカート)そして鮮やかなスパンコールが散りばめられたシャツでした

でも、お葬式の時は涙が止まらず隣に座っていた兄が最後までずっと手を握ってくれていました
祖父の時は途中退場して別室でガンガン泣き喚いたけど、母の時は兄のおかげでちゃんといることが出来ました

あとね、母は悲しい人でも可哀想な人でもないんです
だって最後に親族が棺にお花を入れたんですけど、父がこっそりと額にキスしていたんです
それを見た時に「お母さんは幸せなお姫様、白雪姫みたいだな」と泣きすぎでおかしくなってたけどそう思いました
愛し愛された人に思われたままお空へお引越しできた人です
だから悲しい人でも、可哀想な人でもない、

母は本当にみんなに愛され生き抜きました
そんな母の娘であることは誇りです、すごく自慢できる

確かに命日間近で鬱になって元気度は下がってますけど、考えようによっては命日とはお空と地上が近づく日です
思いたい人が、より近くに感じる日
だからきっと今年も母は私の側にきてくれる

お母さん、もうすぐお空と地上が近づくよ
待っててね!私も笑顔の準備しておくから!!

*愛音*

2024/11/29
逢いたい人
たとえ心が繋がっていても
贅沢言えば抱き締めてほしいな

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愛音
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