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高校受験で見つけた【私】

こんにちは、愛音です

中学3年で完全不登校になって、4月半には2週間に一度、今も通院している精神科にかかることになりました。カウンセリングは60分、診察は当時は30分くらいかけてもらいました。学校には行かず、行けるはずもなく、部屋に閉じこもっていました。

学校に行かなくても私も受験生でした。心友は部活の先輩と同じ高校を目指していると言ってたな。彼女は頑張り屋で頭もいいからきっと合格するだろう。それで華々しい高校生活がきっと約束されている。

私にないものを心友だけでなく、あの授業妨害を起こした同級生達は手にするのだ。高校生になれるのだ。
悔しい。虚しい。そして…憎らしい。
私はベッドから飛び起きて両親に宣言をしました。

受験するから!高校生になって人生やり直すの!

興奮している私に対し両親は冷静でした。

「それは難しい、無理だよ」
【なんで!?どうして!?今からでも勉強すれば私ならなれるよ!】
「今の愛音ちゃんは心の病気を治すのが1番必要なこと、カウンセリングも診察も、薬が必要な理由も、ちゃんと分かってるよね?」
【また不登校になったら学費勿体ないから!?私にお金使うのがそんなに勿体ない!?ちゃんと高校では上手くやるよ!】
「お金じゃない。そんな理由じゃないよ」

両親はちゃんと現状を受け止めていました。私には重い精神障がいがあること、その障がいにより様々な症状が起こって、私の心身を狂わせていることを。

ーそれを私自身が受け止めきれていないことも…

それでも何度も何度も受験をしたい!高校で人生やり直す!!その気持ちを両親に押し付けました。両親もあまりに私が騒ぐので、時に厳しく叱られましたが、最後は受験することを承諾してくれました。
受験したのは単位制と定時制が合わさり、当時では珍しいスクールカウンセラーが数名いる心のケアに力を入れている学校でした。試験は作文と面接。学力試験はなし。
実はこの学校、私は下見もなにもせず受験しました。不登校だった子のための高校、という情報のみで決めたんです。  

作文のテーマは今でも覚えています。「今後大切にしたいこと」このテーマから書き上げた作文にはこう書きました。「周りの人と私自身を大切にしたいです

そして面接の自己PRでは
周りから無理だと思われるハードルも私らしさで飛び越えたいです。それが私らしい、私だけの生き方です

この学校はかなり倍率が高かったのですが、作文も面接も得意分野だったことでなんと合格しました。両親もまさか受かるとは思っていなくて、ただただびっくりしていました。

高校受験を突破!高校で人生を変える!
私はまた明るい世界で生きていける!!
よし!神様、私は勝ったぞ!!


可愛い制服のスカート丈は膝が見える長さにして、髪はちょっと染めて、中学を卒業した数日後には左右にピアスをあけました。いわゆる絵に描いた高校デビュー。

ですが、私は私を知りませんでした。高校に入ったら何もかも良くなると信じました。過去を捨てて明るく生きられる。人生の再スタートだと。
それが可能な方も沢山います。だけど、私はそうではなかった。1年生は10回も登校しないうちに不登校になり、2年はもう少し頑張ったけれどやはり不登校になりました。

両親は知っていました。きっとこうなって、私が更に落ち込むことを。だから受験をさせたくなった。カウンセリングと診察を受けて少しでも穏やかに生きてくれればそれが1番だと知っていました。知らなかったのは【学校】に拘っていた私だけでした。

【高校受験をした15歳の私、
高校デビューした16歳の私へ】

よく、頑張ったね。
そりゃあ大した無茶したけど、お父さんもお母さんも困らせたけど、怒らせもしたけど、倍率高いのによく突破した。本当に凄いよ。

作文に書いた【周りと自分自身を大切にしたい】
これは今、私が大切にしているから決して【嘘】なんかじゃないよ。そして面接での【無理と言われるハードルも私らしさで飛び越えていく】この15歳の決意は37歳の私が全て、引き継いでいるから安心してね。

でも、せっかくした高校デビュー、ちゃんと最後まで成功させてあげたかったなぁ。高校で自信つけて、そこで見つけた道を歩む私も見てみたかったよ。
だけど、そうしたら今出会った人とは会えてないんだよね?それは悩む。福祉とか医療とか縁がない人生はつまらないかも。だって今すごく人に恵まれているから!
16歳の高校生には考えられない人生を楽しんでる。〇〇デビュー、があるとしたら私は【愛音デビュー】をしてます。
自分自身を知り、自分を生きているよ。学歴なくて、学力もなくて、世間知らずだけど、私のこと沢山知ってる。何が出来て、出来ないとかね。

受験してくれた15歳の私、高校デビューしてくれた16歳の私、ありがとう。大きな無茶したけど、挑戦することを教えてくれた。今の私にも挑戦する力、まだあるといいな!

私の人生は真っ直ぐいきません。だから受験も真っ直ぐではなかった。だからこそ15歳、16歳それぞれの私を思い切り褒めて抱きしめてます。

作文で見つけた気持ち、面接で見つけた気持ち、そこには一切の嘘偽りなんてありませんでした。やっぱり私は私だったんです。障がいがあっても、不登校であっても、私は私だと思える。
高校受験、それは私を見つけるための1つの方法だと今になり思います。

*愛音*

2024/12/21
いつだって私の味方は私
そして周りを頼って、頼られて、
バランスよく生きられると幸せだよね?

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愛音
サポートしていただけたら嬉しいです🌹 これからも頑張りますね!