過去からの卒業
こんにちは、愛音です
不登校だった私ですが卒業式は出ました
制服を着ることも
同級生に混ざることも覚悟して
同時に物騒なことを考えていました
【壇上で卒業証書を破る計画】
卒業生みんなの感動する式を
壊すことは不可能なのか?
涙を流して、再会を誓うみんなの心に
最後の最後、引っかき傷は作れないものか?
中学時代の思い出を美化させて終わらす?
そんなの嫌だ、我慢できない、
終わり良ければ全て良し、そんなわけないだろう
周りは涙を流している中
私は下を向き肩を小刻みに震わせていた
そう、泣いているふり
壇上で卒業証書を破くことは出来なかった
チラッとよぎったのは母の姿だった
病室のベッドで卒業を見たかった母がいるのに
卒業証書を破くことは出来ない
それでも幸せ一色の式にしたくない心も強く
出来たのか感動して泣いているふり
周りを欺くことが15歳の私が考えた
小さな小さなとても小さな復讐だった
肩を震わせながら思い出されるのは
授業妨害、叱る教師、身勝手な同級生、
いくつものリストカットの傷、
狂った私、壊れた学校生活、
崩壊し始めた人生……
式は感動のまま終わった
流れてもいない涙をハンカチで拭く
人と話すときはわざと声を震わせて
目線も合わせずやや下向き、
泣くのを我慢する演技を続けた
そして心の中では思いきり舌を出していた
15歳の私は根深く恨んでいました
優しい同級生もいましたし、友達もいた
でも同級生、教師らを許そうと思わなかったです
なぜなら許したら、そこで終わりになる
心の傷を自慢するわけではない
リストカットの傷を見せびらかすこともしない
でも確実に壊れました
壊れたことをきっかけに
いくつもの障害の症状が現れた
それなのに同級生、教師らを許したら
自分だけが損をする
それが許せなかった、悔しかった…
それでも卒業して20年も経つと
深く恨むことも止めています
どうでもいい訳でもないし
許しきった訳でもない
でももういいかな、て
だって恨んでも過去は変えられないから
崩れた人生も角度を変えれば楽しめた
主治医やカウンセラーとの出会いがあった
今も生きづらさと不安はあるけど
それでも生きている
転んでもただでは起きないしぶとさは
この人生から得たものだ
いつか、本当の意味で
過去からの卒業ができたら
その時私は温かな涙を流すのかな?
それとも笑顔になれるのかな?
過去からの卒業式、まだ日程不明です
*愛音*
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