仕事のやり方、そして今が青春
利用しているB型作業所には色々な障がい、苦手、課題を持つ人がいます
私の課題は「仕事が出来てしまう」です
先を読みすぎ他の利用者の仕事まで奪ってしまうことが課題なんです
だから先生は「仕事を人に任すのも仕事」だと言うことを教えてくれました
出来ることをやるだけでなく、信じる、任せる、
「仕事は1人では出来ない」よく聞く言葉ですが、私にとっては課題
昔からなにかと1人でやっていたので人に仕事を頼むとか、任せるとか、あまり経験がないのです
でもこの作業所では新たに自分探し、そして社会と人と交わることを覚えたい。少しずつ自分でやりがちなことを他の人に任せてみました。
実際お願いしても嫌な顔をする人はいませんでしたが、私が頼んだ材料を探しに行きどこにあるのか分からずずっと冷蔵庫を探している子がいたので、動こうとしたとき先生が「いい。彼女に最後までやらせてごらん」と肩を軽く叩きました。
この時「あの子探してる場所が違うし、教えてあげないと…」そう思ったから手伝おうとしたのですが先生はそこもお見通しでした!「あそこにないのなら、別の場所を探さないといけない、それに気づいて動くのも大事なこと」
29歳まで働いた経験のない私には先生からの言葉は1つ1つ貴重なものです。仕事はパンを作るだけでなく、コミュニケーションをとってお互いの性格を知っていき、仕事の分担をする。できないからと言って毎回手を貸しては私のためにも、相手のためにもならない。
そのことに気が付き自分の課題もだんだんこなせるようになりました。そして最近やっていることがあります。パン作業班には知的障害の人もいます。その人はほぼ毎日「後ろ通る時は声かけて」「最後まで自分の言葉で伝えないと」など同じ注意を受けています。
例えば私がいる作業台の引き出しを開けたい、でも私が邪魔です。前は感じ取ったらサッとどいて引き出しを開けられるようにしました。しかし今はその人が言葉で「ここの引きだしを開けたいです」と伝えるまでわざとどきません。
これは一見意地悪ですが、気を回しどいたり、必要な道具を言われる前に毎回手渡ししていたらその人の訓練、勉強にはならないんです。そして私の訓練にもなりません「人を信じて仕事を任す」ことのね。先生は時々私のこの「わざと行動」について「ありがとう」と言います。なんでも先生は分かりますね、やはり。
自主性を伸ばす、苦手を苦手と思わないようにさせる、課題を設ける、これは簡単なようで私たちには難しいことも入っています。
でもね、難しくても取り組んでみないと。それで出来なかったら昼休みに友達同士で「出来なかったー」「あの作業難しくない?」とお喋りすることでまた明日頑張ろうか?という流れになるのです。
B型作業所はやはり面白い、特性はバラバラだけど仲間だし、仕事以外の趣味でも盛り上がったり、仕事の確認もしてみたり。なんだか今が私の青春みたいだ!
*愛音*