健康に元気になるものだから
今回は過去の摂食障害についてお話ししていきます
摂食障害になったのは15歳です
鬱で食欲がなくなり、食事をしていないため体重は減っていきます
その減った体重を確認すると嬉しくて、そしてどこか面白かった
鏡を見て全身が細くなっていけば、モデルみたいになれるかも!
そんなことを思いながら毎日鏡を見て体重計にも頻繁に乗ってました
体重が減っていくことが楽しい
水をコップ一杯でも飲んだら体重をチェック
トイレに行く前と後で体重に変化があればラッキー
このままいけば鏡に映る私はモデルと同じような体型
食欲が少し戻ってきて食事をするようになると、思うように体重が減っていかない
焦りました
このまま食事をしていたら太る、どうにかしないと、どうにかしないと
とった行動は無理やり吐き出すことでした
ご飯を食べてすぐトイレに行き吐きました
吐く前と後はしっかりと体重計に乗ります
変化がないと吐いた意味がないのです
食べたものを吐いているので当然変化はあります
そこでもの凄く安心しました
最初は無理やり吐いていましたが
だんだんご飯を見る、香りだけでも吐き気を感じました
家族から少しでいいから食べてと言われ、少し食べると
我慢できない吐き気でトイレに駆け込み吐くことを繰り返しました
とうとう水を飲んでも吐くまでになり
158cm55kgはあった体重は38kgまで落ちました
38kgが悪いことと思いませんでした
モデル体系だし、実際もっと細い人もいるんだから
ただ痩せて綺麗になっただけだと
摂食障害で怖いのは本人に病的自覚がないことです
体重が減っても、眩暈がしても、少しも危機感はなかったです
ただ主治医にはずっと42kgだと嘘をついていました
なぜなら入院は怖かったんです
38kgと言って入院になったら無理やりご飯を食べさせられる
綺麗ではなくなると
摂食障害の私の目を覚まさせたのは母でした
いつものように体重計に乗って
40kg以下の数字を見てにこにこしていたとき
「今の愛音ちゃんは全然綺麗なんかじゃない
それは立派な病気なんだから、ちゃんと治していこうよ」
初めて病気と言われました
鏡を改めて見れば顔色は悪いし、脚は赤いし、まさに病的不健康
これは治さないといけないのかも
でも見るだけ、香りだけで吐き気を感じていた私がご飯を食べるのは
そう簡単ではありませんでした
祖母と母はお粥やゼリーやフルーツなどを用意してくれましたが
どれもなかなか食べることは出来ませんでした
食べたら吐きたくなる、もう吐きたくない、だから食べられない…
治そうと思ってからようやく心に苦しさが湧きました
なんで私は食べられないの?
なんで一口食べると吐き気がするの?
なんで?なんで?なんで!?
食事とは闘っている気分でした
今日はなにがテーブルに用意されるのか
一口でも食べられるのか
今回も作ってくれた祖母や母に申し訳ないことになるのか
そんな闘いは2年ほど続きました
祖母も母も私のために毎回お粥やスープを作ってくれて
「お粥かな?それともアイスが食べやすい?」
嫌な顔一つせず食べられる食事を考えてくれてましたし
完食出来なくても「昨日より食べられて偉い」と誉めてくれました
食べると誉めてもらえる
食事は怖いものじゃない
元気になるもので
健康にもなるものだ
体重は38kgから増えていき鏡には病的にやせ細った姿ではなく
母や祖母のご飯のおかげで健康な体系になり
ちょっと幸せそうな私が映っていました
当時右手には吐きダコができていました
噛まなくなったことで歯並びがガタガタにもなりました
(元々歯の矯正をしていたため歯並びは治療してもらえました)
ダイエットをする方は多いでしょう
細い=綺麗
これを全否定しませんが摂食障害になるほどのダイエットは
心が死んでいく…
摂食障害から抜け出すのは簡単ではありません
時間も周りの協力が必要となります
でも治したい気持ちがあれば
鏡には不健康から美味しいご飯を食べられて
幸せになっていく自分が映ってくれているはずです
*愛音*