靴、ちゃんと履いてやー

本来「歩く」というのは、左足出して右足出せば歩けるわけで、無意識でやっていることです。でもこの無意識の動作は、脳でいえば、かなり高度に脳を使いこなしているようです。

ですから歩くことは脳が生き生きと、正常に信号を送り続けるためにも大切なことで、もう一つ忘れてはならないのは、その歩き方になります。

戦後の生活様式の変化により着物は洋服になって、草履下駄は靴になって、地面はアスファルト舗装された。生活スタイルは、和式トイレは洋式になり、ほとんどの家ではちゃぶ台からテーブル椅子、お布団がベットになって、畳の部屋がなくなりしゃがむという生活がなくなった。

着物を着て、大きな歩幅で颯爽と歩こうものなら、着崩れして肌ける。それほどに生活様式、文化と歩くということ、からだの使い方というのは密接である。

とはいえ、からだというのは時代の変化にはそう簡単に追いつかない。DNAレベルでも。だから、家では靴を脱ぎたいし、大きめの靴を緩く履く。靴を履く文化からしたら異常だ。そんなことしてアスファルトの上を歩くもんだから、からだのあちこち負担をかけるわけなんだけども。それほどに、からだが草履下駄のあの感覚を覚えてるからだし、靴を履くことを足が歓迎していないと言えるんだろうと思う。

歩き方も同様に、着物を着ていた時代と変わらないような歩き方をする。だから、歩くのがダルいし見た目にも美しくない。

「私、歩き方変なんだよね」自覚していても、直し方がわからないし、諦めている人も多いかもしれない。

健康のために良かれと思って、せっせと大股で、肘を曲げて上でを振って靴のかかとをすり減らしながら、一所懸命歩くのではあまりにも雑で、逆にからだに負担をかけてしまうことになりそうだ。

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