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3週間の一時帰国旅行で私は何を得たか

12月あたまに日本に帰ってきて、3週間日本を旅行した。東京、広島、京都、大阪。一時帰国はあと1か月続くけれど、旅としてはここが区切りなので、一度振り返っておこうと思う。

1年間ドイツに住み、久しぶりの日本を私はどう感じたのか。初めて日本に来た恋人を見て、私はどう思ったのか。恋人と3週間ベッタリ一緒にいることは、私に何をもたらしたのか。

そんなことを、書いてみようと思う。

1年ぶりの日本


1年ぶりの日本で、私がもっとも時間とお金を使っていることは、日本でしか食べられないおいしい料理を食べることだ。前職が飲食店の広告を扱っていたからか、それともおいしいものを小さい頃からずっと食べさせてくれた祖母の影響なのか、私はおいしいもので自分を満たしたい。

とはいえ恋人が食べられないものが多いので、例えばまた寿司のお店には行っていないし、ゲテモノ的な料理は食べていないし、限られた範囲でのおいしいものを楽しんでいる。

それでも十分に満たされるから、どこでも安くておいしいものに出会える日本というのはすごいなと思う。

▲この旅ではラーメンを一番たくさん食べた

「日本のここがすごい!」みたいな、ひたすらに礼賛するような文化が私は好きではない。出国前の日本ではそういうテレビ番組が増えたように思っていたけれど、今はどうなのだろう。私はそういうのは好きではない。

なぜ好きじゃないかといえば、なんかこう、日本「は」すごい!!!みたいに崇めるのが好きじゃない。日本以外にもすごいはあるよ? とか思ってしまう私がいる。

でも、今回一時帰国をして、日本の「おいしい」はすごいと思った。安くおいしいものを、どこでも提供してくれている人たち、ありがとう。だけどもっと、十分な対価を受けとってねと思う。そういう社会の仕組みも整ってほしい。


日本が初めての恋人


恋人は日本が好きで日本語も上手だけど、日本に来るのは今回が初めてだった。「言葉はできるし文化もある程度知っているけど来るのは初めて」ということに、私のあたまはバグを起こしそうで、何は説明して何は説明しなくていいのかがわからなくなりながら過ごした。

どこに連れて行くかも悩みながら過ごしたけれど、街のあちこちに目を輝かせながら歩く恋人に救われた。私たちはまだ関係を始めて半年で、日本に一緒に来ることを決めたのは2か月くらいの時だった。

大きなお金と時間を、「私と過ごす」日本に使わせてしまっていいのか、そもそも途中で関係をやめて悲しませたりしないか、なんて思ったけれど、杞憂で終わってよかった。彼は日本に目を輝かせている。

▲楽しむものが必ずしも一致はしなかったけれど、着物と人力車はふたりで楽しめた

「初めて日本に来る」という貴重な体験に立ち合わせてもらって、私も貴重な経験をした。彼の行きたいところに行って、私が知らない日本を見た。外国の方が愛してくれる日本って、こういうところにあったんだと思った。

だからと言って、私が日本を心から肯定して、また日本に住みたくなるかといえば、そういうわけではないけれど。私は日本の政治が嫌いだから。(恋人にもよくそんな話をする)


恋人と二人きりの3週間


ドイツでの私は、ひっそり新しい生活を始めた。というのも、一時帰国の3週間前、自分で借りていた家を引き払った。

この家に引っ越したとき、家賃は高いけれどとっても素敵なおうちだから、私はここに5年も10年も住ませていただくかもしれないと思った。それが、あと1年くらいで終わるかもしれないと思ったのが今年の夏。……だったのに、結局11月には退去をしてしまった。

そういうわけで、仮住まいだけど、私は恋人の家に居を移した。そしてそのまま、一時帰国旅行に突入したのだった。

▲退去の日の家

恋人と住むことが現実味を帯びてきた頃、私は少し不安定だった。正直にいえば、私に甘い恋人に対し、何か騙しにきているのか? なんて思っていた期間がしばらくあった。家を引き払ってから、やっぱり一緒に暮らせないなんて言われたらどうしようと思った。

恋人を心から信じられない私が私のなかにいて、いつもうるさかった。その私ともコーチングを使うなどして向き合ったから、いまは恋人のことをもっと信じられるようになった。

それでも、この3週間は難しかった。何をどこまで説明するのか、どこまで私が手伝ったり付き添ったりするのか、私の気持ちはどうしたらいいのか、わからなくなってたくさん不機嫌になった。

不機嫌になった私に、恋人は怒ったり無視したりせずに向き合ってくれた。ムスっとしている私の正面に座って、「ちゃんと話して」と言ってくれた。

毎日が旅行で忙しかったけれど、この期間に私たちはたくさん話をした。いつものように日本語を使って、複雑な時には「文字に打つ」ことと「翻訳」に力を借りて、お互いの思考を伝えあった。

特に私は、日本人の恋人とも「声に出して伝える」ことが苦手だったから、
「翻訳アプリを通す」という名目で、文字に打って伝えられたのはよかった。私たちは、また新しいコミュニケーションの手段を手に入れた。


一時帰国旅行で何を得たか


この3週間の一時帰国旅行で何を得たか。ここで恋愛の話をするつもりはなかったのだけど、こうして書いてみたら、やっぱり一番は恋人とのことを得たのだと思う。

恋人を案内するという名目で日本の各地を旅して、私はたくさんの観光地やパワースポットに行った。日本らしいおいしいものも食べた。おかげで、私は日本の文化的なものにたくさん触れた。

この時間はとてもよかった。私が日本と自分の関係性を考えるきっかけになったし、いるだけで苦しかった東京にはもう絶対に住まないと結論を出した。一方で、大阪あたりなら住めそうだなとも思った。

で、これはいまの恋人が一緒にいる前提の話だ。私一人なら、日本に住もうとは思わないので、いまの恋人がもうしばらく一緒にいることになりそうなら、日本のどこに住もうかな、なんて考えていた。

▲大阪で乗った電車から見た夕日

ベルリンで一緒に暮らしている時には出会わなかった出来事にたくさん出会い、その都度対話をした。結果私たちは新しい対話の方法を得たし、いままでには気づかなかった相手の思考を知ったりもした。

だから私は、この3週間の旅で、一番は恋人とのことを得た。どんな時に私が恋人に腹を立てるのかも少しわかった気がするし、そもそも腹を立てることが減り始めたと思う。

そんなふうに3週間を過ごした。この一時帰国はここでやっと半分くらいだから、残りの半分はまた違う環境で、また違う体験に出会うことをふたりで楽しもうと思う。


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