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"教えない"日本語授業とは?

こんにちは。
エルロン代表・グローバル共創デザイナーの石川陽子です。

いつもnoteを読んでくださり、ありがとうございます。
この場をお借りして、皆さまに心から感謝申し上げます。

先日とある企業様より
弊社エルロンの「教えない日本語授業」って
どういうことですか??と、
ご質問をいただきました。


確かに、馴染みのない研修(授業)スタイルだと思い、
今回は、「教えない日本語授業」について
お話ししたいと思います!



この「教えない日本語授業」というアプローチは、
私自身が日本語教師としてのキャリアの中で学び、
そして今でもエルロンの活動を通じて
大切にしている考え方です。


「教えない」日本語授業とは何か?

「教えない日本語授業」と聞くと、
少し不思議に思われるかもしれません。


「研修(授業)なのに、教えない?」
「それでは学びにならないのでは?」


私も初めてこの考え方を知ったとき、
そう感じました。


しかし、
「教えない日本語授業」とは、
単に「指導をしない」という
意味ではありません。


日本語を学ぶ外国人自身が
主体的に学び、問題解決のプロセス全てから
日本語を習得してもらうという
アプローチです。

具体的には、
日本語教師が一方的に説明したり
答えを伝えるのではなく、
学習者が自分で考え、調べ、試行錯誤する時間を
意図的に多く取り入れます。


さらに、協働学習の要素も重要です。

グループでディスカッションを行ったり、
課題に対する仮説を共有したりする活動を通じて、
学習者同士が互いに学び合い、
知識を深めていきます。


このように学べる環境を作ることによって、
個々の学びが深まるだけでなく、
他者の視点やアイデアを取り入れることで、
より豊かな学びを得ることができます。

学習者が
「自分の頭で考える力」を身につけると同時に、
協働を通じてチームで成果を生み出す力も培われる――


これが「教えない日本語授業」です。


「教えない日本語授業」の効果

「教えない授業」は、
学習者に多くのメリットをもたらします。


まず、自ら考え抜く力が育ちます。

答えを与えられるのではなく、
自分で見つけるプロセスを繰り返すことで、
主体性や問題解決力が飛躍的に向上します。



次に、学びが深く定着します。

自分で試行錯誤しながら得た知識やスキルは、
単に教わるだけの場合よりも記憶に残りやすく、
実際の場面で活用しやすくなります。

※諸説ありますが、
 ・単に教わるだけの学習定着率は5%
 ・学習者が主達的に学ぶ場合の学習定着率は50〜90%



さらに、
チームで取り組む活動では、
協働するという力も身につきます。

他者の意見を聞き、
自分の考えを伝える中で、
新たな視点を得ることができます。

特に、外国人社員を迎える現場など、
多様なバックグラウンドを持つ人々が共に働く環境では、
この協働の力が大きな効果を発揮します。


私が日本語教師として
キャリアをスタートした頃、
最初はすべて教えなければいけないと
思っていました。


でも、
学習者に考えてもらう時間を設け
課題に自ら向き合う姿を見たとき、
彼らの学びがより生き生きとし、
持続するものになっていくのを
何度も体験してきました。

この「教えない日本語授業」の考え方は、
教育の場だけでなく、
企業の研修やチームビルディングなど、
さまざまな場面で応用できるとも考えています。

日本語教育も、2024年から
指導型のアプローチではなく、
学習者中心・協働学習型で
授業を進めていくように求められています。


日本人である私たちが
あまり経験したことのない学習方法なので
本当に効果があるのか半信半疑・・・
という声も聞きますが、


一方的な指導をするだけの研修(授業)とは
全く異なる様々な成果を感じることができる
「教えない」スタイル!


ぜひ、貴社の日本語研修でも
取り入れていただけたらと思います。


更に具体的な事例を知りたいという場合
個別にご紹介もいたしますので
お気軽にエルロン宛てに
お問い合わせくださいませ^^


今後も、外国人人材のリアルな実情と
日本語教育について、
お役にたてるサポート情報を
お届けできたらと存じます。

最後までお読みいただきありがとうございます!

エルロンへのお問い合わせは
下記よりお気軽にどうぞです。
https://www.aileron-jl.website/


Youtubeでも様々な情報をお届けしております^^
ぜひ、ご活用ください。


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