どんぐりかいぎ(小学校低学年男児に読み聞かせた絵本を紹介)No.86
こうやすすむ(著) 福音館書店
どんぐりの木には、たくさん実る「なり年」と、不作の年「ふなり年」があるそうです。何故そんなサイクルがあるのか?という事を物語で説明してくれています。物語が本当か嘘かはわからない部分もありますが、こういう記述もあるので、案外当たらずしも遠からずなのかもしれません。
どんぐりの木たちは毎年、たくさんのドングリの実をつけます。ドングリの実は動物たちにとって冬の貴重な食糧です。毎年たくさんのドングリのお陰で動物たちは飢えることなく冬を越し、春には子供が産まれて数が増えています。
ところがどんぐりの木は、その動物たちが食べ残したドングリの実から芽を出す事で子孫を繁栄させています。しかし動物がたくさんいればいるほど、食べ残しはなくなってしまいます。それでも頑張ってドングリの実をつけていたどんぐりの木たちは、ある年にドングリを少ししか実としてつけられなくなります。果たして、どうやって動物たちは生きていくのでしょう?またどんぐりの木はどうやって子孫を増やしていこうとするのでしょうか。
「なり年」「ふなり年」で言うと、ミカンなども表年(たくさん実る年)と裏年(実りが少ない年)があります。私の祖父はミカン農家ですが、裏年にたくさんミカンがなるように剪定を行ったりして、表年に作り過ぎない様にしたりしていました。表年だと価格は下がるし、裏年に採れないと収入は少ないし、で、色々と考えたのだそうです。
流石に年齢が90歳を超えてからはミカン作りは畑を人に貸して賃料だけを頂くようになり、作らなくなりましたが、それでも今年は表年なのか裏年なのか位は、今でも諳んじています。本人は農業は好きではないと言ってますが、案外その世界に入って行くと楽しいのかもしれませんね。
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