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大山(阪神)、佐野(横浜)、石川(ソフトバンク)は、FAを決断するのか、1野球ファンとして正直に感じてること。【野球】【NPB】【エッセイ】



 FAは「選手として勝ち取った権利」であると自分は思ってる。現実論として「多くの選手はFAに辿り着けずにひっそりと去る」から。
 だからこそ、どのような結論にせよ、「後悔しない」と思える最適解であって欲しい。
 その上で「やり切った、完全燃焼できた」と思える感じで、引退試合を叶えられる感じであって欲しい。そう、「残留」「移籍」のいずれの結論でも「歩んできた道に、意義があった」と思える感じにと。




 (←移籍市場に関係して、選手個人の分析に比重を置いたnote記事。尤もFAに直接関係であったのは、2つ目の「山崎福也(当時オリックス、現日本ハム)」のみですが。)


 (←野球の選手分析で特に重宝してるのが、「nf3」というデータサイト。「ヌルデータ置き場」とも呼ばれてます。完全無料でこのデータ量、これがどれほど貴重であるかと。)





 日本の野球界は、いわゆる「ポストシーズン」が終わり、「移籍市場」の時期に突入になります。俗称的な表現だと「ストーブリーグ」です。
 特に、日本球界(NPB)の移籍市場だと、注目の対象は、基本的に「FA」のことになります(「MLB挑戦」とかもありますが、ここでは「別枠扱い」の感じです)。

 今季のFAは、行使の可能性が有力視されている選手が何人かいますけど、今回のnote記事では、「3人の選手」に絞って分析をさせて頂きます。
 そう、「大山悠輔(阪神)」「佐野恵太(横浜DeNA)」「石川柊太(福岡ソフトバンク)」です。


 大山、佐野、石川、まず、「3人それぞれの、打者・投手としてのデータ分析」及び「なぜ、『大山』『佐野』『石川』の今オフのFA移籍の可能性が要注目であるのか」についてを、綴らせて頂きます。




 【大山悠輔(阪神)、打者としての自分(愛球人)的な分析。】

 「来季開幕時年齢が30歳。今季年俸が『2.8億円』」
 「右打者。一塁手(かつては三塁手、左翼手もしてた)」
 「故郷は茨城。『大学日本代表の4番』としてNPB入り」

 「2019年以降、6年連続で規定打席に到達。
 (2022年を除き、「4番」を定位置としてきた。)」

 「RC27、6年間の変遷。」
 (4.34→6.54→4.65→5.55→6.77→4.14)

 「20本塁打の到達が3回(2020,2021,2022)」
 「最高出塁率が1回(2023)、四球数1位が1回(2023)」
 「基本的な期待値は『打率.260、20本塁打、RC27(5.00)』」

 「20本塁打を見込める右打者として貴重。
 確実性のある打者の直後の打順(4番または5番)がベスト」
 「典型的な『プルヒッター』。本塁打数以上に、長打志向が強い。
 ただ、選手タイプの割には『二塁打数は多くない』(例年20程度)
 併殺打の数の多さ(例年15~20の間)にも、目を瞑る必要が」
 「投手の左右別の違いは、例年ほぼ差がない。
 『失投を仕留める』タイプ。落ちる球、内角低めに弱い」
 「打者としては『打点へのこだわり』が強い。
 2019年~2023年、『5年連続で、70打点以上』」

 「走塁能力自体は平均的だが、ベースランニングが上手い。
 『いつも全力疾走』の姿勢は、大山の代名詞の1つ」
 「一塁手の守備は『日本人で1,2位を争う』。
 とりわけ『ハーフバウンドの捕球技術』が特筆。
 『投手への声掛けが積極的』なことも特徴の1つ」

 「昨オフ、単年契約。理由は本人曰く『今オフの長期大型契約』を勝ち取りたい」
 「今季年俸は2.8億円。それ故に恐らく『4億円×4年』が目安ライン。
 ただし期待値の意味では、『年俸に見合う』は目を瞑る必要が」
 「一塁守備が上手いので、『正一塁手』としての起用法がベスト。
 一方で送球難・背中の負傷で一塁手に定着の経緯に留意が必要」

 「阪神側は『全力で慰留』の意向が明確。少なくとも『今後3年程度ならば、【4番または5番・正一塁手】で確実に必要』。
 ただ、同じ一塁手のスペアで『井上(長打力にほぼ全振りの右打者)を擁している事情』を抱えている。DH(指名打者)があれば解決できるが、阪神はセリーグなので、『大山の残留だと、井上がロックされてしまう』。
 それを考えると、残留の場合、『3年契約だと収まりがいいが、4年契約だと、高確率で不良債権化リスク』が(その間にDHの導入が実現ならば、長打力と一塁守備が計算できるので、一気に解決できるが)」




 【佐野恵太(横浜)、打者としての自分(愛球人)的な分析。】

 「来季開幕時年齢が30歳。今季年俸が『1.55億円』」
 「右投左打。一塁手・左翼手(なお守備は下手)」
 「故郷は岡山。高校は広島、大学は明治大学」
 「プロ入り当初から『打撃に全振り、守備は目を瞑る』の評価。
 そのためか、明治の中軸なのに、ドラフトは最下位(9位)指名」

 「2020年以降、5年連続で規定打席に到達。
 (特に2020年から3年連続で『打率.300、15本塁打』到達で、
 2020年に首位打者、2022年に最多安打に輝いてる。)」

 「RC27、5年間の変遷。」
 (7.49→6.32→6.32→4.43→4.14)

 「直近2年は『打率.270、10本塁打』程度で推移。
 (早打ち傾向で四球数が少ないので、出塁率換算だと
 『打率.250、10本塁打』相当。三振数の少なさは特徴だが、
 『併殺打の数の多さ(例年15程度)』に目を瞑る必要が」
 (→ただ、これはさすがに下振れの感もあるので、恐らくの
 基本的な期待値は『打率.260、12本塁打、RC27(4.50)』」

 「打球方向は『広角打法、スプレーヒッター』。
 右投左打だが、『左投手をほぼ全く苦にしてない』。
 そのため『左のワンポイント?来るなら来い』が強み」
 「落ちる球に苦手な傾向が。一方で直球が大好物」
 「走塁、守備は『日本人で最低レベル』。そのため
 『各駅停車の打者』とネタにされがちだが、
 実は『二塁打数が多い(例年30程度)』が特徴、つまり
 『外野を真っ二つにできる打撃』が多いが明確な長所」

 「(先述のように)守備は明確にザル。特に守備範囲が壊滅的なので
 『DH特化』としての起用法がベスト(どうしても守備に就かせざるを
 得ない場合は『一塁手にほぼ限定』)」
 「走塁、守備の貢献が全く見込めないので、見た目の打撃成績よりも
 勝利貢献値は見込みづらい。『左の中距離打者』に専念と割り切る必要」
 「一見すると『3番打者タイプ』に見えるが、走塁面で各駅停車なので
 チーム事情が許せば『5番・DHで打点に専念』が恐らくのベスト」

 「今季年俸は『1.55億円』。これに上述の特徴を考慮すれば
 『2億円~2.5億円×3年』が恐らくの目安ライン。
 『4年』を提示の場合は『3年目以降は変動年俸制』がより望ましい」
 「『DH特化型、直球が大好物』の特徴に照らせば、
 移籍を決断の場合は『パリーグの球団』が明確なベスト」

 「横浜側は『恐らく慰留』の意向と思われる。ただ、一塁手はオースティン、左翼手は筒香がいる。
 それのみならず、『一塁手・外野の両翼』でだと『渡会、梶原、関根、蝦名』など有力選手がひしめいていて、特に渡会や梶原により多くの出場機会を与えたいなどのチーム事情に照らせば、佐野を残留させると『3年後の中長期的構想』の面では、恐らくマイナスに作用の可能性が高い。
 それでも残留させるならば、『2億円~2.5億円×3年』を提示。それ以上での契約年数は選手編成面を明確に圧迫させるだけ。それで佐野側が納得できないになれば、そこまでのご縁だったってこと」




 【石川柊太(ソフトバンク)、投手としての自分(愛球人)的な分析。】

 「来季開幕時年齢が『33歳』。今季年俸が『1.2億円』。
 ただし『Cランク』なので『人的補償が不要』」
 「右投手。先発・救援の両方に対応可能で、ソフトバンクでは
 『先発4~5番手』が定位置であったが、本人は先発志望」
 「故郷は東京。夫人が元アイドル(元AKB48)。
 本人はアイドル好き(特にももクロ)を繰り返し公言してる。
 それもあり、『移籍ならば在京球団をより志望?』が有力視」

 「『100投球回到達』が5回(2018,2020~2023)、
 うち『規定投球回到達』が1回(2021)。
 ただし今季は、機能できたのが8月以降にとどまったこともあり、
 投球回数を『63.1投球回』と大きく落とした」

 「WHIP、5年間の変遷。
 (0.98→1.19→1.31→1.34→0.99)」

 「基本的な期待値は『WHIPが1.20』。
 (今季は『打低傾向が極端に強かった』に留意が必要のため)
 位置付け的には『10勝10敗タイプ、先発3~4番手』。
 ただし恐らく『33歳~35歳での契約』になるので、
 この期待値からやや下振れになるリスクも」

 「NPBの日本人投手で恐らくno.1の『パワーカーブの使い手』。
 『スライダーのように速く、かつ大きく曲がるカーブ』で、
 その軌道は一般的なカーブよりも独特といわれてる。
 (他の持ち球は「カットボール、フォーク」)」

 「フライ型で、被本塁打が多い(2021年が3位、2023年が1位)」
 「与四死球が多い傾向で、四球1位が2回(2022,2023)、
 死球1位が3回(2020,2021,2023)。尤も四球は、今季はフォークの質の改善に成功したこともあり、結構な良化になってる」

 「今季年俸は『1.2億円』。前年からのダウンとのこと。
 1億円超えだが『Cランク』、本人は『在京球団志望』。
 そのため『複数の在京球団の争奪戦』がほぼ確実と思われる」
 「提示年俸は『2億円×3年』が目安ライン。ただ『来季開幕時年齢が33歳』とややかさむので、契約年数で4年は一気にハイリスク化の感が」

 「ソフトバンク側の意向は『本人が決めること』。若手の投手が多いチーム事情をも踏まえると、恐らく『積極的な慰留はしない』、というか『退団してどうぞ』ではないかと読む。
 (残留交渉になると『2億円×3年』が避けられないが、いまの感じだと契約最終年では[いまの武田の扱いと同等以下になるリスクをも含めて]、『FA契約終了後、来季構想外、事実上の引退勧告』で、『松田のような、悲しい去り方』[というか、松田でさえ、ソフトバンクでの引退試合が叶わなかった球団である訳で]になることが容易に想像できる。その意味で、『今オフでどのみちお別れ』になる可能性は恐らく高いだろう)」



 ここまで、「『大山』『佐野』『石川』の、打者・投手としてのデータ分析」をさせて頂きました。上述のことから、

 「打者としての立ち位置は『大山≧佐野』。適正ポジションも『一塁手』で重複の意味でも。コスパに目を瞑れるならば、なおさら大山獲りに動けるとより望ましい(大山は右打者で、守備貢献をも考慮だとなおさら)。
 一方で佐野は『DH特化型』の意味でも『パリーグ球団がベスト』。」

 「石川は『1人の先発投手としては、そこそこ良質。Cランクで獲れる意味でも貴重』。ただ一方で『被本塁打・与四死球のリスク』『33歳~35歳での契約』を考慮すると、『先発3~4番手』と割り切っての補強イメージ。
 ただ『在京球団以外は事実上のノーチャンス』に留意が必要。」


 そう、シンプルに「1人の選手としての立ち位置」に照らせば、上述の感じになります。





 で、昨オフ(2023年11月21日)に綴らせて頂いた、「山崎福也のFAの考察記事」でも言及させて頂いてるのですけど、そう、
 「なぜ、『大山』『佐野』『石川』の今オフのFA移籍の可能性が要注目であるのか」
 今オフの「FA移籍市場」を読み解くには、これがとても重要になってきます。



 【なぜ、『大山』『佐野』『石川』の今オフのFA移籍の可能性が要注目であるのか。】

 (1)「現実的に獲れるFA選手」のラインは、「投手」だと「先発2~3番手」「10勝10敗タイプ」「救援投手」になる、「打者」だと「20本塁打を見込めるが、打率に目を瞑る」「長打力に乏しい中距離打者」「盗塁能力と打率に特化の1番打者タイプ」になること。
 そう、「複数球団が中心選手として欲しい選手タイプ」は、もうFA市場に出る可能性は「ほぼゼロに近い」になってる(2018年オフの「丸、浅村、西勇輝」、2022年オフの「近藤」は、それこそ奇跡といってよい)。
 それこそ、昨オフの「山崎福也、西川龍馬」は、「現況のNPB球団が、最も現実的に補強できる選手レベル」といってよい(尤も山崎、西川はいずれも「意中の球団」があった訳だし、山崎に至っては「セリーグの在京球団が意中」が盛大な読み違えであった訳だが)。

 (2)FAの場合、「来オフ」「2年後のオフ」までは、誰がFA移籍市場に出る可能性があるのか、が読める。裏を返せば、それをも考慮しながら進めることも重要になってくる。
 しかし、「来オフ」「2年後のオフ」で、現時点でFA移籍市場に出る合理的理由を持つ選手自体が少ない。はっきり述べれば
 「来オフ、『柳(中日。右の先発投手)』
 「2026年オフ、『小島(千葉ロッテ。左の先発投手)』『小深田(東北楽天。盗塁能力に優れるUT)』」
 この3人で以上、である(ただし小深田のようなタイプは、30歳を過ぎると存在意義を大きく落とすリスクが高いので、「FA補強には不向き」)。

 (もう1人、来オフに「辰己[東北楽天、1番・3番タイプの外野手]」がいるが、辰己は昨オフ~今季に起こした、夫人絡みのスキャンダルのイメージがとても最悪であるので[自分が東北楽天のGMならば、『スキャンダルが判明の時点で、即刻でトレード放出している。見返りは救援投手1人程度、それで成立できないなら無償でもよい』と]、自分の価値観的には「候補に挙げたくもない」と。個人的には「選手である前に、人間であれ」「雰囲気づくりなくして、勝利はない」の価値観であるので。)

 柳のWHIPは「1.01→1.25→1.09→1.42」。今季は「極端な打低傾向」にもかかわらず、成績を大きく落とした(「67投球回」にとどまり、奪三振率を大きく落としてる)。
 ただ、FA解禁年で移籍と仮定で「実質32歳からの契約」になること。今季に成績を落としたので(今季年俸は「1.48億円」)、恐らく「年俸1.2億円程度」と思われるので、「2.5億円×4年」が目安ラインになること。
 来季に成績を取り戻せれば、「10勝10敗の投手」として普通に良質であるといえるからである(少なくとも「制球力」「球種が多彩」「イニングイーター」を考慮だと、柳の投手価値は数字以上に高いといえるであろう)。
 しかし柳は、「横浜高校→明治大学」であることから、「在京球団志向が強い」の噂が現時点で既にある(しかも昨オフの時点でそう)。

 もう1人は「小島」。WHIPは「1.19→1.28→1.26→1.18」。よくも悪くも「WHIPが1.20程度」「10勝10敗タイプ」で安定している。
 「被本塁打が多い」弱点があるが、「球種が多彩」「イニングイーター」という明確な長所を持つ。特に今季の完投数5は全体1位。
 実際、ロッテの吉井理人監督は「確かに数字上のエースは佐々木朗希だと思うが、自分にとってのエースは小島である」と繰り返し述べている。
 小島は「故郷が埼玉」「浦和学院高校→早稲田大学」であるので、「在京球団であるいまの環境は、最善の範囲内」に映る。「今季年俸は1.05億円」「31歳からのFA契約」であり、FA移籍市場に出るとすれば「2.5億円~3億円×4年」が目安ラインと思われるが、FAを待たずにロッテと「長期大型の延長契約」が、引退後をも考慮するとより望ましいとも映るが。

 故に、「在京球団」は「来オフの柳をも見据えながら」の動きになるし、「非在京球団」は「今オフを逃せば、FA補強は当面ない」を意味する。
 一方で、小島が来オフに「ロッテと延長契約をしない(単年契約)」になれば、小島は「2026年オフ、複数球団の争奪戦」を一気に意味する。

 ちなみに「将来の有力FA候補選手」だと、
 「牧(横浜DeNA。内野手。2027年オフ。守備貢献が低いので、残留or国内他球団と考えてよい。『故郷が長野』であることに強烈な誇りを持つので、これが恐らくのポイントになりそう)」
 「栗林(広島。救援投手。2027年オフ。『故郷が愛知』なこともあり、『残留or中日』の2択が確実)」
 「清宮(北海道日本ハム。一塁手/三塁手。2027年オフ。今季後半に長打力が開花しつつあり、『左の長距離打者』として最高レベルになる可能性を秘める。今後の動向・成長次第では、『清宮獲りに向けてオールイン(全集中)の球団』が出てくる可能性も)」
 「安田(千葉ロッテ。三塁手。2027年オフ。三塁守備は球界最高レベルで、長打力も特徴の左打者だが、現況では『高橋周平(中日。実は今オフにFA)』に近い感じ。いまのままだと『どうしても正三塁手に空きがある球団』以外はニーズが望めない、というか潜在能力的には『20本塁打を打つ姿を観たい!』のだが…)」
 恐らくはこの4人。特に清宮は、「FA移籍市場に出れば、かなり人気する」可能性が高い。一方で特に牧は、「横浜さん、来季以降、『長野で年に1試合開催』をして頂ければ、牧は『長期大型契約で残留』のほぼ1択と思いますけど?」と伝えたい感じであるが。

 とはいえ、「牧」「清宮」「安田」は、あくまで「3年後」のことである。裏を返せば「FA補強の次のチャンスは、早くても3年後」であるので、「大山、佐野を逃せば、次はもう当面ない」を意味するのだ(柳、小島は投手であるので、打者の補強が急務な球団は特にそうといえる)。
 仮に補強予算に限りがある場合だと、恐らくの優先順位は「大山≧佐野≒石川」になる(DHがないセリーグ球団だと、佐野は恐らくほぼ除外。また大山は「4億円が目安ライン」であるので、球団によっては「資金的に無理をする」の感じになる)が、果たして。







 ここで、制度・システム的な話をします。
 よく、「自動FAを導入すればいい」という見解を耳にしますが、自分は

 「自動FAを導入するならば、『無期限のストライキ』をむしろした方がいい!特に『若い女性がバスケットボールに一気に流れつつある』現況をより加速させることになり、野球界にとってマイナスでしかない!」

 と、自分は思ってます。若い女性がバスケットボールに流れていってる(現にバスケ界[Bリーグ]は、直近2年で観客数を爆増させている)のは、理由は恐らくいくつかありますけど、特に

 「『推し活』との好相性」「『ライブ鑑賞』にもなり得る」「試合空間との距離感がより近い」「天候に影響されない」「終わりの時間がほぼ読める」。
 (これに加えて、座りたい座席ゾーンにもよるが、「チケット価格がより安価である」こともあります。尤もこれは、新アリーナが導入されれば、チケット価格が高くなる傾向であるので、コスパ優先だとバスケはより優位性を持てなくなるかもですが、「天候」「タイパ」の観点では、バスケの優位性はもはや揺るがない感じではあるんですよね。)

 わかりやすく述べれば、「現代っ子」「Z世代」の気質と相性がよい訳です、バスケットボールが持つ特性が。

 かくいう自分は、「野球もバスケットボールも、両方共に大好き」です。
 なんだかんだ、これからも野球は「人気面を含めて、高いステータスであり続ける」と思ってます。理由は、「親世代に根強い人気であるから」「テレビが『野球絶対主義』であるから」、これも正直ありますが、
 「高校野球がNHK全国中継である限りは、人気であり続けるだろう」
 (これは「相撲」にもいえる。それほどに「NHK全国中継」、つまり「いつでもどこでも」の効力は絶大であるってことです。)
 と思ってるんですよね。


 そう、「自動FA?認められないわぁ」と断言できるのは、

 「『1軍半』『35歳以上』の選手が、大量に『所属球団なし、事実上の引退』に追い込まれる可能性がとても高いことが、容易に想像できるから。」
 
 「特に、日本の野球(NPB)の『とても大きな特徴』である『盛大な引退試合』という独特の文化が一気に失われるリスクが大きすぎる。」
 (「引退試合」は、「野球選手にとって最高の嬉しさの1つ」であり、「球団側にとっても、とても重要な収入源」である。つまり、「引退試合という文化」をなくすのは、日本球界にとって「悪手でしかない」。)


 今季でも、「青木(東京ヤクルト)」「T-岡田(オリックス)」「増田(埼玉西武)」「金子侑(埼玉西武)」等が、盛大な引退試合を開催しました。まあ、「自動FA」が導入されても、青木レベルになればさすがに「引退試合」にこぎつけられるとは思いますが、特に金子侑は、自動FAの導入になっていたら、「ひっそりと引退」になっていた可能性は、正直低くないと思ってます。

 どんな選手にだってファンがいますし、そもそも「ファンあっての野球」である訳です。それを考えると、



 はい、断言できる、「『自動FAの導入論』は、『2004年の球界再編』よりも、『NPBのステータスが【破滅に向かって】』を即刻で意味する」と。

 現実論、「6,7番打者タイプ」「ミドルリリーフタイプ」の選手がいてこそ、野球チームが成り立ってる訳です。そしてそのような選手にだって「人生がある」「ファンがいる」訳です(しかも当然ですが、「引退後の方が人生がより長い」訳です)。

 だからこそ、感情論でとてもごめんなさいですけど、
 「自動FA?認められないわぁ」、これははっきりと明確に伝えたいです。






 「自動FAに断固反対する。たとえ感情論といわれようとも」と述べさせて頂きましたけど、でも一方で、
 「現行のFA制度自体は、いろいろと見直しが必要。明らかに、時代に合わなくなっている。」
 とも、正直感じてます。そう、「現実の社会が、常にアップデートを積み上げていくことが求められている」ように、「野球界の制度・システムも、時代・社会状況により見合うようにアップデートしていく」が大切である、と感じているのです。

 特に自分が、1人の野球ファンとして、「制度・システムの早急な見直し」が必要であると感じていることが、


 (1)「取得年数」
 (現行では「高校・大学は8年、社会人・独立は7年」。
 これを「一律で7年。ただし行使可能日は『27歳の誕生日を迎えてから』とする」に変更がより望ましい。)

 (2)「契約年数、再取得について」
 (現行では「規定がない」。
 これを「最大で5年」に変更がより望ましい。例えばバスケのBリーグでは「最大で4年」と規定されているように。
 また、「再取得の規定の改定」も強く求めたい。現行では「4年後」。
 これを「『35歳の誕生日を迎えてから。かつ、1回目のFA行使から満3年が経過後」に変更がより望ましい。
 これを導入することで、「FA選手が『不良債権』『死刑囚』という、あらぬ誹謗中傷を受けるリスクを減らせるから」なこと、それと、球団側にとっても「枠や資金の圧迫リスクを減らせる」が見込めるといえる。)

 (3)「人的補償」
 (これが、現行のFA移籍市場が活性化できてない「最大の負の温床」。
 現行では「人的補償あり。しかも人的補償発生ラインが『現所属球団で、年俸額が上位10人以内』」であり、『金額での区分け』になっていない。
 これが例えば『1億円以上=人的補償が発生』、それ以外は人的補償がない、でならば『まだフェアである』といえるが、現行の人的補償システムはこの意味でも『明らかにフェアではない』のだ。
 
 それだけではない。特に、「福田秀平(2019年オフ。ソフトバンク→千葉ロッテ)」「山崎福也(2023年オフ。オリックス→日本ハム)」、尤も山崎は1投手として純粋に良質であったからとはいえ、争奪戦に参加した球団数の多さは、はっきりと「人的補償が不要だから」の影響が大きかったことが伺える。
 逆に例えば、「梶谷隆幸(2020年オフ。横浜DeNA→巨人)」が、争奪戦の参加球団が少なかったのは、「人定保証が必要なことに、多くの球団がためらったから」がはっきりと伺える。
 例えばだが、2年後の2026年オフにFA取得が見込まれる「小深田(東北楽天)」だと、現況の成績や選手タイプに照らせば、「人的補償を呑んでまで欲しいか?」といわれれば、恐らく「ほとんどの球団がNo」であろう。昨オフには「トレード説」が出てたにもかかわらず、である。これは、トレードは球団の主導で実現できるが、人的補償は「受け身的であるから」だ。
 その意味でもなおさら、現行の「人的補償制度」は、「百害あって一利なし、即刻で廃止がマスト」とはっきりと伝えたい!)


 とりわけ、「人的補償」です。人的補償の選手にだって、例えば家庭とかの事情がある訳です。勿論、応援してるファンだっている訳です。そういったことを考えるとなおさら、「人的補償は、フェアな制度とはいえない」
 自分、「不公正」が大嫌いなんですよね。人間が完璧ではない以上、社会だって完璧にはできない、でもたとえそうでも、「できるだけ最大級に公正であれ」は、できることであると自分は思うのです。


 どうしても、「FAには補償が必要である」というならば、自分は
 「金銭+ドラフト補償指名権」
 この1択である、と自分は強く感じてます。でもこれは、「ドラフトの制度変更とセットで」と感じてるんですよね。




 どういうことかというと、いまのNPBの精度・システムで、自分がずっと「最もおかしいこと」と感じているのが、

 「ドラフトの1巡目指名が『くじ引き』であること。それ故に、『当該シーズンが1位、Aクラスの球団』でも、『全体1位レベルの選手』の指名が可能であること。
 これでは『戦力均衡』という『野球の理念』に合致し得ない。実際、NBAではこれを抑止するために、『全体のトップ3の指名権』では『ロッタリー制度』を導入しており、これが戦力均衡に大きく寄与している。」



 今オフだと、「宗山(明治大学4年生→東北楽天)」という「10年に1人の正遊撃手」「負傷さえなければ、2000安打を目指せる逸材」、この宗山は実は2年前の時点から「何球団が1位競合するのか」という、すさまじい逸材であって、最終的には「『正遊撃手&打線の中心軸』に収まる可能性が特に高い球団」である「東北楽天」に指名されてよかった感じです。
 ですけど、現行制度では、「宗山が、Aクラスの球団に入団することが、理論上はあり得た」である訳です。これって絶対におかしいよ!と。


 さらに述べれば、現行のドラフト制度では、「Bクラスの球団に対する充分な救済ができてない」もですし、「ドラフト指名権をトレードに活用できない」も、少なからず違和感を抱いてます。

 自分は正直、

 「全体1巡目(1位~4位は『5位,6位の球団を対象に、ロッタリーシステム』を採用。5位~12位は『4位以上の球団で、ウェーバー』を採用)」

 「補償1巡目A(13位~18位として、『4位以下の球団を対象に、補償1巡目Aとして適用。つまり『Bクラスの球団は、通常の2巡目よりも先に、1人の指名を可能とする』イメージ)」

 「補償1巡目B(19位以下として、『1億円以上の選手をFA流出した球団を対象に、補償1巡目Bとして適用)」

 「2巡目以下(『ウェーバー、逆ウェーバー』を繰り返す。ただし『2巡目』『3巡目』の指名権は『トレードでの使用が可能』とする。
 最大で10人まで本指名を可能とする。そのため『補償1巡目A』『補償1巡目B』を行使した球団は『最大で8巡目まで』になるイメージ)。
 また、トレードにより『2巡目』『3巡目』のいずれか[あるいは2つとも]を放出した球団には、『補償3巡目』の指名権を放出数と同等分を与えることとする。つまり『指名権を2つ放出した球団には、補償3巡目を2つ与える』のイメージ)」


 そう、NPBにおいて「移籍の流動性が乏しい」「移籍市場が活性化できてない」大きな要因として、「人的補償」もですし、「ドラフト指名権をトレードに活用できない」からも、正直大きいと感じてます。
 これが、「ドラフト2巡目指名権を、トレードに用いる」ができるなら、
 「A選手⇔ドラフト2巡目指名権」
 といったトレードだって可能になる、そうすれば、より「win-winになる移籍劇」を増やせるのでは、と想像するのです。



 ここまで、「現行の制度・システムの欠陥のこと」を綴らせて頂きました。それもですけど、特に今オフの「大山、佐野のFA」は、「ある大きな重い問い」を投げ掛けていると、自分は感じています



 はっきりと正直に述べます。

 「セリーグは、『遅かれ早かれ、指名打者(DH)の導入がより望ましい』。これにより

 『若手の選手を1人、まとまった出場機会を与えられる』
 『相手投手やチーム状況に応じた、より柔軟な選手起用・打順編成ができる』
 『衰えや負傷で守備に就くのが難しい選手(特にベテラン)に出場機会を与えられる』
 (例えば、現役晩年の高橋由伸[元巨人]は、『DH制度があれば、2000安打に届いていたかもしれない』意味でも[通算1753安打、生涯打率.291]。
 それでなくても、DH制度があることで、『選手寿命を延ばせる』『1年でも長くレギュラーでいられる』の面でメリットといえるでしょう。)

 そう、DHを導入しても、『打撃が好き・得意な投手が、打席に立つことは全然あってよい』、いわば『選択的DH制』といえるからと。
 デメリットがあるとすれば、これはずばり1つ。『レギュラー1人分の年俸が加算されるので、球団の財務的には少しかさむ』こと。裏を返せば、それさえ受容できれば、『DHをしない合理的な理由はない』のだ。
 それに『せっかく投手が好投しているのに、場面的な理由で代打を出すことでの【無駄な継投】をさせられずに済む』意味でもと。」



 これはあくまでも、「現時点での自分の解釈」と前置きした上でですけど、「セリーグ球団の、DH制度への解釈」は、恐らく下記の感じではと感じてます。


 【セリーグ球団、現時点での「DH制度の導入論の熱量度」。】

 巨人(賛成。シンプルに「打線の質がより高まる」「代打による無駄な継投をせずに済む」から。)

 横浜DeNA(恐らく賛成。シンプルに「打線の質がより高まる」。これに加えて、DHの導入で「渡会、関根、蝦名など、だぶついてる良質の外野手に、より多くの出場機会を与えられる」「状況に応じて、オースティン、筒香、宮崎を『DHローテーション』できる」の事情もある。)

 阪神(恐らく賛成。岡田彰布の監督時代は「反対」と明確であったが、矢野燿大元監督、藤川球児新監督は、「DHの方がより合理的」の考え方。球団側も「そう遠くない将来なら、時代の流れとして」の感じであり、「DHの方がより合理的」と証明されつつあることや、「DHを設けることで、『前川・森下・井上のポジション問題(さらにはいずれ井坪もこれに参戦の感じなのでなおさら)』も一気に解決できる」の事情もある。)

 中日(恐らく賛成。これはシンプルに「時代の流れとして、DHの方がより合理的」の考え方から。現有戦力でだと、ベテランの中田翔、若手有望株のブライトをDH起用できるの事情も恐らくある。)

 ヤクルト(?。近年は長期大型契約を積極的にするようになったが、もともとは「貧乏球団」の部類で、「DH反対の急先鋒の球団の1つ」であった。仮に導入されれば、「山田哲人の2000安打の到達のため」とかで、導入に合意する合理的な理由がある訳だが。)

 広島(恐らく反対。理由はシンプルに「レギュラーが1人増えることによる、総年俸の上昇が嫌だから」。いわゆる偏屈なところがあり、その一例として、女子野球ゲーム『八月のシンデレラナイン(ハチナイ)』とのコラボが、12球団で唯一実現せずじまいであった。尤も「他の5球団が全て賛成に回る」になれば、「そこまで言うのなら…」と折れそうとも映るが。)


 そう、「指名打者制度」は、遅かれ早かれ、セリーグにも導入されるだろうと。ですけどいまの感じだと、「恐らく最短で、2027年シーズンから」でしょう。「2年後に導入する、それまでは準備期間」としないと、恐らく合意できないだろうなあ、を含めてです。

 大山は、いまでこそ「一塁守備が、球界最高レベル」と認識されてるので、「DH制度がなくても、対応できる」ですけど、三塁手時代は、失策数の多さ(肩自体は強いが、悪送球がとにかく目立ってた)に悩まされていました。ですので、正三塁手時代は「DHがあれば、打撃自体はよいのだから、より安心して観られるのに」の声が、正直あった訳です。

 「指名打者制度」があればより恩恵があると映るのが「佐野」です。その理由は、実にシンプルです。
 「打撃(A)、走塁(E)、守備(E)」。佐野の能力値を、より強引に投影することができるならば、上述の感じです。それも佐野の場合、プロ入りの時点で既にそういわれていましたし、「9位指名でのプロ入り」になった理由としてはっきりそうでしたから。

 「負傷離脱がほぼない」が明確な持ち味の1つですけど、「走塁貢献がほぼゼロ」な上に、「打率に比して四球数が少ない(故に出塁率だと抑え気味になる)、その上併殺打が多い」。はっきりと、「パリーグ球団がベスト」のタイプですし、「大山が獲れなかった球団の次善策として」になることも、容易に想像できます。
 そう、大山が「FA移籍市場に出るのか、出ないのか」、あるいは「大山よりも、自分(佐野)をより優先的に欲しいという球団がいくつあるのか」、それが「佐野の現況の立場」であると想像するのです。


 というか、「指名打者制度が、セリーグでもし既に導入済みであれば」、大山も佐野も、恐らく「基本的には残留を第一義に」の可能性がより高いと想像するのです。
 なぜって、大山は「井上との兼ね合い」、佐野は「オースティン、筒香、渡会、関根などとの兼ね合い」である訳で、2人共に「指名打者制度があれば、ほぼ解決できる」といえますから。


 そう、いまでは「世界で恐らく最も人気のスポーツ選手であるといわれてる『大谷翔平』」。大谷は説明不要の「指名打者の選手」ですけど、大谷が所属の「ロサンゼルス・ドジャース」は「ナリーグの球団」ですけど、実はナリーグで「DHが正式導入されたのは、2022年から」です。
 ですので、「ナリーグでもDHが2022年から導入されたから、大谷はドジャースに移籍入団できた」といえる訳です。そもそも、ナリーグがDH導入に踏み切った理由の1つが「大谷の入団を可能にするため」であったの説があるほどですし。



 それと、「FA移籍市場の動向」を読むにあたっては、「引退後のことをも考えて」も、恐らくの重要な要素になる、と自分は読んでいます。理由はシンプルに「引退後の方が、より人生が長いから」です。


 大山(何を基準にするのかにもよるが、「引退後のことをも考慮する」になれば、ベストは「阪神の残留」の1択。
 理由は、「阪神翼賛会」の関西メディアの現況・体質から。例えば「関本、狩野」を見れば一目瞭然といえよう。
 それと、仮に移籍を決断するにせよ、「引退後のことをも考慮する」があれば、「巨人だけは絶対にNG」といえる。理由はシンプルで「裏切り者」で、山川どころではないすさまじい怒号・ブーイングを際限なく浴びせられるが容易に想像できるからである。)

 佐野(故郷に近くて接点がある「広島の動向」次第。広島が補強に乗り出すならば、佐野にとってメリットが大きい。ただ、広島は守備走塁も重要視の球団傾向であることをも踏まえると、実際に広島が補強に乗り出すかは「蓋を開けないとわからない」。
 そうなると、「残留orパリーグ球団」がより可能性が高い訳で、佐野自身がどう考えるか、ってことかと。)

 石川(ただシンプルに「在京球団への移籍」が「出場機会・故郷への近さ・推し活」のいずれの面でもよりメリットが大きいことが明らかである意味で、「引退後のこと」までは正直ないといえる。ただ、「パワーカーブの使い手の第一人者」であることを、引退後に何らかの感じで活かして欲しいと思うが。)
 [というのも、いまは「スライダー」「フォーク」を決め球にする投手が多いが、2000年代までは「カーブ」を決め球にする投手が結構多くいた。というか特に高校野球では、変化球の持ち球として「カーブ」がむしろ主流であったのだ。尤も、一般的なカーブが「球速差を活かして、打者のタイミングを外す」「直球の体感球速をより速くみせる」の意図に対して、石川のパワーカーブは「空振りを狙う決め球。軌道的には『縦のスラーブ』に近い」。]







 今回、こうしてnote記事を執筆させて頂くにあたって、石川のパワーカーブの動画をいくつか視聴させて頂きましたけど、

 「あの魔球(パワーカーブ)は、唯一無二である。独特の軌道である。ゾーンに入ったら、恐らくそうは打てない。」

 これが、正直な感覚です。特に風が強烈である「千葉マリンスタジアム(ロッテの本拠地)」とは、相性が抜群であると伺ってましたけど、「うん、確かにそうだよなあ」と。
 それと、「パワーカーブという魔球」を活かせれば、スタミナとかで衰えていったとしても、救援投手に転向して選手寿命を延ばせるかもなあ、と。
 というのも、連想するのが、「大竹(広島→巨人)」です。大竹は「スローカーブとシュートの使い手」でしたが、これにスライダーを含めてのコンビネーションで、現役晩年での救援投手に転向をも含めて、38歳まで現役でできましたから。

 いま、石川は「先発へのこだわりが強い」と伺ってますけど、35歳前後からは「パワーカーブという魔球を活かしての救援投手起用も面白そうだよなあ…」とも正直映るのです。



 上述のことをも踏まえて、「『大山』『佐野』『石川』の3人について、12球団それぞれが、恐らくどう動くのか」を、綴らせて頂きます。
 なおここでは、「『大山』『佐野』『石川』が、3人共に『FA宣言を行使する』を前提とする」で綴らせて頂きます。


 【(1)「セリーグ」「在京」。】

 巨人(大山は「興味を示してる」との報道がある。恐らくは「岡本のMLB挑戦の動向次第」だろう。岡本の「海外FAは2年後」。ただ成績的には、岡本はMLB契約に恐らく届かない[「最低年俸でいいからどうしても」ならば、話は別だが]。
 大山にいくということは、佐野にはいかないってこと。ただし大山が残留で佐野が移籍ならば、岡本の状況次第では手を挙げるかもと読む。
 石川については、巨人の先発事情は「戸郷、グリフィン、山崎伊織」まで確定で、「井上、赤星」も有力といえるが、「あと1人欲しい」。その意味では「手を挙げる合理的な理由がある」。来オフに柳がいるにせよ、「いま欲しい」意味では、大山よりも高いといえるだろう。
 ただ、大山は「裏切り者といわれるリスク」を考えると、「話はひとまず聞くだろうが、まず破談になる」と考えるのが妥当[それにそもそも、岡本こそ「生涯巨人」がベストの判断だろう、「巨人の英雄」とずっと言ってもらえる意味でも]。そのため、最も現実的には「石川の1点勝負」になるのでは、と読むが。)

 東京ヤクルト(必要なのは「投手」。そもそも大山、佐野は、ポジション的にも「オスナで既に埋まっている」ので「まずない」。
 つまり「石川への1点勝負」になる訳だが、ヤクルトは「先発投手の頭数自体が慢性的に不足である」こと。外国人が流動的であるが、日本人投手だと「小川、吉村、高橋奎二」の3人の後が続かずで[奥川よ、来季は先発として1年間を完走する姿が観たい!ちなみに奥川は「1.16」であるので、現有戦力では最も良質であることになる]、そもそも小川ら3人も、[今季が「極端な打低傾向」であったのに]「WHIPが1.30程度」の惨状。
 故に、「WHIPが1.20程度」を計算できる石川[仮に入団だと「石川柊」になるが]は、「いますぐにでも欲しい」といえる、はっきり言えば「開幕投手もあり得る」訳だ。資金的にも「2億円」ならば恐らく問題ない[しかも人的補償なし]。
 つまり「ボールは石川にある」が、単純に「先発を確約をより重要視」であれば、「石川にとって、ドンピシャの球団」といえる。それでいて打線自体は強力であるので[今季のRC27は「3.73」、リーグ2位]、2桁勝利が見込めることもメリットといえる。)

 横浜DeNA(大山、佐野の現実的なメインポジションである正一塁手は「オースティン」がいる。佐野は近年は正左翼手を多く務めてきたが、「筒香がいる」上に、「渡会、梶原、関根、蝦名と有力選手がひしめいている」であり、恐らく「佐野に積極的な慰留はしない」と読む[「形式的な慰留」はするが、それ以上ではないと]。
 で、佐野のFA残留の目安ラインは「2億円~2.5億円」。で、石川のFA補強の目安ラインは「2億円」。この資金的なこともだし、シンプルに「先発投手の頭数の確保」の面で、「石川の補強」は理に適っている。
 現況で、「外国人2人(これはバウアー復帰の場合でもそう)、東、大貫」までは確定だが、それ以降は「候補は何人もいる(平良、石田健、濱口、上茶谷など)が、信頼性は石川より劣る」が実状。その意味で「WHIPで1.20程度を計算できる石川」は「先発5番手でも重要戦力」になる。
 しかも横浜スタジアムだと、[千葉マリンほどではないにせよ]風の恩恵を受けるので、パワーカーブという魔球がより活きる。打線が強力であるので、2桁勝利を見込めるもプラス[今季のRC27は「3.91」、リーグ1位]。
 そう考えると、ベストシナリオは、
 「石川の補強に成功+佐野の人的補償で『左腕の救援投手』を確保」
 これを描いているのかもしれない。)


 【(2)「セリーグ」「非在京」。】

 阪神(ターゲットは「大山の残留」「近本の長期大型契約(近本は来オフがFAだが、地元選手。今季年俸3.2億円)」の2つに尽きる。勿論、佐野は選手編成上「必要ない」し、非在京球団であるので、石川は対象外。
 近本の長期大型契約は、まず楽観してよい。「4億円×5年」であっさりとまとまると期待してよいであろう。
 それ故に問題は、大山との残留交渉。こればかりは「ボールは大山にある」。球団側の姿勢は『全力で慰留』と明確であり、引退後のことを考えれば、大山は「残留がベスト」と考えるが、問題を難しくしてるのが「井上の存在」。井上は「来季が高卒6年目」だが、今季は「長打力で特徴を示し始めた」である。現況では「一塁手、外野の両翼のスペア要員」であるが、2~3年後には「使い続ければ、20本塁打に到達できる」潜在能力を持つし、189cmという高身長は、むしろ一塁手向きである。
 そう、「今後の直近の2年」だけを考えれば「大山≧井上」であるが、「3年後」を考えると、「大山との長期大型契約は、井上にとって障壁なのが明らか」といえるのだ[DH制度が採用されれば一気に解決されるが、少なくとも2年程度はこの問題に向き合うが確定であるので]。
 こればかりは「ボールは大山にある」。勿論、「目先の優勝の奪還実現のためには、大山の残留は是非とも必要である」のだが、いまは「どうなるか見てみよう」が正直な感覚である。)

 中日(正一塁手は「石川昂」で、さらにベテランの「中田翔」も控えていること、それにシンプルに「資金的事情」をも考慮すると、「大山、佐野、いずれも回避」になるだろう。で、非在京球団であるので、石川柊も対象外。それ故に「事実上の不参加」が確定といえる。)

 広島(非在京球団であるので、石川は対象外。欲しいのは打者、とりわけ「ポイントゲッター」であり、特に「正一塁手を固定できてなかった」。慢性的に資金力不足で、伝統的にFA補強に消極的であるが、今オフの佐野は「2億円で補強可能であり、広島に『ご縁』がある」意味で、守備力に目を瞑るでも、手を挙げる価値は高い[なお、実際に補強に手を挙げる可能性は「50%」と読むが]。
 実際、広島の場合、生え抜きのポイントゲッターとして末包がいるが、末包の今季のRC27は「3.42」で「304打席、9本塁打」と不本意な成績に終わっている。「3.42」の末包より、「4.14」の佐野の方が、シンプルに戦力アップになるのは明らかな訳だ。
 それも、広島の主力打者は「秋山、坂倉、野間、菊池、小園、矢野」、うち5人が「チャンスメイカー型」または「守備型」であり、坂倉も「本質的には打率重視の中距離打者」である。その意味でも「ポイントゲッターをドンと置きたい」意味で、佐野は「理に適っている」のだ。
 広島以外にもう1球団、恐らく佐野に優先的に手を挙げる球団がいる[これは後述]と自分は読んでるが、「広島が佐野獲りに手を挙げるか」は、今オフのFA移籍市場の「要注目トピックの1つ」と考える。)


 【(3)「パリーグ」「在京」。】

 千葉ロッテ(今オフの「FA移籍市場」で、要注目球団と読む。理由の第1は、シンプルに「打線の強化が最重要命題」であること。
 ポランコ、ソトの両外国人に「おんぶにだっこ」の現況であり、高部、藤原は「計算はできるが、年間を完走できなかった」であること。未だに「ビッグマッチでは荻野、角中がスタメン」であり、期待の若手である安田、山口は「今季は大きく成績を落とした」。
 そう、現況でだと「高部-藤岡-藤原-ポランコ-ソト」であるが、ポランコ、ソト以外にもう1人、計算できる打者(できればポイントゲッター)が欲しい。というのも来季で、「ポランコが34歳、ソトが36歳」、いつ衰え出しても驚かない年齢であるからだ。
 その意味で、「大山はぜひ欲しい」と読む、でも問題は「4億円という必要資金」だ。守備位置の問題は、「DHでポランコ、正左翼手でソト、正一塁手で大山」で解決できると読むが[安田は実力で、中村奨から正三塁手を奪取することのイメージ]。
 いわば、2018年オフ、「丸」のときのイメージだ[最終的に負けたが]。「なんとしても獲らなければいけないターゲット選手」だと。そして大山は、かつての「澤村のように、新境地を切り拓いて、チームリーダーになり得るか」が問われるといえる。しかしこれが叶えば、選手・人間の両面で「さらなる高み」に辿り着き得るといえる。
 ただ、欲しいのは大山だけではない[佐野はあくまでも、大山の補強失敗時の選択肢である]。もう1人、「石川柊」である。
 なぜか。千葉ロッテの先発。「佐々木朗希-小島-メルセデス-種市」の4人までは確定。カイケルも残留ならば先発ローテに入るだろう[ただ今季のWHIPは「1.30」。過度の期待は禁物といえる]。ベテランの西野、唐川、石川歩が、主要な先発投手をバックアップする編成がより理想といえる。
 そう、「WHIPが1.20程度を計算できる」石川柊は「先発5~6番手でも、重要戦力である」こと。その上、佐々木朗希は恐らく来オフにMLB挑戦になるだろう、そう考えるとなおさら、「石川柊がどうしても必要」といえる。
 そう、石川柊の魔球であるパワーカーブは、千葉マリンと抜群の相性であること。年齢的なリスクはあるけど、2年程度ならば魔球を輝かせられると判断できるならば、「2億円」を投資する価値はより高まる。
 あの2018年オフ。丸に「5億円」を投資したといわれてる。で、今オフ。大山と石川柊の合計で「6億円」。正直、総年俸を回収するのは難しい[澤村、美馬、石川学の減俸、救援投手のコルデロの放出とかでも、合計で2億円程度だろう]。
 それでも、本気で優勝という悲願成就を叶えるためならば、「佐々木朗希が恐らくあと1年の、来季が最大の勝負の年」である、その意味でもなおさら、「大山、石川柊の両獲りに全身全霊」を強く願うが、果たして。)

 埼玉西武(「100敗の危機」に怯え続けた、とても失意の今季。最終的には終盤に、特に「佐藤龍世、平沼の負傷離脱からの復帰」をきっかけに巻き返して「91敗でとどめた」が、日本野球史に刻む低迷劇の要因が「歴代ワースト級の貧打」であることは、もはや明らかである。
 その上、補強資金にも恐らく限りがある。その意味で、恐らく石川までは手が出ないであろう。
 では、必要である補強は何か。シンプルに「大山に全身全霊、『4億円』を投資して、最大級の誠意を」と。そう、「年間を通して『4番・一塁手』として、名門・埼玉西武の再建を牽引して欲しい」「蛭間・山村・村田の手本になって欲しい」と。
 あとは、大山が「再建モードどっぷりの球団で、『自分がチームをより強くする』ことに、やりがいをどれほど感じられるか」になるが。)



 【(4)「パリーグ」「非在京」。】

 福岡ソフトバンク(大山、佐野は「一塁手は山川がいる」「DHは、近藤、柳田、山川のための『DHローテーション』に充てたい」チーム事情を考えると、いずれも「不参加」で確定だろう。
 そうなると「石川を慰留するのか」であるが、石川側が「在京球団志向」が有力視されていることや、若い投手が多いチーム事情もあり、「形式的な慰留はするかなだが、それ以上はしない」と読む。また、[2021年オフに4年契約を締結後の]武田の扱いを見ていることをも考慮すれば、「いずれそう遠くないうちに、遅かれ早かれ別れる」、そうなるならば、「石川側が、別れを決断する」可能性が高いと読む。)

 北海道日本ハム(DHに「レイエス」、一塁手に「清宮」、これに加えて、恐らく「A・マルティネス」も恐らく残留になるだろう。加えて「野村」もいるので、「大山、佐野獲りに動く合理的な理由がない」。
 石川は、非在京球団であるので対象外。故に「不参加」で事実上確定。)

 オリックス(非在京球団であるので、石川は対象外。つまり、大山あるいは佐野獲りに動くかどうかであるが、もし動くならば「大山」であろう。理由はシンプルに、「右の強打者である正一塁手として、中軸の一員として期待できる」から。中心打者である西川、森はいずれも左打者であり、特に森は「正捕手兼DH」で起用したいこと、セデーニョは「DHメイン」で起用したいことから、DHメインで起用したい佐野は選手編成に合致しない。
 大山を正一塁手とするならば、頓宮は正三塁手を宗と競い合わせるイメージ。これで「西川-中川圭-森-大山-セデーニョ」で打線を形成できる。「4億円」の必要資金は恐らく問題ないし、阪神から「大きな引っ越しが必要ない」ことをメリットにできるか。
 あとは、「ボールは大山にある」になる感じであるが。)

 東北楽天(非在京球団であるので、石川は対象外。今季は4位であり、再建1年目にしては健闘の成績といえるが、投打の両面で世代交代は正直道半ばといえる。ただ、今オフのドラフトで、宗山の1位入団が実現。これにより「再建へのフラッグシップ」を明確にできたことが大きい。現有戦力に照らせば、来季は1年目にして「3番・遊撃手」として期待できるし、「辰己-小郷-宗山」で「1,2,3番」を形成できる。
 だからこそ、「ポイントゲッター」が要補強ポイントといえる。ただ、再建中であるのは「補強資金が限られてる現況」も背景といわれてる。そう考えると、恐らく大山は厳しい、しかし「佐野ならば手が届く」。何故ならば佐野だと「2億円×3年」で補強可能だからだ。競合するとすれば広島だが、「DHがある」「高校・大学の後輩である宗山と共闘できる」「再建を進める意味で、宗山と共にフラッグシップを務める」は、佐野にとって大きなアドバンテージになり得る。
 そう、「5番・DH」として、佐野は東北楽天にとってドンピシャといえる。なぜ5番かというと、「左打者で、四球が少なく、併殺打が多く、走塁貢献が皆無で、二塁打が多い」佐野にとって、いわば「二塁打を打つことに専念できる、ポイントゲッターを兼務できる」の5番がより適任だから。
 4番で想定は浅村。浅村は「右打者、四球が多い」ので、打線のバランスを考えると「4番で浅村、5番で佐野」がより収まりがいい[これに加えて、東北楽天は慢性的に「打線が左打者に偏重している」傾向が強いので、右の中長距離打者である浅村を4番に置くことでバランスを確保できるからだ。
 その上で、佐野の補強が「理に適う」のは、「左打者だが、対左投手を苦にしないから」が大きい。セオリー的には「3番が打率、4番が打点、5番が本塁打」といわれるが、浅村は得点圏での勝負強さが大きな魅力であるので、「宗山-浅村-佐野」の打順は、セオリーに一応は沿ってるといえる。)


 上述のことを踏まえてまとめますと、下記の感じになります。

 大山(残留、千葉ロッテ、埼玉西武、オリックス[、巨人])
 (可能性的には、残留と移籍で「50:50」。故郷は茨城だが、「どれほど自分を必要としてるか」の「やりがい」を最大の判断基準にすると読む。
 残留でも「お前がいるから井上に出場機会を与えられない」といわれることを、少なからず気にしている可能性もあると読む[これが問題をより複雑にしてるとも]。
 ただ1つだけ、いえることがある。「移籍は全然あっていいと思ってるけど、巨人だけは絶対にやめて欲しい」と。ねちねちと「裏切り者」として「ブーイング、怒号を浴び続ける」、「誹謗中傷をいつまでもされ続ける」が、あまりにも容易に想像できる、そう、「山川の比ではなくなる」と。そのような大山は、正直見たくないからと。)

 佐野(残留、東北楽天[、広島])
 (何を判断基準にするのかによるだろう。「やりがい」か「出場機会」かにもよると思う。プレミア12の日本代表に選出されてるので、実際の補強交渉は、代表の全日程終了後の「25日月曜日以降」になる。
 それと、広島が手を挙げるのかも要注目ポイント。客観的な選手編成に照らせば、広島は「獲れるかは別として、佐野を獲りにいかないと、打線的に『話にならない』になる[いまのままでは、埼玉西武とさほど変わらないといわれても反論できないだろう、違いは「先発投手陣、絶対的抑えの栗林がいること」程度だと]。ただ、広島の傾向的に、「2億円ならば手を挙げる、それ以上になれば手を挙げないかも」ではないかと。というのも、かつての秋山獲り、球界をとても驚かせたけど、あのとき実は「1.5億円」、意外と安価での決着であったのでと[あのときも「2億円を切る」という勝算が恐らくあったのだろうと]。
 より現実的には、「残留か、東北楽天か」になる。単純に「出場機会」をより優先させるならば「東北楽天」で即答だろう、これは「DHがある」「打者の層のこと」の両面で。「高校・大学の後輩である宗山と共に、チームを勝利・CS・優勝へと導く」という「やりがい」も、東北楽天行きに影響するのでは?と読む。
 勿論、残留も少なからずあり得るが、筒香の存在のみならず、同ポジションに有望な若手・中堅が何人もいることを、わかっていないはずはないだろうと。出場機会の観点でよりドライに考えれば、答えはおのずと出るだろうと自分は読むけど、果たしての感じです。)

 石川(千葉ロッテ、横浜DeNA、東京ヤクルト[、巨人])
 (「在京球団志向」とずっと囁かれてるので、「残留はほぼゼロに近い」。「持っている資質能力を最大級に活かす[=パワーカーブという魔球を活かす]」であれば「千葉ロッテ、横浜」になる。「先発を確約」をより優先ならば「東京ヤクルト」になる[しかもヤクルトだと、開幕投手さえあり得る。というのも、長くエースを務めた小川が「来季で35歳」であるので、その意味でも「石川柊が欲しい、石川柊の開幕投手があり得る」は、むしろ合理的でさえあるのだ]。
 ロッテ、横浜、ヤクルトは「先発投手の頭数自体が欲しい」訳で、「来オフの柳を待つ余裕はない」。あとは巨人だが、最終的に手を挙げるかは「50:50」の感じだろうと読む。
 ただ気に掛かるのが、「前田健太(MLB、デトロイト・タイガース)の動向」。年齢的な理由から[来季で37歳]、今オフに現行契約を解除して[契約は来季まで。つまり残り1年。現行年俸は「1200万ドル」]、NPB復帰という噂が9月頃からずっと燻ってるのだ。しかも、NPB時代はずっと広島であったが、「複数の在京球団が前田健太の動向を注目している」という噂まである。あくまでも噂レベルに過ぎないが、「広島以外に、前田健太の獲得可能性を探ってる球団がいる」は、恐らく確かだろう。
 どこが最有力かは、「蓋を開けないとわからない」。それに石川が、(在京球団以外で)何を判断基準にするのかにもよる。自分が石川の立場ならば、「出場機会」は勿論、「自分の持っている資質能力(=パワーカーブ)を活かせるか」も重要視するので、「千葉ロッテ、横浜のいずれかから熟考」にするが、「出場機会、選手生命の時間」をより最優先ならば「東京ヤクルト」になる。最終的には「どうなるか、見てみよう」だが。)



 気に掛かるのが、「前田健太の動向」。石川もですが、「広島が、佐野に手を挙げるのか、不透明な感じ」であるのは、「前田健太は、今オフにNPB復帰を決断する(=現行の残り1年の契約を解除する)」と読んでいるのではないか?と映ってるんですよね。
 で、前田健太の「今季のWAR(勝利貢献値)」が「-1.7」。WHIPが「1.38」ですので、客観的には「契約解除に踏み切る」ことに説得力がある感じではあるのです。
 で、前田健太が復帰だと、結構な必要年俸になると思うのです、例えば「4億円」程度とか。そうなると、広島は「前田健太の復帰」をより優先させて、佐野獲りは見送ることになるよなと。
 それにそもそも、広島が「4億円」を捻出できるのか。複数の在京球団が興味というのは、「広島が4億円を捻出できるはずがない」の読みがあるのではと。


 それに、「37歳の前田健太」と「33歳の石川柊太」。

 「石川柊太のWHIPの期待値=1.20程度」。
 「今季のカイケルのWHIP=1.30」。
 (カイケルは「36歳でのNPB入り」。直近でのMLBでのWHIPは「1.50を大きく下回ってた」。今季の前田健太よりも実は酷かったのだ。
 で、「今季の前田健太のWHIP=1.38」。そう考えると…。)
 →「前田健太の来季WHIPの期待値=1.20程度」。


 前田健太と石川、WHIPの期待値は同等。尤も、前田健太はこの時点で「年俸に見合うは、目を瞑ることになる」ですけど。
 「期待値が同等であるならば、より集客力が見込める前田健太の方が、球団経営的にはより合理的といえる。」
 そのような判断をする球団が出ても、正直驚きません。

 現実論として、前田健太は「高校時代からのスター選手」です。野球にあまり詳しくない傾向の若い女性とかでも「ああ、名前は知ってる。ニュースで何回も取り上げられてるでしょう?」と。
 でも、石川だと「うーん、ヤクルトの石川のこと?違っていたらごめんなさい」という反応になるのではと。つまり「じゃない方の石川」とみなされるんですよね。
 この「集客力的なプラス」は、「無視できない要素」になるのではと。




 と申しますのも、そう、「有原航平(現ソフトバンク。MLB時代はテキサス・レンジャーズ)」。
 「31歳」でNPB復帰になり、MLBでの2年間は、一定の爪痕の1年目でさえ「WHIP(1.43)、WAR(-0.7)」と、正直散々でしたけど、NPB帰還後の2年間は、WHIPが「1.08→0.98」で、いわば「格の違い」「無双に近い」感じになっています。

 それにMLB帰りだと、「勝者のメンタリティー」を持ち込める付加価値をも見込めること。そうなると、仮に「前田健太が、NPB帰還を決断」だと、石川にとっては一気に「逆風」になることが想像なんですよね。
 ただ、視点を変えれば、資金的に前田健太に手を出せない(それでいて、石川の目線でだと先発ローテ確約を最も見込める)「東京ヤクルト」、パワーカーブという魔球が最も活きるとわかっている「千葉ロッテ」(それに特にロッテの場合は、「ポスト佐々木朗希」をも見据えると、前田健太よりも石川の方が「年齢構成の面で、より理に適う」という事情もあります)のいずれかで、あっさりと決着することにもなり得るかな、でもあると。


 なぜ前田健太が、「在京球団の噂が…?」と感じたりしますけど(前田健太自身は「故郷は大阪」)、恐らく「夫人の意向が影響?」と考えると、「すとんと落ちる」感じではあるのです。
 と申しますのも、夫人は「元アナウンサー」なんですよね。で、MLB挑戦の際の球団選びも「夫人が、西海岸の球団を希望した」といわれてると。
 実は、野球やバスケの選手の移籍において「夫人、家族の意向」(と「本人の故郷がどこか」)は、結構重要な要素といわれてるのです。

 実際、よくいわれてるのは、丸(広島→巨人)は「本人以上に、夫人が在京球団を望んだ。故郷は千葉」、浅村(埼玉西武→東北楽天)は「夫人[当時は婚約者]を口説き落として、これが東北楽天行きに影響した」なこと。
 一方で、益田(千葉ロッテに残留)、増田(埼玉西武に残留。今季で引退)は、FA取得で熟考の際に「あなたの人生だから、あなたが最も納得できる道を選んで欲しい。私はそれについていくから」の趣旨の言葉で、残留を決断したといわれてます。



 自分はよく、野球でもバスケでも、移籍市場の記事を好んで綴ってます。それは、「移籍市場により、勢力図が大きく変化してくるが故に、シンプルに面白いと感じるから」も、正直あります。でも恐らく、それだけではないかなと。
 そう、「移籍をすること」って、人生にとって「最も大きな決断である」と思うんですよね。特に野球選手の場合、「FAは、選手として勝ち取った、辿り着いた権利である」と自分は感じていて。
 現実論として、ほとんどの選手は、「FAに辿り着くことなく、ひっそりと現役を去る」のです。で、日本の野球のFAは、(制度上は再取得も最短4年でできるが、「全盛期寿命」を考えると、)「FAは、人生で1回きりのこと。つまり『人生の一大イベント』である」んですよね。


 「ああでもない、こうでもない」と、ここでかなりの文章量で綴らせて頂いてますけど、でも、

 「野球選手だって、1人の人間である。その人間としての人生は、1回きりであって、時間を巻き戻すことはできない。
 で、『【野球選手にとってのFA】は【人生で最大の岐路・決断】』になる。だからこそなおさら、『その野球選手にとって、最も大切にしたい判断基準を持って欲しい』ことを含めて、『1人の人間として、【後悔しない】と最も思える最適解であって欲しい』のです。」


 ですので、「人生で最大の決断になるので、納得できる決断ができるための時間が欲しい、という理由での『FA宣言』」があって、全然いいでしょう?と思いますし、それに、「人生で最大の決断をする」ことって、「とても、とても重いことなんだよ」と伝えたいのです。
 いまは幸いにも、過去の先人のいくつもの事例があることをも含めて、「データや教訓の蓄積」があることを踏まえての決断ができます。
 ですので、「出場機会」「引退後を見据えて」「裏切り者扱いされないリスクヘッジ」、そういったことを総合考慮しての、それぞれにとっての最適解を出せる環境が、いまは積み上げられてるはずだから、と。




 移籍でよくいわれてるエピソードの1つが、サッカーの「小笠原満男(元鹿島)」さんのことです。小笠原は、「説明不要の鹿島のレジェンド」ですけど、実は「1年間のイタリア(セリエA)時代」がありました。
 一般的には、小笠原の「イタリア時代」は「6試合出場」にとどまったこともあり、「大失敗」といわれてます。確かに数字的にはそうです。
 でも小笠原は、インタビューで何回か、

 「あのイタリア時代は、確かに1人の選手としては大失敗であったかもしれない。でも1人の人間としては、数字だけではわからない、人間として大切なことをいくつも学べて、自分にとっては必要な時間だった。あの1年があったから、いまの自分がいる。」

 という趣旨のことを仰ってます。実際、イタリア挑戦前は、日本代表でゴシップを起こしたことがあったりもしましたが、イタリアからの帰還後は、「こんな人間と一緒に仕事ができれば、とてもやりがいを持てるだろうなあ」と感じるほどに、人間的に一気に成熟していった(丸くなった、とよくいわれたりしてますが)、これがとても伝わりましたから。


 小笠原と似たエピソードを持つスポーツ選手として、バスケットボールの「比江島慎」もそうです。比江島は、国内リーグでは「個人としては、ほぼすべてを獲り尽くした」といわれる大活躍ぶりで、それで2018年に海外挑戦として、「オーストラリア(豪州NBL)」に挑戦しました。
 ですけど結果は、「3試合、2分」。小笠原よりももっと悲惨でした。
 わかりやすく述べれば「入団して、開幕の時点で既に、事実上の構想外の扱いになってた」。結果、半年も持たずに退団、帰国を余儀なくされます。
 で、国内、つまりBリーグに帰還して、でもしばらくは苦悩の時期でした。日本代表では当然のように名を連ねるけど(「暗黒エース」といわれたりもしたが、これは周りの選手の質のことも正直あります)、豪州挑戦前の方がより輝いてたと。
 (豪州挑戦前は三河、豪州挑戦後は宇都宮。ちなみにいまも宇都宮で、いまは宇都宮で選手人生を全うが有力視されてます。
 ただ、宇都宮への移籍後は、レギュラー落ちを味わう時期があるなど、「逆境の時期」がはっきりとあった感じでもありました。)

 その後、2021-2022シーズンに、「優勝に導く、スーパーエースの活躍」を叶えます。このとき「31歳」。そう、実は比江島の「真の全盛期」は、「オーバー30になってから突入」という、独特の選手人生を歩んで、現在に至ってます。この「真の全盛期」は、豪州挑戦の時期はまだ得意とはいえなかった「守備意識」「3P能力(スリーポイント)」をもレパートリーにして、勝ち取ったことです。これに辿り着くまで、恐らく「陰で、誰よりもすさまじい努力を積み上げてきた」ことが伺えます。
 で、その比江島。豪州挑戦を終えてから数年後でのインタビューでしたが、その際に

 「あの豪州挑戦は、当時は自分にとっては『思い出したくない時間』だった。試合にほぼ全く出られなかったことを含めて。
 でも、あの悔しい半年があったから、自分に何が足りなかったのかを見つめ直すことができた。それをも含めて、あの海外挑戦は自分に必要な時間だったんだと、いまははっきりといえる。」

 という趣旨のことを仰ってます。いまでは、代名詞の「1on1(比江島ステップ)」は勿論、「守備意識」「3P能力」をも持ち味にしていますし、実はハンドラーとしても良質であったりもしますが、これはいま思うと、「豪州での悔しい半年で学んだことへの答え」でもあるんだろうな、と自分は感じてるのです。



 そう、昨オフに上沢(北海道日本ハムから)が、今オフに小笠原(中日)が、MLB挑戦をしている(する意向である)感じです。確かに上沢は、「数字上では大失敗」は否めないかもしれません。
 でも自分は、「ほんとうに大切なこと」って、数字だけでは説明し切れないと思っていて。たとえ「数字上は失敗」であろうとも、「人間として何らかのプラスがあった」であるならば、それこそが「成功である」「間違ってなかった」といえると思うよ、と自分は伝えたいです。



 そう、例えばですけど、「井納(横浜→巨人。2020年オフにFA移籍。CランクでのFA移籍でもあった)」。数字上は、「FA移籍の失敗例」といわれてます。
 確かに数字上ではそうでしたし、そもそもFA移籍市場への挑戦時、数字的には「全盛期を過ぎつつある」ではあった訳です(そもそも、直近3年のWHIPの「1.25→1.46→1.39」は、なにかとネタにされがちな先発投手の「十亀[埼玉西武。FA時は残留]をも下回る」数字でした)。
 ですので、「数字上での失敗」は、申し訳ないけど、ある程度は想像できたと。

 ですけど、井納。「FA移籍後、わずか2年での引退」でしたけど(しかも「井納の4球」は、恐らく今後もネタにされ続ける可能性が高い。まるで「ありがサンキュー」のように)、実は引退と同時に、
 「引退後の仕事(セカンドキャリア)を、引退時の球団(巨人)からもらえている(アカデミーコーチ)」
 んですよね。そう、「引退後の仕事にありつけてる、それもFA移籍先の球団によって」を叶えた時点で、「FA移籍は成功といえる」のです。


 「物事に、絶対的な正解はない」。特に自分はこれを、東日本大震災の復興支援活動に向き合い続けてきた際に、学んだ・体感したことです。
 「何が正解かは、その人によって異なる」。そう、「何が正解かは、その人にとって『後悔がない』と思える感じであったならば、それが正解といえる」と。

 そう、「FAは、選手が勝ち取った権利である」と先述させて頂いてますけど、FAって、一般の社会人にとっての「転職活動」といえると思うのです。
 転職もですし、近年でだと、社会人から学び直しをする(実際、30歳を過ぎてから大学や大学院に入り直すとか、何らかの大きな資格に挑戦する人間も、増加傾向にあると伺ってます)人間がいるように。
 「新しい挑戦をすることって、人間を大きく成長させることである」、自分も、歩んできた道を振り返ると、これをとても強く実感します。


 そう、

 「『後悔しない』と最も思える道、それこそが『その選手にとっての最適解』であるよ、と伝えたい!」

 これを特に伝えたいんですよね。




 ですけど、1つ、はっきりといえることがあります。

 いまリンク添付をさせて頂いたのが、「山川(埼玉西武→福岡ソフトバンク。昨オフにFA移籍)」の、今季の最初の西武ドーム(ベルーナドーム)への凱旋試合のときですけど、はい、「とてもすさまじいブーイング」です。
 仮に、大山が「巨人への移籍」を決断になれば、甲子園に登場のとき、山川の1万倍のブーイングと怒号(個人的には、「1億倍でも全然生ぬるいわ」と感じてますが)は覚悟になるだろう、そう、「禁断の移籍」「裏切り者」、そういわれても反論できないでしょう?と自分は思うのです。

 自分は、「裏切り者」という表現、大嫌いなんですよね。でも、この野球の世界には、「不文律」があると思っていて。そう、日本球界の「(してはいけない意味での)最大の不文律」と思ってるのが、「阪神から巨人にFA移籍すること」である、自分はそう思っているのです。
 そう、「引退後の人生」をも含めて考えると、大山は「阪神→巨人」への移籍だけは、絶対にして欲しくない、と強く感じるのです。
 (誤解して欲しくないのは、トレード移籍での「阪神→巨人」は、全然あってよい。でも、FAで行くのは、うまく言葉に落とし込めませんけど、「いや、意味が全然違うから」と強く伝えたいんですよね。)


 誤解して欲しくないのは、「大山が、移籍を決断すること自体は、最大級に尊重されて然るべきである」ことです。大山の移籍先が「千葉ロッテ」「埼玉西武」であれば、むしろ、「とてもかっこいいじゃん!」と伝えたいですと。



 今季、CS(クライマックスシリーズ)の1stステージの第3戦、「北海道日本ハムvs千葉ロッテ」。BSで観させて頂いてたのですけど、「これ、とても素敵な歌だな」と感じて聴いてた歌があって。
 で、調べると、この歌のタイトルが「チャンピオンフラッグをつかもうぜ」。うわあ、歌詞もメロディーも、とてもテンションが上がる!と
 ですので、「心のスイッチを入れたい」ときに聴く歌の1つに、いまではなっています。


 千葉ロッテのファンって、「熱量がとてもすごい」って感じで。
 他球団が「音」を強調する傾向なのに対して、「声」を強調する傾向の応援であることも特徴的と感じて、自分は正直大好きです。


 【仮に、大山が千葉ロッテ移籍が実現になれば…?】
 [()の数字は「今季のRC27」。〈〉の数字は「来季の期待値」。]

 1(右)高部(4.93)〈.300、20盗〉
 2(二)藤岡裕(4.69)〈.260〉
 3(中)藤原(5.48)〈.280、10本、10盗〉
 4(一)大山(4.14)〈.260、20本〉
 5(DH)ポランコ(5.19)〈.240、20本〉
 6(左)ソト(4.83)〈.250、20本〉
 7(三)安田(2.75)〈.230、15本〉
 8(捕)佐藤(4.16)〈.260〉
 9(遊)友杉(1.62)〈.230、20盗〉


 来季は、「藤原が年間を通して3番で完走できる」が最も理想であると考えるから、という想いを込めて、上述の打線の組み方をさせて頂いてますけど、特に「二塁手・三塁手・遊撃手」は非力の感じが否めないです。
 特に遊撃手は、友杉は大学時代を考えると、20盗塁できる走力はあるはずと思ってます(というか「守備走塁に全振りタイプ」の感じ)。打率は最低限あればいいと割り切って、「20盗塁に届いてくれ(今季は11盗塁)」、そうでないと「ただの自動アウト」になると。

 それと、三塁手。ここでは期待を込めて「安田」とさせて頂いてますけど、「いかにも、左の長距離砲って体格」であるのに、実際は「高橋周平(中日)」に近い、左の中距離打者(実際、10本塁打到達が1回もない)の現況です。
 安田には、打率は目を瞑る、15本塁打程度をクリアして欲しい(本音は20本塁打に到達して欲しいけど、まずは10本塁打と)、「6番、7番での起用」ならば、安田には「球界最高レベルの三塁守備」がありますので、安田の長所が活きるはずであると。

 安田は「6番、7番程度」でのびのび打たせたい。「ポランコは34歳、ソトは36歳」。ポランコは、3年連続で「打率.240、23本塁打」程度で安定していますが(RC27も「4.87→5.06→5.19」と安定してる)、ソトは、今季は21本塁打でしたけど、年齢的にはガクッと落ちても驚かない(それでも10本塁打は恐らくクリアかなではありますが)。
 そう考えると、大山は是非とも欲しい訳です。それに、「大山が正一塁手でドンといることで、内野守備が一気に安定できる」ことでリズムを生み出せますし、千葉ロッテも全体的に左打者に偏ってますので、「右打者の大山が4番に座れること」は、バランス面でとてもプラスといえるのです。

 それに「3番は打率、4番は打点、5番は本塁打」というセオリーに照らせば、「確実性に優れる藤原が3番、勝負強さが特徴の大山が4番、圧倒的な飛距離が特徴のポランコが5番」は、「とても理に適っている」感じであるんですよね。
 それに、大山は「故郷は茨城」。少し方角が異なるとはいえ、千葉は隣県になります。ロッテファンはとても熱狂的ですので、その意味でも「やりがいを持てるのでは」と想像の感じです。



 【仮に、大山が埼玉西武移籍が実現になれば…?】
 [()の数字は「今季のRC27」。〈〉の数字は「来季の期待値」。
 ただし、新外国人候補のRC27は期待値で示してます。]

 1(中)小深田(2.79)〈.250、25盗〉
 (2年後にFAのUT。東北楽天では正二塁手だが、「再建モード、宗山の入団」で立場が流動的に。「隅田あたりの有力投手」あたりを差し出してでも、「1番打者の確保」にはこれが恐らくのベスト。自分が埼玉西武のGMならば、出せるアセットを出してでも全身全霊で獲るタレント。)
 2(遊)源田(3.70)〈.260、10盗〉
 3(右)スティーブンソン(4.50)〈.280、20盗〉
 (今季、3A[IL]で「.302、8本、29盗」の27歳の左利きの中堅手。「確実性、盗塁能力、選球眼[四球が多い傾向]、中堅手守備」を兼備で、いまの埼玉西武に恐らくドンピシャ。ただし肩が強くない小深田との兼ね合いで、ここでは右翼手に置いてます。)
 4(一)大山(4.14)〈.260、20本〉
 5(DH)佐藤龍(4.04)〈.250、10本〉
 6(三)高橋周(3.13)〈.260〉
 (CランクのFA選手。三塁守備に優れる。「若手が育つまでのつなぎ」としてでならば、一定の計算ができます。あくまでFA移籍市場に出ればではありますが。]
 7(左)蛭間(2.36)〈.250、12本〉
 8(捕)古賀(2.35)〈.230〉
 9(二)外崎(3.41)〈.230、10本、10盗〉


 いえることは、「何人か後の入れ替えとセットで」。本気で再建したいならば、出せる投手って現況、隅田しかいない訳ですが、(必要な打者の補強に直面した場合は)隅田を差し出す決断ができないと、恐らく再建は進まないだろうと自分は思ってます(現有戦力で、特に「1番打者の有力候補がいない」ははっきりしてますので)。大卒新人(2位指名)の渡部聖弥は期待してますけど、「やってみなければわからない」ですので、ここに組み込むのは見送っています。
 というのも、東北楽天は「先発投手の頭数自体が足らない」。御互いに必要な再建という意味で、「隅田⇔小深田」は「win-win」な訳です。隅田を差し出すことで、平良が(本人が強く望む)先発起用に固定できるメリットもありますし。可能ならば、左腕の救援投手である弓削もセットで、「隅田⇔小深田、弓削」ができると、より「win-win」でしょう(現況で、信頼できる左の救援投手は「佐藤隼」だけですので)。



 そう、自分が埼玉西武のGMならば、「なんとしても小深田を獲る」とします。FAで獲るよりもコスパがいいからをも含めて。来季で30歳、走力型の打者を獲るには「2年後だと遅い、ピークである『いま』こそ欲しい」と。東北楽天だと9番がメインですけど、いまの埼玉西武だと1番で固定できますので、その意味でも「win-win」な訳です。
 しかも小深田は、遊撃手・一塁手以外のない外野が一通りできます。ですので「いるだけで、選手編成に一気に柔軟性をもたらせる」こともメリットです。
 「来季が30歳、今季年俸が8500万円、2年後にFA」を考えると、来オフに「1.75億円×4年」を提示すれば、恐らくまとまるのではと読みます。



 高橋周平を「6番・三塁手」で組み込んでるのは、「三塁守備が計算できるので、若手が育つまでのつなぎでは適任」との読みからです。
 「来季が31歳、今季年俸が6750万円、Cランク」であることを踏まえれば、「1億円×3年、3年目は変動年俸制」にすれば、恐らくまとまるかなと。

 2021年以降での4年間の「RC27」の推移は
 「3.44→3.04→1.91→3.13」です。
 数字的には、「『守備型の三塁手』と考えるならば、6番以下での起用ならばあり。ただ一方で、恒常的な正三塁手としてだと、ややリスクがある」の立ち位置です。

 と申しますのも、高橋周は、中日の正三塁手は福永がほぼ手中にした感じがあるので(福永は右打者である意味でも、存在意義がより大きい。「石川昂が三塁手、福永が一塁手」もあり得るかなですが)、これ以上中日にいても「守備固め要員」にとどまるが明らか。ですので、手を挙げる球団がいると判断なら、FA移籍市場に打って出ると自分は読んでます。

 こういうときに、「DH制度がある」は大きい訳です。「選手編成の柔軟性がより高まる」から。「6番、7番として」でならば、普通に戦力ですので。2桁本塁打を見込める選手ではないですけど(キャリアハイ自体が、2018年の11本)、二塁打をある程度見込めることも魅力といえます(一方で、「守備型の三塁手」にしては犠打が少なめでもあります)。
 で、高橋周平を獲ることで、現有戦力で最も計算できる日本人打者の佐藤龍世を「DHメイン」で打撃に専念させられるメリットが生まれます。そうすることで、5番としてドンと置けるのではと。

 ただ、よりドライな表現をさせて頂くと、高橋周平が正三塁手として再起できる可能性がある球団って、現実的には「埼玉西武」くらいしか思い浮かばないんですよね。特にセリーグ球団だと「DHがない」ですので、選手編成に柔軟性を持たせることがより難しい感じがありますから。
 (噂レベルで、横浜DeNAが挙がっているらしいし、「宮崎は年齢的にいつ衰えが始まっても驚かない」は確かにそうではある。とはいえ、いまの高橋周平に必要なのは「もう1度改めて、まとまった出場機会を」である訳で、これを叶え得るのは「埼玉西武」の1択でしょう?と。)




 それと今オフは、「A・マルティネス(日本ハム)」「モンテス(巨人)」の動向が流動的ですけど、この2人が残留になれば、「NPB他球団からの補強が、事実上望めない」になります。「ビシエド(中日。日本人枠になってますが)」「ノイジー(阪神)」は、(昨オフのソト[横浜DeNA→千葉ロッテ]のように)復活を見込んでの補強ならば面白いと思いますけど、多くの期待は禁物でもあるでしょう。
 で、選手編成的に特に足りてないのが、外野手と思っていて。外野手で軸といえるのが、現況では誰もいないと。

 で、NPBの新外国人で、1つの目安と自分が思っているのが、「三振率が高めの選手は、成功可能性が低くなる」ことです。個人的には今オフは、「韓国KBOルートでの入団組」が出てくるのではと読んでますけど、でも「韓国KBOルート」は、「ロマック算」とネタにされているように、実は期待値ほどの数値にならないことが多い。




 (←個人的には、「デビッドソン(広島→韓国NC)」は、今オフのNPB再挑戦を観たいなと感じてます。あの飛距離はとても魅力ですし、「パリーグ向き」と感じてるんですよね。例えば東北楽天は、新外国人としてドンピシャと感じてますし、「宗山-浅村-佐野-デビッドソン」で「3番~6番」を形成できれば、一気に再建を進められると読んでるんですよね[左翼手?競争枠のイメージで。伊藤裕季也は特に、長打力をそろそろ開花させて欲しいと感じてますが]。)




 で、そうなると、埼玉西武の新外国人は、「確実性に優れる」タイプがより望ましいのではないかと。そして、(上述の理想選手編成では右翼手においてますが)中堅手ができるタイプが、より収まりがいい。
 そこでヒットするのが、「カル・スティーブンソン(フィリーズ3A)」です。
 (来季だと)「29歳」という年齢面もですし、2021年以降の4年間ずっと、「四球」「盗塁」が高いレベルにあること。
 で、MLBでは全くだめですので(わかりやすい「非力タイプ」です)、NPBに活路を求めるのにドンピシャのタイプでもあるんですよね。

 本来ならば、1番により向いているタイプかなですけど、いまの埼玉西武には「3番」がまさしくいませんので(最も計算できる佐藤龍世は「5番、6番」が恐らくの適正。裏を返せば「佐藤龍世を3番、4番に置かないと回らない」が、埼玉西武の打線の「やばさ」を示してるかと)、「出塁能力(+2桁盗塁)に特化の3番」のイメージで補強と。

 もう1人の候補である「J.P.マルティネス(ブレーブス3A)」も、同様に「盗塁能力、四球能力に全振り」のタイプです(スティーブンソンよりも、盗塁能力をより高めて、四球能力がややマイルドになった感じです)。いまの埼玉西武的には、この2人のどちらかは獲って欲しいなの感じです。


 そう、いくつもの補強をして、それでやっと「スタートライン」(これは、隅田を差し出すデメリットをも含めてです)。それほどに、埼玉打線の今季の打線は「惨憺たる」でしかなかったと。
 そう、自分は、蛭間が埼玉西武の「フラッグシップ」になれたときが、「埼玉西武が、真に再建を叶えたとき」と思っているのです。でもそのためには、来季は「まずは下位打線で経験を積ませて、実力で3番、5番を勝ち取るが理想である」と。
 今季、蛭間自身が誰よりも悔しいはず。だからこそ、誰よりもバットを振ろう。2桁本塁打を打てる能力はあると、自分は信じているから!

 それと、高橋周平を「若手が育つまでのつなぎ要員」と綴らせて頂いてますけど、イメージ的には「村田、山村がものになるまで」なんですよね。特に村田、「野球に対する姿勢」がとても伝わりますし、誰よりも努力してプロ入りに届いたことが伝わりますので(そして「ここからが本当のスタートラインである」ことをわかってる意味でも、なおさら応援したくなる!)、特に村田、とにかく「長所を伸ばそう」、幸いにも埼玉西武だと「DH」がある訳だから!と。で、「DHに村田、三塁手に佐藤龍世」にできると、より望ましい感じなんですよね。


 だからこそ、です。焼け野原になってしまった現況。名門復活を、多くの野球ファンが願っているはず。
 ですので、大山が、「自分が埼玉西武を強くする」と移籍するならば、「これって最高にかっこいいじゃん!」と映るのです。そういう「漢気」もですけど、「埼玉西武ならば、年間を通して4番に座れる」というドライな判断も影響するかな、と自分は読んでるんですよね。
 で、大山の4番は、上述の埼玉西武の打線編成でだと「1,2,3番がいずれも左打者」で、「6,7番も左打者」ですので(つまり、東北楽天のことをいえないほどに「左打者がずらり」になる)、「右打者の大山が4番に座ること」でバランスがとれる、の感じなんですよね。
 で、大山は「故郷は茨城」と述べましたけど、所沢だと直接の交通的接点はないですが、「同じ北関東である」ことも、埼玉西武入りの可能性に直結し得ると読んでるんですよね。



 1978年オフ。阪神と西武の大型トレード、この軸になったのが「田淵⇔真弓」でした。そう、田淵はトレード放出による西武への移籍であった。
 あのとき、田淵は32歳のオフでの移籍であった。今回の大山は、30歳のオフでです。
 ただ、「あり得ないことではない」と読むのは、繰り返しになりますけど、「井上の存在」です。しかも井上は「地元選手」「高校野球のスター」「右の長距離打者」。球団の経営戦略的には、「井上をスターにできれば」、最高に「絵になる」訳です。実際、井上の本塁打の弾道って「美しい放物線」、まさしく「長距離打者の弾道」ですので。


 正直な想いとしての、大山について。
 「1人の人間」「1人の野球ファン」としては、

 「大山自身にとって、人生で最大の決断になる訳だから、すべての話をテーブルに乗せた上で、納得できるまで熟考して、『後悔しない』と思える最適解であって欲しい。そしてそれが移籍でも『引退したときに、完全燃焼できた、と思える感じでいて欲しい』『いってらっしゃい』の感じでありますように。」


 一方で、「1人の阪神ファン」としては、

 「『裏切り者』といわれる姿(巨人への移籍)、『不良債権』『死刑囚』『枠つぶし』『金の亡者』といわれる姿(阪神残留で、成績ガタ落ちで、かつ井上の出場機会を明らかに奪ってる場合。恐らく阪神残留の場合は『出場機会における付帯条項が高確率で付与になる』と思われるので。余談だが、中村奨吾[千葉ロッテ。4年契約があと2年残っている]は、恐らくこの『出場機会における付帯条項がついてる』可能性が高いと読んでます)は、正直観たくない。
 勿論、今後の直近2年のためだけならば、残留だととても嬉しい。でも正直、『罵詈雑言、誹謗中傷の雨を降らされる姿』を観るくらいならば、『千葉ロッテか埼玉西武に移籍する姿』での方が、よほどすべてが丸く収まる(DH制度の導入がいつ実現するのかわからない現況では、『井上の出場機会』のことは、大山がFAで去るでしか恐らく解決しない可能性がとても高いのでと)。
 恐らく、千葉ロッテや埼玉西武ならば、大山は『熱烈な歓迎を受ける』可能性が高い。そう考えるとなおさら、『必要としている場所』でこそ人間は輝けるわけであって、『必要としている場所』がどこであるかは、答えはほぼ出ている(それが千葉か所沢かは、話を聴いて熟考の上であろうとも)、自分は正直そう感じてるけど。
 (あ、「出ていけ」という意味ではないと明確にしておきます、そこは誤解されたくないですので。)


 ちなみに、自分が阪神のGMでならば、

 (大山が残留の場合)
 「8近本-7前川-9森下-3大山-5佐藤輝-6新外国人-4中野or高寺-2捕手」

 (大山が移籍の場合)
 「8近本-7前川-9森下-5佐藤輝-3井上-6新外国人-4中野or高寺-2捕手」


 まあ正直、いまの阪神の傾向からすれば、「正遊撃手に新外国人を充てるは、恐らく可能性は低いだろう」と読んでますけど、今季の二遊間は「正直、高寺・小幡の若手を起用して欲しかった。自動アウトといわれても反論はできない」と。



 いま挙げた2人の候補。「遊撃手ができて、2桁盗塁を計算できる」です(しかも偶然にも、2人共に右打者でもあります)。6番でならば、恐らく機能できるだろうと(「打率.250、10盗塁」を見込めるならば、阪神の二遊間で最も計算できることになるので)。



 いずれにせよ、「FAとは、選手が勝ち取った権利である」んですよね。
 ですので、今回のnote記事、想像以上にとても長い文章量ですけど(激汗)、「大山」「佐野」「石川」、どのような結論(答え)であろうとも、それが「後悔しないと思える最適解である」感じでありますように、であること。そして、いつか訪れる引退のときに、「完全燃焼できたと思える」こと、及び、「引退試合というエピローグが叶う」感じでありますように、これが、特に1人の人間として、自分がとても伝えたい想いです。


 【野球#13A】【エッセイ#46A】

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