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梅雨のケア
アーサナ×ヨガ哲学 季節のケア ~ 梅雨 ~
ヨガインストラクターさんがクラス設計をするにはいくつかの視点があることと思います。手法が増えると、生徒さんに多方面のアプローチが可能になります。
そんな視点の1つ、アーユルヴェーダによる季節のケアをご紹介。季節の性質を理解し、どのようにアプローチするのが効果的かを示しています。(1つ1つのアーサナやプラーナヤーマの手順などは載せていません。また、クラスやご自身の練習で活用される際は心身の状態が禁忌にあたらないか考慮してください。)
こんな方に
クラス設計のヒントが欲しいヨガインストラクターさん
今より深くヨガを知りたいと思っている全ての方
季節のケアを見方に付けて日々を快適に過ごしたい方
アーユルヴェーダとヨガの関係に興味のある方
梅雨(6月)
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梅雨はカパ・ドーシャが増加する季節。(カパは土と水のエレメントからなるドーシャ。)暑い日も増えてくる一方で、夏ほどの熱のエネルギーはまだ出来てこない時期で、冷えも気になるところです。暖かさと動きのエネルギーを意識して取り入れ、軽快さと活力をキープすることがキーワード!水のエネルギーのバランスを作るために温める点は春のケアとの共通です。異なる点は、春のケアでは循環がキーワードでしたが、梅雨のケアでは体内の熱のエネルギーにより心身に軽快さを促すことがキーワードになります。体内の熱を発生させ、代謝を高め、軽やかに動くことに重点を置きましょう。
こんな症状に気を付けて
消化不良、代謝力の低下
むくみ
鼻水や痰の分泌による副鼻腔、胸、喉の詰まり
食欲不振/脂っこいものへの欲求
肌のくすみ、油分過多、にきび
心身のダル重さ
疲労感、無気力感、やる気が出ない、憂鬱感
オススメのケア
温かく、軽く、消化の良い食事(スープ、加熱した野菜)
ジンジャー、ターメリック、シナモン、ブラックペッパー、フェヌグリークなどの香辛料
重く油っこいもの、揚げ物、冷たいもの、乳製品や甘いものを減らす
温かいハーブティー(ジンジャーティー、トゥルシーティー、リコリスティーなど。鼻づまり解消しと消化をサポートに◎)
生活習慣を整える
定期的な運動、アーサナ、早歩きなど
お昼寝を控えて、夜間に7~8時間の質の高い睡眠を
体を温め、湿気や冷たい風を避ける(ウォーム&ドライ)
瞑想やリラクゼーションでストレス軽減
オイルマッサージ(血行促進、コリほぐし、リンパの流れをサポート)
内臓的な特徴
胃腸の消化力が低下
気道や肺の粘膜が刺激されやすい
免疫力が低下
血液循環の鈍化(血液やリンパ液の流れが滞りやすい。)
血行不良
一方でバランスが整えば浄化作用が活発化しやすい時期でもあります。梅雨の季節は自然界においても生命の巡りや成長が活発な時期です。自然のリズムと調和することで、以下のような嬉しい反応が起こり、心身のバランスを整えやすくできます。
老廃物の排出、内臓の浄化促進
新陳代謝の活性化(組織や細胞がより効率的に再生、健康な状態を保つ)
深いリラックスと休息(室内で過ごす機会が増えるこの季節に体をゆっくりと休める時間を。深いリラックスや休息によってストレス緩和や心身のリフレッシュがスムーズに)
押さえておきたいポイント
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