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夜明けのすべて
半年ぶりの読書感想文。
読書はしてたけどアウトプットする気分になれなかった。
今回は瀬尾まいこさんの
夜明けのすべて
この方の作品は心温かくなるものが多い。
あと他人との絆。
今の時代を戦い抜く若者には響くのではないかと思う。
*ネタバレあるかも。
PMSで怒りを爆発させてしまう藤沢さんとパニック障害の山添くんのお話。
私もPMSに悩まされている1人なので、このホルモンバランスによって引き起こされる怒りはとてもよく分かる。
普段なら絶対こんなに腹が立たないのに何故かめっちゃムカついてしまう。人体の不思議。ホルモンひとつでこんな感情が変わるって怖いよね。
そしてパニック障害。よく目にする病名ではあるけれど近しい人にそんな病を抱える人もいないので具体的な症状は知らなかった。
だから今回読んでみて、こんな原因がわからず突然発症すると知ってびっくり。こんなくらいの忙しさ?でなるんやったら全人類なる可能性がある。
でもなってしまうと出口のないトンネルに入ったようなもので、いつ完治するかもわからない。その方法もない。
この薬をもらうために通院する感じはとてもよくわかった。薬がないと不安、生活できない。だから薬は手放せない即ち治らない。
患者の要望通りにただ薬を処方するだけの先生もいるんじゃない?
山添くんがパニック障害を発症する前は本当に最近の若い人生超充実したヒエラルキー上位の男性。それが病気になって人生転落。仕事も友達も彼女も全部失ってしまった。辛かったと思う。だけど、パニック障害になったからこそ今の職場、人に出会えたわけで。
今まで冗談おべんちゃら垂れ流すだけの楽しい人生から本音を話す、聞き出す。そういう今までとは違う人付き合いができるようになって、前向きに捉えられたんじゃないかと思う。
始め、2人はどちらかというと合わない仲良くなれないと肌で感じて距離を取っていたような間柄だったのに、最後の方には毎日お見舞いに行ってお節介をしてしまうくらいの関係性になっているのが良かった。
どうでも良すぎて楽。思っていることをズバズバいえてしまう。
だけどこれはこの職場の同僚という関係性やからこそやと思う。実際付き合って結婚するってなったら元々は違うキャラ同士やから上手くいかないんじゃないかな?想像だけど。
私は上手く行かなかった。笑