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時を刻んだ指輪が教えてくれた新たな時

時を刻んだ指輪が教えてくれた新たな時

バキ、グキ、ゴリッ

???

骨が折れたか、何が割れたか、一瞬見当がつかなかった。

机についてノートを広げ、初めて一人で作るおせちの計画立ていた私は、しばらく考えあぐねながら、なんとなく肌寒く感じる手をお尻の下に敷くようにして、いつにない体勢を取っていた。

割れたのは指輪だった。

セレモニーで交換した結婚指輪。

そういえば、当日の朝に間一髪ギリギリ届いた、時を得た代物だった。

あれから

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旅のスタート地点

旅のスタート地点

思えば遠くに来たもんだ。

今、私はオーストリアの自宅のリビングでこれを書いている。

もうすぐクリスマス。

そうだ、3年前の昨日、初めてオーストリアに来たんだった。

沖縄で彼から受け取ったスペシャルバウチャーは、クリスマスにオーストリアへと招待してくれたもの。

中学高校と吹奏楽に明け暮れ、大学で心理学を専攻した身としては、いつかは行ってみたい憧れの国だった。

まさか、こんな形で夢が叶うな

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昔ながくて、今みじかいもの

昔ながくて、今みじかいもの

Gemütlichkeit

去年の夏、夫と親しい友人(ドイツ人)を訪ねたミュンヘンで習った言葉。

昼下がりの散歩の途中に

川沿いのちょっとしたキオスクでビールをいただきながら

夫を含むドイツ語を母国語とする3人に

「これは覚えておくんだよ!」と何度も発音させられた。

ゲみゅートリッひカイT?!?

ü(ウムラウト)の慣れない難しい発音も入っているし

どこで音節が区切られてるかも分から

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自分のストーリーを生きるためにやめたこと

自分のストーリーを生きるためにやめたこと

もう10年くらい前のことになるけれど、

はっきりと覚えている。

大学生のころに

サンフランシスコで仲良くなった日本人のお姉さんが

大事な秘密を教えてくれるかのように

そっと私にこんなことを言った。

「あいちゃん、あのね、

テレビっていうのはドラマの中に主人公がいるでしょ。

人生はあなたのドラマだからね、

テレビで他人のドラマを観てないで

あなたのドラマを主人公として思いっきり楽

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物語/ストーリーを書くということ

物語/ストーリーを書くということ

『おーい、おじさん』

私が人生ではじめて書いた物語のタイトルだ。

人口3千人ほどの小さな村に赴任となった父の

駐在所のオフィスで

もうすぐ5歳になる頃の私は一人、

電気もつけずに、ひそやかに創作していたらしい。

メモ紙として半分に切られた裏紙に

年の離れた兄たちの真似をして

覚えたばかりのひらがなを一つずつ並べて

短編物語を完成させたのだった。

元がペラペラのメモ紙だから

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星降る朝に

星降る朝に

なぜかしら朝4時に目が覚めて

ぼんやり窓の外をみると

真っ暗な世界に満点の星空。

窓を開けると、一つ星が降った。わ!

また一つ。お!

たった5分くらいのうちに10個以上の流れ星をみて、静かに心が大騒ぎ!

これはただ事じゃないと、寝ている夫に速報を伝え

私は一人、コートを羽織ってバルコニーへ出る。

外はマイナス2度。

空気は澄み、晴天に星が瞬いている。

そしてまた一つ、星が降る。

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