エンジニアをやっていて痛感すること
はじめに
私はクラウドエンジニアをやっているのですが、最近、凄く感じることがあります。
それは、より世の中がITに求めるニーズが多様化しているということ、それに伴いエンジニアに求められる資質も多様化しているという点です。
ITの変化は目まぐるしく、1か月前に流行っていたものが急に廃れたり、1か月前に出来なかったことが急に出来るようになります。
今回はクラウドエンジニア視点で、痛感する事を3つ列挙してみたいと思います。
なかなか、私と同じような境遇にいる三次元の知り合いがいないので、
今回はここに書き出してみようと思います(笑)
飽くまで、職業柄、クラウドエンジニアの視点に留まりますが、他のエンジニアの方にも当てはまる点があると思いますので、ぜひ色んなエンジニアの方に見て貰いたいと思います!
1.エンジニアの境界線が無くなりつつある
オンプレの時代であれば、DBエンジニア、ネットワークエンジニア、サーバーエンジニア等のテクノロジー毎に境界線がありました。
なぜなら、物理的に分割して考えることが出来たからです。
しかし、クラウドの世界では、それが通用しません。
なぜなら、ブラウザ一つで全てのノードを操作可能だからです。
もちろん、クラウドの世界でもDB専門、NW専門など専門分野が分かれるパターンもあります。
しかし、オンプレと比較すると、その境界はどんどん無くなって来ているため、クラウドの世界に足を踏み入れると自ずと様々な分野を学ぶ必要があります。
私は元々、オンプレでサーバ周りが専門でしたが、今やNWやセキュリティも守備範囲になっています。
その分、学習ハードルも高くなるため、純粋に好き!!って人じゃないと、正直キャッチアップが難しいなと感じる今日この頃です。
2.技術的に可能≠その会社で実現可能
技術的に可能でも、会社としてその利用を許可していない、というパターンが往々にしてあります。
特に、会社としてガバナンスを効かせた上で、クラウドサービスを提供してる場合は正にそうです。
なぜ、許可していないのか?というと理由は様々です。
ただ、私の経験上、多いのがセキュリティ面です。
クラウドの世界は基本的にオープンなインターネット世界です。
その点は閉じたオンプレ環境と比較すると、どうしてもリスクがあります。
適切なセキュリティ対策をしないと、大事故に繋がります。
会社の情報が漏洩したり、ウイルスに感染したりなどなど。
ですから、会社の規模が大きくなればなるほど、セキュリティ対策をしっかりとする必要があります。
ただ、このセキュリティと利便性は正に水と油の関係です。
例えば、玄関には普通、カギがあって施錠されていますよね?
セキュリティ性を高めようと思ったら、カギを2つにするとか。
指紋認証をつける、目の虹彩で認証するなどがあります。
ただ、カギ1個に比べると、どう考えても手間ですよね??(笑)
つまり、セキュリティ性を求め過ぎると、利便性はどんどん失われていきます。
そこのバランスを取るのが難しいとこなんですね。
あとは、会社として許容できない理由として、運用面が挙げられます。
会社としてガバナンスが効いてない、クラウドの新サービスを例外的に使わせる場合、じゃあその運用は誰がするの?という話になります。
利用者がやるの?運用者がやるの?
運用がやるとしたら、どういう運用をするの?
マニュアルは誰が作るの?なんて話になってきます(笑)
3.技術は飽くまで手段
これは特に痛感することで、技術は飽くまで目的を達成する上での手段でしかないということです。
この記事の結論と言っても過言ではありません(笑)
ただし、これは技術を軽視してるのではありません。
技術的な知見があることを前提としています。
しかし、得てして特定の技術を入れることが目的化しやすいんです。
これは私の実体験からも言えます。
2の話でも記載した通り、必ず導入する先では規制があります。
その規制をしっかりと理解すること、またその企業にとって一番、ベストなアーキテクチャは何かを追及すること。
これが一番、大切なことかなと思います。
ただ、この最適なアーキテクチャとは、どこにも書いてありません。
最適なアーキテクチャを追及する上で重要なことは、その企業が何を大事にしているのか、その企業が何を目指しているのか
このニーズを正確に捉えることです。
しかし、往々にして、そのニーズが顕在化していない。
つまり、導入する企業側もそのニーズが何か分かっていないパターンが多いということです。
ですから、エンジニアはより先方のミッションや立ち位置、つまりその会社以上にその会社を知り深く考える必要があります。
一言で言うと、業界理解ですね。
その業界理解とテクノロジーを組み合わせることで、最適なアーキテクチャが炙り出されてくるのかなと思います。
自分にとっては最適なソリューションでも、先方にとっては全く魅力的ではないことが結構、あります。
ですから、そのバイアスを自覚して、自分がやりたいことではなく、先方がやりたいことを正確に捉えることが重要です。
おわり
大分、赤裸々に、思いの丈を語らせていただきました(笑)
一人でも共感して下さる方がいると嬉しいです。
また、これからエンジニアを志している方がいれば、ぜひ参考にして下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。