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房総へ花摘みにゆきそののちにつきとばさるるやうに別れき 大口玲子「海量(ハイリャン)」

この歌とルーシーの歌

形容詞過去教へむとルーシーに「さびしかつた」と二度言はせたり

だけを知っていて。 

つきとばさるるやうに別れき 

この思いに行きつくまでの道はどんなだったんだろうと「大口玲子集」をかりてきたら 

返せなくなった。


房総へ花摘みにゆきそののちにつきとばさるるやうに別れき


この歌が入っている連作には

 ❇︎ (アスタリスク)が ふたつ置かれている。

このマークを今まで何度目にしたかわからないくらい見ていたけれど
この歌集を読むまで どうでもよかったのに

✴︎(アスタリスク)の原語の意味は
「小さい星」(ラテン語経由の古代ギリシア語)だという。


そんなことをしらべてしまうような。

この本を読んで 
真面目で誠実で潔癖で軽くないなあ。と感じたけれど
それは✴︎の置きかたにまで貫かれていると感じる。

✴︎
ここで作者は 
こころの中に、
日々に、句読点を打っただろう。
そして、たしかに小さい星がまたたいていただろう。

学生の頃 読みはじめたら目が離せなくなってずっと読んでいた高野悦子という人のことを思いだした。
どこかにている。


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