【自己解説】そして誰も東京に居なくなった
『そして誰も東京に居なくなった』は『そして誰もシリーズ』の一部です。
この作品集は、短編小説の本文よりも自己解説が長く、さらにその自己解説を超えるほどコメント欄が充実しているという、画期的な特徴を持つ作品群です。
タイトル『そして誰も~なった』で始まり、最終行がタイトルと同じ結末で締めくくられることが、この作品集の顕著な特徴です。
『~なった』の部分には、『泣けなくなった』、『笑えなくなった』、『怒れなくなった』、『遊べなくなった』、『愛せなくなった』、『食べられなくなった』、『泳げなくなった』、『祈れなくなった』、『考えられなくなった』、『書けなくなった』、『盗めなくなった』、『差別できなくなった』、『サボれなくなった』など、AIの普及により生じる様々な能力の喪失を、AI倫理の観点から考察します。『叱れなくなった』などは、すでに顕在化している問題を指摘します。
このシリーズ全100話を通じて、AI倫理に関する誤解を明らかにし、AIと倫理の関係が初めての人でも、AI倫理の議論の基礎を理解できるように、情報を分かり易く提供することを目指しています。
【自己解説】
私の記事は技術説明を始めると延々と技術解説をしてしまい、 #短編小説 の本編に入る前に読者が眠ってしまうので、短編小説の後に【自己解説】を付けることにしました。しかし、『そして誰も東京に居なくなった』は、【自己解説】を書くのを忘れてしまったので、難解さを指摘されてから書き足すのが、私の最近の小説作法です。
1.登場キャラの説明
AIガバナーは、2024年の #東京都知事選挙 に立候補したAIメイヤーのパロディです。私は日本人ですが、住民票が東京はもとより日本国内ではなく海外になっているので、 #都知事候補 の #小池百合子 、 #蓮舫 、 #石丸伸二 、 #AIメイヤー のいずれにも何も期待していないのです。都知事選よりも #イラン大統領選挙 の方が重要です。
2.スパコンの消費電力
以下の記事にChatGPT 3.5のトレーニングや運用に必要な電力の解説をしています。AIガバナーは #ChatGPT よりも高性能で大量に電力を消費するという設定です。
3.再生可能エネルギーの利用について
AIを運用するメインフレーム、サーバー、データセンター、情報通信には莫大な #電力 が必要ですが、化石燃料や原発は地球環境に優しくないので、 #再生可能エネルギー として、 #地産地消 電力発電用の土地として山手線内のビルや住居をすべて撤去して、 #ソーラーパネル を敷き詰めるという設定です。山手線内の土地を全て東京都が買い上げて、更地にしてからソーラーパネルを敷き詰めると、実際に国家予算以上の資金が必要なので、東京都は破綻してしまいます。
ちなみに、山手線内に全てソーラーパネルを敷き詰めた場合の年間発電量は、山手線の内側の面積✕ソーラーパネルのエネルギー変換効率✕山手線内における年間の日射量で計算できます。
山手線の内側の面積
山手線の内側の面積は約63平方キロメートル(63,000,000平方メートル)です。
ソーラーパネルのエネルギー変換効率
一般的なソーラーパネルのエネルギー変換効率は約18%です。
山手線内における年間の日射量
東京都における平均年間日射量は約4kWh/平方メートル/日とされています。年間に換算すると、365日 × 4kWh/平方メートル = 1,460kWh/平方メートルとなります。
計算
年間発電量=63,000,000×1,460×0.18=16,556,400,000kWh(約16.56 TWh) これを24時間安定電源に換算するためには、以下のような計算になります。
16,556,400,000kWh/365日/24時間/1,000,000 (kWをGWに変換)=1.89GW
ソーラー電力は直流で安定していないので、これをバッテリーに貯めて、直交変換して昇圧してから送電して、降圧して使用するような使い方をすると、山手線内全部を更地にしてソーラーパネルを敷き詰めても、出力1GWの #原発 一機分程度の電気しか生産できないことになります。
武智倫太郎
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