鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(6)
太陽を纏う大地:地表の元素とその結晶
地球の地表には、酸素が最も多く存在し、次いでシリカと呼ばれる二酸化ケイ素があります。酸素は地球の大気中にも約20%含まれ、岩石や土壌では他の元素と結合して様々な酸化物を形成します。
例えば、水はH2Oとして知られ、これは酸素原子に水素原子が二個付いたものです。地球表面の約70%を占める海水の主成分もこの水です。また、鉄鉱石は酸化鉄であり、他にも多くの酸素と結合した主要物質が存在します。
#二酸化ケイ素 ( #SiO2 )は #シリカ と呼ばれ、 #水晶 や #石英 、 #珪石 、 #珪砂 など様々な形状や呼称があります。例えば、広大なサハラ砂漠の砂の主成分も、このシリカの一種です。珪石のSiO2をアーク炉で還元すると #金属シリコン が得られ、不純物を取り除いて高純度にしたものが、 #半導体 原料のシリコンとなります。シリコンはその半導体としての性質から、ソーラーパネルやコンピュータのCPU、メモリなど様々な場所で使われています。
しかし、ソーラーパネルは太陽の恵みを受けてこそ発電することができ、その年間発電量は年間 #全天日射量 に大きく依存します。 #アルジェリア や #エチオピア や #モザンビーク などの #アフリカ の国々は、日本の東京と比べて1.7倍から2.0倍以上の全天日射量があり、ソーラー発電に適しています。しかし、気温が高くなるとシリコンソーラーパネルの発電効率は下がります。そのため、さまざまな種類のソーラーパネルが実用化されていますが、現在でも #シリコンソーラーパネル が主流となっています。
日本では、平地が少なく比較的日照量が少ないため、 #ソーラーパネル発電 は困難です。加えて、台風や地震などの自然災害にも耐える必要があり、ソーラーパネルの設置コストが高くなる傾向にあります。その結果、日本のソーラー発電コストは世界平均の2倍以上になりがちで、ソーラー発電に適した条件を備えた他国と比べると、発電コストは10倍近くにもなります。
ソーラー発電は環境改善に寄与する可能性がありますが、日本のように厳しい条件下では、コストと災害リスクが重大な課題となります。特に、高層ビルの壁や窓を利用した発電では、効率が極めて低く、日本でのソーラー発電の困難さを象徴しています。
地理的な条件から、日本はソーラー発電に最も不向きな国の一つです。これらの地理的要因は科学技術だけでは解決できない問題が多く存在し、根本的な解決が極めて困難である難しい現実があります。
私が日本国内ではソーラー発電事業に取り組まず、インドや湾岸諸国、アフリカ諸国でソーラー発電事業を推進する理由は多岐にわたります。これらの事例をもとに、日本のソーラー発電の非合理性とナンセンスさを、具体例を交えながら、今後詳しく説明していきます。
ちなみに、以下の報道は8年前(2015年)の話しです。
つづく…