家族に伝える経済シリーズ(26):金融ビジネスの光と闇:お金を貸して儲ける仕組みとは?
お金を手に入れる方法っていうのは、普通は何かを作ったり、買ったり売ったりして、そういう経済活動をして稼ぐもんやね。でもね、いつの時代にも、ちょっと頭の回る人がいて、お金そのものでさらにお金を生み出そうと考えるんよ。
お金がさらにお金を生む…これが「金融ビジネス」ってやつなんやな。
さて、この金融ビジネスの中でも、わりとすぐに思いつくのが「金貸し」、つまりお金を貸して、返してもらう時に利息を取る方法やね。
「今、あなたにお金を貸してあげるけど、返す時にはちょっと利息をつけて返してな…」って感じで。
借りる側もね、利息をつけて多めに返さなあかんのは分かってるんやけど、「今どうしてもお金がいる」って時は将来少し余分に返しても仕方ないか、って思うんやろね。
こういう時、借りる時点の「今」と、返す時点の「将来」の間に、お金を増やすチャンスがあるから、なんとかなるやろう…って、まあそういう考えで借りるわけやね。
もちろん、実際にうまくいくかどうかは分からんけど、いざって時はお金が必要やから、切羽詰まってる場合もあるわけでね。
でも、もし返す時期が来てお金を返せなくなったら…そこで破綻して、前より苦しい状況になってしまうこともあるんや。これが、人を不幸にする金融の、分かりやすい構図のひとつやね。
これは、金融の中でも「銀行業」、つまり金貸しや融資ビジネスの「闇」の一面やわ。
(証券業とかにはまた別の闇があるんやけど、それはまた今度話すわな)
「基本的」と言うたけど、ほとんどの金融のトラブルって、結局ここに繋がってくるんよ。金融業界では「返済不能」…つまりお金を返せんようになることで、人が苦境に陥る。そこに「闇」があるっていうのも、納得できるやろうな。
で、どうして「返済不能」になるかってことを、これから順番に話していこう思うんやけど…こういう話って、ほんまにちょっと「闇」に引き込まれる気分やわ。
ただね、もしも十分にお金を増やすことができたら、その一部を貸してくれた人に返しても、自分にはちゃんと儲けが残るやん、っていう発想になるわけや。うまいこといく時もあって、利益が出ることもある。そういう風に、世の中がうまく回っていることもあるんよ。
銀行が少なくとも表向きはまっとうなビジネスとして成り立っているのは、そんな仕組みがあるからなんやね。この「まっとうなビジネス」の部分が融資ビジネスの「光」の部分で、もちろん経済にとって非常に大切な役割を果たしてるんや。