《感想》先生さようなら
【先生さようなら】
▶連続ドラマ
田邑拓郎(渡辺翔太)の高校時代と現在のふたつの世界線を同時並行で見せるのが本当に上手なドラマだなと思った。
高校生・田邑くんが由美子先生(北香那)に抱く恋心や憧れが純粋でかわいくて綺麗に見えていたけど過去と現在の話が進んでいくにつれて、田邑から由美子先生への想いが強すぎるがゆえに現在の田邑先生が出来上がると思うと少しの怖さを感じていった。
若い頃に憧れの存在であった由美子先生の辿った道と同じ道を辿り同じ景色を見るために今があるとしたら憧れを通り越して執着といってよいほど同じ道を辿りすぎているし、弥生(林芽亜里)を昔の自分に重ね自分を昔の由美子先生に重ねて由美子先生の見ていた景色を見ているとしたらあまりにも田邑先生の人生すべてが残酷すぎないか。
苦しい思いをたくさんした田邑だから弥生とのこれからを築いて幸せになって欲しい反面、これ以上もう由美子先生の生きた人生に近づかないで(倫理的な面は置いといて)と思う気持ちがあって最後まで田邑の進む道の正解や田邑が幸せになる道がわからなかった。
由美子先生を乗り越えた先の田邑はすごく素敵に見えるのにどうしても苦しい思いが消えなくて最後までなんだか切ない気持ち。
由美子先生といる純粋無垢な田邑くんが好きだったからかな、考えすぎかなとも思うけどやっぱりどう考えても田邑の運命は残酷だよなあ。
でもその切なさや晴れたようで晴れきらない世界観がすごく好きな作品だったなあ。
現実的には田邑はクズだからやめときな、と弥生に対して思う老婆心は置いといて、、、笑
渡辺翔太、北香那、須賀健太、中村嶺亜あたりの実年齢と役年齢が本当はぐちゃぐちゃなのに違和感なく見れたのが面白い&凄いポイントだった。