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離婚をふりかえる

離婚してから約8ヶ月。
ずいぶん長い時間が経ったように思っていたが、まだ一年も経っていなかった。結婚生活が遠い昔のように思えてしまう。

夫は悪い人ではなかった。
家事には協力的だし、「ありがとう」や「ごめん」が言える人だったし、私が体調悪い時にはコンビニでゼリーやプリンを大量に買ってきたり雑炊を作ってくれたりするような人だった。私には優しかったし、スキンシップが多くて、ちゃんと私を好きでいてくれたのかなとも思う。

だから、別れた理由を言っても納得できない人もいるのではないかなと思う。
私はすごく贅沢でワガママだったのかもしれない。

嫌いになったわけではなかった。
でも、嫌いではないことがイコール好きというわけでもないということ、そして、好きではないというだけで離婚することにもなってしまうんだなということを学んだ…。

他人と一緒に生きていくって本当に難しい。
離婚しなければ借金をするような生活になることもなかったと思う。でも、後悔はしていないし、悲しいことに結婚生活をしていた時よりも今の方が幸せを感じることが多い。
何不自由ない生活を送れていたとしても、私はきっと生きていくことはできなかった。そんな風に思う。

私は「私を知ってほしい」とか「私を受け入れてほしい、愛してほしい」ということはあんまり思わなかった。もちろんそれも大事なことなんだけど。
でも、それ以前に「あなたをちゃんと知りたい」「私に心を開いてほしい」って思っていた気がする。
本当は結婚する前に気付かなければいけなかったんだと思う。夫は私に大事なことをあまり話してくれない人だった。泣かない人だった。大笑いしない人だった。親に冷たい人だった。私の親に対しても冷たい人だった。私以外の人に冷たい人だった。
そして、そういう部分をどうにかすることはできなかった。
私はご飯が美味しく食べられなくなっていって笑わなくなった。毎日寂しくて泣いた。どんなに好きだと言ってもらえても信じられなかった。
だから、申し訳ないけれどお別れして良かったと思っている。

私は今、追い込まれた生活をしながらもよく笑う。
夫が悪い人だったわけではない。私も悪いやつだったわけではないと思う。たぶん。
ただ、結婚生活を通して決定的な相性の悪さに気付いてしまっただけ。しかも私だけが。

しばらくは罪悪感でいっぱいだった。悲しかった。

でも一年も経たないうちに元気だ。いっぱい食べて体重も増えた。
お互い違う道で幸せになろう。きっとこの選択は正しかったと思う。

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