読書習慣#54 「闘いの型」をみつけて世界を征服しちゃえ/「新訳 アレクサンドロス大王伝」
闘いの型をみつけて世界征服。
破格の強さと、若さゆえの過ち。
世界を征服するという事。
そういえば世界征服する人たちには一定のパターンがあるように思える。
新しく生まれた強い武器や闘い方というパターン(型)を浸透よりも早い段階で使い始める。⇒勝ちづづける。
インテルもCPUで黄金時代を築き、マイクロソフトはOSで、グーグルは検索で、アップルはIphoneとその後ろにアプリマーケットをつけて。。
今回は過去に世界制服を成し遂げた男、アレクサンドロス大王の話。
ヨーロッパで出会う確率の高い愛称にアレクという名前がある。アレクサンダー、ギリシャだとアレクサンドロス。女性ではアレクサンドラ。
地名でもアレクサンドリアというのもある。
その元となり、西洋中近東で絶大な人気を誇り名前として継承されているのがアレクサンドロス3世。いわゆるアレキサンダー大王。わずか20歳で王位を引き継ぎ、10年でアジア北アフリカを大制覇した人。この本はその一生を描く。
著者はプルタルコス。西暦100年頃の歴史家。
アレキサンダーの子供の頃の教師はなんとアリストテレス。父親が死ぬと王位を継承。国を守るとおもいきや東方遠征に乗り出す。
当時の大国ペルシアを打ち破るそれで終わりかとおもいきやもっと広げたいとどんどん東征。しかも連戦連勝という快挙で国土を広げる。
ギリシア、メソポタミア、エジプト、ペルシア。当時世界と思われた領域をほぼ全て制覇。
広げてみるともっと奥にインドがあった。ならばもっと広げてインドまでと伸ばそうとしたアレクサンダー。部下にたしなめられながらようやく帰路に付く。
このときなどで生まれる部下とのいざこざ。
そこでの大人気ない態度のアレキサンダーなど、
たとえ世界レベルであっても神格化しないのは西洋の文化のなのか、けっこうなまなましく描く。
世界を征服する大王の顔であったりもするが、20代のイケイケだったり、親友とのケンカだったりけっこうヒューマンドラマな記録であったりする。
世界を制覇するといってもやはり人間の部分もあったり、それでも武器や戦術の旨さもあったり、最強の人間の様々な一面学べるかもしれない一冊です。