見出し画像

2023年の春に思うこと

先にアップした文章【2022年の春に思っていたこと】で、私は春をbittersweetな季節だと書いていました。
今年もそれは変わらないけれど、去年はbittersweetのbitter側が比重を占めていたのに対して、今年はsweet側が勢力を増したように思います。
ありがたいことに。

去年は春前から色々あってそれがずっと続いて、今年に入ってやっと少しずつ色んなことが落ち着いたり、あるいは動き出したり。
そして面白いことに、今年の春はなぜだか急に懐かしい人たちとたくさん繋がりが再開し始めました。
10年近く/10年以上会っていない人たちなのに、ひとたび話せばそんなブランクはなんのその。”あの頃”の空気感が一気に戻ってきて、それが後ろ向きな感じじゃなく、純粋に懐かしくて愛しくて。

過去を振り返ることが、「あの頃はよかったよね」と口にすることが、懐かしい写真を見返し始めたら止まらないことが、どこか生産性がなくて虚しいことのように思えていた去年の春。
でも冷静に考えてみれば、「あの頃はよかった」と言えるだけの過去を、思い出を持っていることと、今を十全に享受すること、そしてこれからの未来に期待すること、その全てはちゃんと共存できるはずで。

生きてきた時間を一本の道だとして、時には自分の選択によって枝分かれした「選ばなかった方の道」側がどうしても見たくて、濃い霧がかかってて見えやしないのに必死にそちらに目を凝らしてみたり、これから進む道にも同じように霧がかかっていて、あるいはすっぽりと暗闇に覆われていて、先が見えなくて足がすくんだり、実際に通ってきたはずの道さえも振り返ってもなぜだかぼんやりとしていたり、文字通り途方に暮れることも少なからずあるけれど、
今日近所を散歩しながら、道路脇に溜まった桜の、「桜色」としか表現しようのないその花びらが風に舞い上がる様子を見ながら、「ひとまず今は私のゆく道は桜色に染まってて、今はとりあえずそれでいいや」と思えました。

去年と同じように、私は誰かに問いたい。
あなたは春に、春という季節に何を思いますか。
願わくばその答えが、青空の下咲く満開の染井吉野に彩られていたらいいなと、心から思います。

追伸
毎年「今年こそ花粉症を発症するのでは」と怯えてるんだけど、今年もなんとか持ち堪えた。でも今年はたまに目が痒くなったりする日もあって、来年こそはコップの水が溢れるんじゃないかと。
コップのキャパを拡大する方法ってないんだろうか。

いいなと思ったら応援しよう!