鳥が飛べるなら、人もきっと飛べるはず。
今から120年前の1903年12月17日、アメリカのノースカロライナ州キティーホークという町でライト兄弟の弟、オービルが操縦するフライヤー号が12秒間の動力飛行に初めて成功しました。
その距離はわずか36mでしたが、偉大な一歩となりました。
そして、その60年後ロシアの宇宙飛行士ガガーリンを載せたロケットは宇宙にまで到達。
とうとう「機械」は人をどこでも好きなところに連れて行ってくれることが出来るようになりました。
でも、人はいつまで経っても自分の力で空を飛べません。だいぶ前にスピッツの「空も飛べるはず」という曲がありましたが、飛べません…泣
一方で、夕暮れ時に大空高く舞い上がるムクドリたちは、どうしてあんなに簡単に飛べるのでしょうね。しかも、とても気持ち良さそうに。
チュンチュンと可愛いスズメの体重は20gほどしかない一方で、優雅で美しい姿を見せるオオハクチョウは10kgほどにもなりますが、どちらも自由自在に空を飛ぶことが出来るんです。
ちなみに、ダチョウは飛べませんが…泣
実は、鳥の飛べる重さには限界があるのです。飛べる鳥で最も大きい種類はアフリカオオノガンで22kgもあるとのこと。
ところで、鳥が落っこちないための速度と翼の大きさの関係はだいたいこんな式で表されます。ちなみに条件でいろいろ変わってしまうのでツッコミすぎないでください…泣
W=0.3ρ(v^2)S
W:重量、ρ:空気密度、v:速度、S:翼の面積
例えば、翼面積が 0.5m^2で、速度5m/s、空気の密度が1.293kg/m^3のときW=2.4kgとなります。
すなわち、浮き上がろうとする力と重力で落っこちそうとなる力のバランスが保てる速度と重量の関係を表しています。
もちろん小さな鳥だけでなく巨大なジャンボジェット機まで同じ考えで、B 747なら浮き上がれる重さは300tくらいになります。
その時に翼の大きさが重要になるのですが、翼にかかる荷重は速度の2乗に比例して、質量の1/3乗に比例するということです。うーん、難しくなってきた…
すなわち、重さは飛ぶ速度の6乗に比例していて、重いほど速く飛ぶ必要があるとのことです。だから体が大きくなると馬鹿でかい翼が必要となるし、それを動かすための筋力も必要になってくるのです。
ということで、もし人が自由に空を飛べるようになるには?
そういえば、7,000万年もの昔の白亜紀に「ケツァルコアトルス」という史上最大級の翼竜と呼ばれる飛行生物がいて翼開長は約12m。体高は5mを超えるキリンに匹敵するほどの大きさで体重は約70Kgだったと言われています。(本当は飛べなかったという説もありますが…)
そうなんです。人とほぼ同じ体重のケツァルコアトルスになれば飛べるんです。
12mかあ…重い。
じゃあ、僕もまずは懸垂から始めないとなあ…笑
今日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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