見出し画像

いつしか絵はがきで見た美しい景色にようやく出会えた

いつだったか子どもの頃見たことのある美しい「絵はがき」。緑色の山々に囲われて、川底が見えるくらいに澄んだ水が流れている…

ここはどこだろう。

田舎育ちの僕でさえ、頭の片隅の記憶に残るような美しい景色を一度見てみたい。漠然とそう思って過ごしてきた…

ということで急遽行ってみました(笑)
このシリーズ何回目だろう…。思い立つと会社休んで行ってしまう悪いクセです。

まずは「特急あずさ3号」に乗って、まったりと景色でも眺めながら、のんびり向かうか…

「すみませーん、“未指定座席”って何ですか?」

「もう、予約席が一杯なので、立ち乗りです」

「えっ…」。そういうこと?まさか平日のこんな朝から下り電車に乗る人がこんなにいるとは…

そういえば昔「あずさ2号」って曲があったような。きっと恋人との思い出をのせた曲だったんだろう…とか考えながらデッキに立ちながら大自然の景色を眺める。

たぶんこの電車?

都内から2時間半、長野県の中心部にある「松本駅」につきました。思ったより栄えていて、イマドキの地方都市にしてはずいぶん活気がある印象です。

そして、さらにアルピコ交通というヘンテコな名前の電車に乗っていよいよ山に向かいます。この電車はもともと東武鉄道を走っていた電車を整備して使っているようですがカッコいいデザインでかなりお気に入りです。

アルピコ交通上高地線

ちなみに「渕東なぎさ」というマスコットキャラクターのラッピングトレインなんですが、クラウドファンディングで資金調達してラッピングが実現したらしいです。写真に指が…泣

新島々駅。ここから山道に入るのでバスに乗って1時間ほど登っていきます。もう昼になるというのにずいぶん混んでるんですよ、しかも国際色豊かな若いカップルがいっぱいいて期待感が先行してきました。

奈川度ダム

車窓からは巨大なアーチダムが望む。この辺では最大のダムで日本でも3番目に高いとのことで、もう見ているだけで吸い込まれそう。

これ絶対ダムマニアにはたまらない光景なんだと思う、わかる気がする。


そして…


朝から5時間かけてようやく着きました。子どもの頃見た絵はがきの場所、たぶん…。いや、絶対ここだ!

絵はがきで見た場所

たぶん保育園か小学校の頃、おじいちゃんの部屋にあった写真の景色だ。この透き通るような水の色と美しい山々。

その場所は「上高地」
(あっ、すでに電車の名前に書いたからわかってたか笑…)

しかし、日本にまだこんなに美しいところがあったとは驚きですよ。だって水が透明なんですよ、見てくださいこれ。

焼岳と梓川

ちなみに前の山がヒビ割れているのは70年前に曝発したそうで、さらにその50年前の噴火では大正池という、これまた美しい水辺を作ったとのこと。

大正池

でも、こんなにキレイで澄んでいる水でさえ飲むことは出来ない水質なのだそうです。人間が入り込むと見えないところで自然を汚してしまうんですね、残念…

あっ、気づいたら今日の1食目は大正池の売店で買ったジャムパンだった。

シラカバとカラマツ

そういえば昔、理科の授業で「酸性雨によってシラカバの木が枯れる」という話を思い出したが、その影響だろうか、立ち枯れている木々が目に付く。それとも単純に木の寿命で順番に枯れていくだけなのかよく分からない。たぶんこれら木々は人間と同じくらいの寿命の長さだったはず、きっとこの地の変化を目の当たりに生きてきたんだろう。

ちなみに酸性雨とはpH5.6以下の雨のことだけど、僕の好きなワインはさらに低いpH4くらいだった気がする…

昨年の来場者は125万人で過去最高を記録した「上高地」は、円安をキッカケに曝発的に増加する外国人観光客の人気スポットの一つ。環境保全とオーバーツーリズムの狭間で多くの課題が存在するが、自然との共存共栄が地域の持続的発展のカギになるはず。

なんか、改めて地球環境を考える1日になった気がする。


そういえば、来月には冬季閉山となるようだが、暑くてTシャツ1枚で行ってしまったけれど、これも地球温暖化?


今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?