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詩 「生花市場」


朝だ

透明な本だ

読む必要もなかった



朝だ

青い空だ

数える必要も



朝だ

鏡の風穴

沈黙だけで



朝だ

両手にパンを頬張るカフェ

人の3倍のチョコレートと



朝だ

誰もいない夜の

別の時計を壊して



火星だ

ページには夕焼け

植民地ならば言葉で



地球だ

ここはいったいどこだ?

自分の名前も忘れて



月だ

同じ月を見ていた

空に穴が空くくらいの



朝だ

懐かしい朝だ

新しい朝だ

ドライフラワーを焼き尽くす

朝の

手前の

氷河期を

思い出せた

サーベルタイガー

わーい雪合戦!

女の子たちを

かまくらにかくまえ!

時間だ

やらなくちゃ





僕は行かなくちゃならない





看板娘を戦場に

立たせないための会場設営

看板を運ぶぜ

愛のPR!

ボーダレスな魂

言葉の弾丸も使わずに

歌さえも歌わずに

兵士たちの話を聞きに行こう

透明な唇で口づけを

透明な指先で頬を撫で

深海のような母なるハグと

淫乱のような話のバグで

今日もドジをして笑われに

何より自分がおかしくて

誰かのために誰かを愛する朝だ

それが自分の全てでいい

愛だけが遺ればそれは幸せだ

先の戦争がつないでくれた

キャッチコピーを読み解けば

僕らは何かを発信できるさ

透明な身体は言葉も持たずに

青空の本

僕らはただの音楽

僕らはただの感覚

僕らはただの水の音

僕らはただの 





マスメディアだ










「僕たちは わかり合いたくて 喧嘩する」

触れ合うことのできないタイマンを通じて少年たちが感じた、痛みと、秘密。

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僕が僕のプロでいるために使わせて頂きます。同じ空のしたにいるあなたの幸せにつながる何かを模索し、つくりつづけます。