イマここに生きる!オーガニックオーダーの旅、暦のお話〈「草木萌動(そうもくめばえいずる)」〉
2021年2月28日~3月4日
七十二候 第6番 雨水 末候 『草木萌動(そうもくめばえいずる)』
草木が芽吹きはじめる頃。
少しづつ春の気配が増し、雨水に入ってからはハマダイコンの可憐な花や若草色を目にするようになり、河津桜が咲いたり、菜の花の彩りに明るく照らされる日々となってきました。
雨水も今日から末候。雨水もこの五日間で終わり、季節は次へと移っていきます。
末候は占星術の『五度前』のように、次の季節を感じさせる候だなと思います。
氣になる次は、いよいよ『啓蟄』。
啓蟄ともなるとあちこちから春の空気があふれ出してくるようです。
だからこそ、この五日間でしておきたいことも実はあるのです。
もうすぐ、虫たちが起きるとき
9月末から10月初頭にかけての候『『蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)』で冬の休みに入った虫たちが出てくる頃となります。
昨年は、本当に啓蟄の頃から庭の昆虫たちの動きが活発になり、わたしたちののんびりとした冬時間は終わりとなりました。
お庭や家屋のお手入れで仕事は増えるものの、暦通りであることになんとも感動を覚えたものでした。
そんなわけで、啓蟄の前にしておきたいこと、というのは家屋や敷地の虫害や傷みがないかどうかの点検とケアです。
都心に暮らすとあまり実感も涌かないものですが、海や山のほとりに住むと、どの程度まで虫や動物たちと近づくのかということを明確に意識することが必要となってくるなと思います。
なんだか変な言い方なのですが…。
お掃除や衛生的に過ごすことはとても大切な事ですが、
そこからまた一歩踏み込んだお話、とでも言えるのかも知れません。
わたしたちは、いのち溢れる場所で他の生き物を遠ざけようとすればするほど、強い薬品が必要となってくるもの、ということを実感せざるをえませんでした。
除草剤、害虫駆除剤、毒餌…
どれも使いたくはありませんが、好むものだけ残すというのも難しく、これがいるならあれも出る、というように、当然のことながら自然は連鎖しているもので、人間の好みで動きません。また、そんなふうに考えるものではないのでしょう。
恵まれた土地であればあるほど、手ではとても間に合わないほど様々な草樹があっという間に伸び茂り、多種多様な昆虫や生物が住処とします。
生命感あふれる中に佇むのはなんとも言えないエネルギッシュな空気を感じますが、悠長にもしていられないのは、毒のあるもの、人に危害を加えるものもたくさんいるからです。
寝ている間に毒を持つムカデが耳に入ったなんて話もよく聞き、皆さん様々な工夫をなさっています。
スリッパも靴も、履く前に必ず『とんとん!』と振ってかかとをぶつけ、中を確認。
湿気て暖かいところを好む虫は多く、靴の中に入っていた虫に刺されたという話もまた、たくさん聞くのです。
それでもここの暮らしは美しく魅力的で、工夫を重ねてずっと住みたくなるというのも、とても実感します。
どこまで何をするのか。
快適さとは?
自然の中で永続的な暮らしを営むとは?
生活の様々なシーンで考えさせられます。
サロンの改修、進んでいます
わたしたちも悩みましたが、サロンを開設している以上、お客様の安全第一に、ということで、大々的に造成、改修することにしました。
様子を見ながら少しづつお手入れしてきましたが、あまりに元氣の良い土地のためか、土地のお手入れだけに邁進することになってしまうため、サロンの活動も踏まえ、新年プランニング致しました。
周囲ぐるりと大きな森に囲まれた場所なので、敷地内は舗装し、歩きやすく、くつろげる中で、野鳥のさえずりを聴きながら森林浴や各コースを楽しんで頂けたらなと思います。
先日、基礎は仕上がりましたが、いわゆる飾りつけのところはこれから。
シンプルで良いのですが、これから少しづつ、くつろげる場所にしていこうと計画しています。
社会が少しづつ落ち着いてきたときに、お立ち寄り頂ける方がそれぞれの時に、ご一緒に楽しんで下さったら…、そんな想像をしながら少しづつ手を入れています。
2月の満月スノームーン
27日は満月でした。
完満はおおよそ17時17分。
月の出は17時35分頃だったので、ほぼ真ん丸の月の出となりました。
ここのところ毎月チャレンジしている満月の観測と撮影。
岬で観月することが多いので、突風の中で撮影することが続いています。
これから季節が進むと風も弱まってくるはずなのですが…、場所の特性としてどうかなとそのあたりも観測中。
風が強く、なかなかの体感ですが、薄暮の中で上がってくる赤い月が段々と海上で輝いていく様子は、なんとも幻想的で美しく、遠く漁船の漁火のある風景は心に染み入るような輝きがあり、何度観てもあきません。
今回の写真には写っていませんが、岬の灯台がすぐ横にあるので、月光の元に様々な光が瞬きます。
次回は少し工夫して、動画もアップしていきたいなと思います。
上がったばかりの赤い月
この時期の養生
この時期話題になるのは、やはり花粉症などの鼻炎。
アレルギー性でもそうでなくとも、しっかりとケアして粘膜を傷めないようにしたいものです。
わたしは一日でティッシュを一箱使い切ってしまい、発熱、肌荒れ、むくみ、腹痛、声が出なくなってしまうほどの腫れ、意識が朦朧としてしまうほどひどい花粉症でした。薬も合わず、打つ手が無いとなったときに、食養生のことを知り、しっかりとしたメニューをこなしたところ、症状がほとんど出なくなりました。
喜ぶのも束の間、その時のメニューをこなし続けるのは正直氣が重かったのですが、有難いことに一度症状が改善してからは炎症がおさまるかのごとく悪化しなくなり、おおらかで心地よいマネージメントで快適に過ごせるようになりました。
科学的に実証されたことではないので、公には書いていませんが、わたしのように酷い症状で、薬にも頼れないという方には、ご希望がばあれなお話をしています。もしご興味があれば、お問合せ頂ければと思います。
今年は、アーユルヴェーダの先生からトリカトゥの取り入れ方を伺いました。花粉症や鼻炎のあるなしに関わらず、これは取り入れていきたいなと思います。
アーユルヴェーダのお食事も養生法も、わたしにとってはとても心地良いものばかりで、季節ごとの工夫を聴くのが本当に楽しみです。
先ほど触れた大転換の時の食事法の後、いわゆる回復期にお世話になったのは、アーユルヴェーダのお食事です。
ご縁してくださった先生方がたくさんの知恵と工夫と思いやりをのせて、作ったりご紹介くださったものは、わたしにとって本当にいのちのお食事となりました。加えて、友人が差し入れてくれた日々のお食事にも元気づけれ、今日に至るわけですが、いわゆる普通の食事ができなくなってしまったわたしには、アーユルヴェーダのお食事と知恵がなかったら、友人や家族が差し入れてくれたメニューも頂けなかっただろうなと振り返って思います。
現代では、西洋的な『栄養』にのみ着眼されがちですが、食物は土からできるもの、すなわちこの地球という惑星の産物です。とても奥深く、様々な可能性に満ちていて、統合的な観点で携わることができたほうが、余すところなく、そして間違えることなく本当の恩恵に預かれるのではないかと思います。
20210228
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