【防災情報】避難所で発達障害の方と関わるうえで覚えておいてほしいこと
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今回の記事では、災害時に避難所等で、発達障害を持つ方や、その家族の方と関わる際に覚えておいてほしい・ご協力いただきたいことをまとめました。
現在、日本列島には台風10号が接近しています。また、8月8日には宮崎県日向灘を震源とする地震が、さらにその翌日には神奈川県西部を震源とする地震が発生しました。災害に対して、ご不安な思いを抱えている方も多いかと思います。
もし大規模な災害が発生すれば、避難所等でさまざまな人と関わることになります。
この機会に、普段からの災害対策はもちろん、発達障害をお持ちの方にも、そうでない方にも、発達障害をお持ちの方への対応方法などをご確認いただければ幸いです。
この記事が、一人でも多くの方の命や健康を守ることにつながることを祈っています。
1. 必要なものの確認
発達障害を持つ方がいたとき、近くにご家族や、本人の症状などがわかる方がいる場合は、その方に状況を確認しましょう。
まずは、薬・食品・筆記用具・玩具など、対応のために必要なものが揃っているかを確認します。
玩具などは、一般の人の場合必要がないと感じてしまうかもしれませんが、発達障害の方が落ち着いて行動するためには重要な場合があります。
可能であれば、紙と筆記用具や、本、図鑑、パズルなど、落ち着いて時間を過ごすために必要なものを提供してください。
なお、Ahneでは、災害時にもお子様に楽しんでいただけるプリント媒体を作成しています!
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また、上に挙げたものの他にも、その人にとって特別に必要なものが無いかを確認しましょう。
2. 配慮することの確認
続いて、どのような配慮が必要かを確認します。
発達障害を持つ方は、普段からの生活のリズムや、話しかけられ方などが変化することに、大きな抵抗を感じている場合があります。
人によっては、物の順番や並べ方がひとつ変わっただけでも大きなストレスを感じますので、災害では大変不安な思いをしてしまいます。
「どのように話しかけるのが良いですか?」
「落ち着くために必要なものや行動はありますか?」
「ほかに特に配慮すべきことはありますか?」
といった形で、配慮が必要なものごとの確認をしましょう。
3.発達障害を持つ方への話しかけ方
発達障害を持つ方は、生活の変化によって大きなストレスを感じているため、指示や働きかけに抵抗してしまう場合があります。
また、症状によっては、抽象的・曖昧な言葉づかいや指示を理解することが苦手である場合もあります。
発達障害を持つ方に指示を出したり、何かを伝えたりする場合は、「これから行う行動」「これからのスケジュール」「これから向かう場所」などを、できるだけ具体的に伝えるようにしてください。
例えば、下のような感じです。
4. 発達障害を持つ方への配慮のしかた
発達障害を持つ方の症状はさまざまです。
人によって、光や音に想像以上に過敏になってしまう方もいれば、痛みなどに非常に鈍感になってしまう場合もあります。そのため、人によって必要な配慮も異なります。
刺激に敏感な方
刺激に過敏に反応してしまう方は、大勢の人がいる避難所が苦痛で、生活が困難になってしまう恐れがあります。
大部屋であれば角のスペースや、可能であればテントや個室の使用などを提供できるとベストです。ほかにも、本人が落ち着く場所がわかる場合は、その場所を提供することも有効です。
刺激に鈍感な方
刺激に鈍感な方は、自分の怪我の重大さを正確に捉えられなかったり、治療が必要であることを上手く伝えられなかったりする場合があります。
怪我の確認をする際は、言葉で確認するだけでなく、身体の状況を見てよく確認することが大切です。
音の刺激に鈍感な場合は、指示を上手く聞き取れない恐れがあります。落ち着いた穏やかな声で指示したり、紙に書いて指示したりすることが効果的です。
言葉の理解が苦手な方
発達障害を持つ方の中には、言葉での理解が困難な方、曖昧な指示が苦手な方、音声での理解が困難な方もいます。
その場合、声をかけて呼びかけても上手く反応してもらえない恐れがあります。
その場合は、絵を使った説明や、実物を実際に見せての説明が効果的です。音声での理解が苦手な人には、文字を使った説明や、筆談が有効な場合もあります。
さいごに
今回は、災害時の避難所などで、発達障害を持つ方がいらっしゃる場合の対応方法についてまとめました。この記事を、災害対策に生かしていただければ幸いです。
また、Ahneでは、専門知識のある療育作業療法士による個別相談や、発達障害や療育についての講義型学習、今日からできるおうち療育のご提案なども行っております。
感想や質問、要望がございましたら、お気軽にこの記事へのコメント、または各種SNSへのご返信をお願いいたします。
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最後までご覧いただきありがとうございました!
【この記事を監修した人】
かいと
Ahne代表。療育作業療法士。
こころの問題についての知識も豊富で、「心理×作業療法」の組み合わせで心身の両面を支援できることが強み。様々な療育現場での支援経験アリ。
【この記事を編集した人】
リル
Ahneライター。元書籍編集者。
note記事のほか、Ahneオリジナルの教科書を鋭意制作中。
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