療育手帳のメリットを紹介します! 公共交通機関①【電車・鉄道・バス】
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皆さんこんにちは、Ahne代表・療育作業療法士のかいとです!
今回は、療育手帳のメリット・公共交通機関編と題して、電車・鉄道やバスを利用する際のメリットを詳しく解説していきます!
療育手帳のメリット・デメリットについては、基本的なことを前回の記事で解説しました。前回の記事はコチラ👇
療育手帳についての知識やメリットを紹介した記事をまとめたマガジンはこコチラ!👇
今回の記事では、鉄道やバスを利用する際のメリットに的を絞って、より具体的で詳しい情報をご紹介していきます!
「療育手帳ってどんなメリットがあるの?」
「受けられるサービスが複雑でわからない!」
といった疑問やお悩みを解決する記事となっております!
ぜひ最後までご覧ください!
【おさらい】療育手帳ってなに?
療育手帳とは、知的障害があると診断された人が申請することができる手帳です。
療育手帳が取得できるかどうかは、「IQが70以下(自治体によっては75以下などの場合も)」「生活に支障が出ているか」といった基準で判断されます。
これ以外に、自治体によっては、発達障害などほかの障害を持っている人でも、療育手帳を取得することができる場合があります。
また、地域によっては「愛の手帳(東京都)」など、療育手帳という名前ではないこともあります。
療育手帳の等級
療育手帳は、障害の程度によって等級が設定されています。多くの場合、A判定・B判定の2区分に分類されています。
A判定:重度の知的障害がある場合。おおむね、IQ 35以下が基準になっています。
B判定:中軽度の知的障害がある場合。おおむね、IQ 70以下が基準になっています。
なお、自治体によっては、3区分や4区分など、より細かい分類を行っている場合もあります。
公共交通機関の割引
療育手帳を持っていると、鉄道・バスなどの公共交通機関で、運賃などの割引を受けることができます!
割引の有無や、どれくらいの割引を受けられるかは、会社によって異なっています。詳しく見てみましょう!
①鉄道:JR線
JR線では、療育手帳を持っている場合、乗車券などの割引を受けることができます。
割引の内容は、大きく以下の2パターンに分かれています。
第一種障害者の方(先ほどのA判定にあたる方です)が介護者と同伴で乗る場合
障害者の方(A判定・B判定どちらでも)が、一人で乗る場合
まずは①の、第一種障害者の方に、介護者の方が同伴されて乗車する場合です。
この場合、本人・介護者ともに、普通乗車券に加えて、定期券(小児のものは除く)や回数券が5割引となります。
特急券やグリーン券は割引にならないので注意しましょう!
②の障害者の方が一人で乗車する場合は、乗車区間が100キロメートルを超える場合には、普通乗車券が5割引となります。
一人での乗車の場合、一定以上の距離でないと割引になりませんので、注意しましょう!
いずれも、割引乗車券を購入・使用する際は、必ず手帳を持参するようにしてくださいね!
②鉄道:JR以外の私鉄各社局
同じ鉄道でも、JR以外の私鉄や地下鉄では、各社局によって制度が異なっています。
たとえば、東京メトロでは、先ほど紹介したJR線とほぼ同様の割引内容となっています。
ですが、同じく東京を中心に走っている西武鉄道では、制度が異なります。
障害者の方が一人で乗車する場合、西武線内を50キロメートルを超えて乗車する時は、5割引となっています。JRの場合は、100キロメートルを超える場合となっていたところですね。
このように私鉄は、運営している会社がそれぞれ違うため、制度も会社ごとに異なっています。
よく利用する私鉄や地下鉄がある場合は、公式ホームページを確認したり、問い合わせたりしてみましょう!
③バス
鉄道と同様に、バスでも割引を受けられます。
私鉄の場合と同じように、バスも路線によって会社が異なっているため、会社ごとに別の制度が用意されています。
たとえば、東京都が運行している都バスは、療育手帳を持っている方と、その介護者の方が割引の対象になります。割引率は、普通運賃が50%、定期券が30%です。
一方、大阪府で運行している大阪シティバスは、運賃のほか、定期券も5割引となります。ただし、介護者が割引を受けられるかどうかは、条件が定められています。
こうした違いが会社ごとにあるため、よく利用する路線を運行する会社のホームページを確認したり、問い合わせたりしてみましょう!
また、通常の路線バスのほか、会社によっては高速バスでも割引を実施していることがあります。こちらも、利用の前に確認してみましょう!
さいごに
今回は、療育手帳のメリットについて、公共交通機関である鉄道とバスに的を絞ってお話してきました。
この記事が、療育手帳の取得を考えておられる方や、療育手帳のメリットについてお悩みの方の力になっていれば幸いです。
Ahneでは、専門知識のある療育作業療法士による個別相談や、発達障害や療育についての講義型学習、今日からできるおうち療育のご提案なども行っております。
もちろん、今日お話ししたような、療育手帳についてのご相談・お悩みにもお答えしています!
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最後までご覧いただきありがとうございました!
【この記事を監修した人】
かいと
Ahne代表。療育作業療法士。
こころの問題についての知識も豊富で、「心理×作業療法」の組み合わせで心身の両面を支援できることが強み。様々な療育現場での支援経験アリ。
【この記事を編集した人】
リル
Ahneライター。元書籍編集者。
note記事のほか、Ahneオリジナルの教科書を鋭意制作中。