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激震!エンジンブロー!

エピソード34

令和4年2月

ロガーでキャブセッティングを行い、パワーチェックの予約をショップに入れた後、ブローバイのワンウェイバルブを掃除しようとしてホースを抜いた瞬間、激震が走りました!

乳化したオイルで塞がってます
水が回った証拠です
やばっ!
っと思いすぐオイルを抜きました

カフェオレまでは行ってませんが明らかに水が回ってるし、金属箔が気になります
異変は無く、絶好調だったので被害は少ないはずです


キャップを開けて覗いて見ると水の減り方が少ないので、ひょっとして結露が乳化?
と思って圧を掛けてリークチェックしようとしたらチャックからのエアー漏れでテスターが使い物になりません

なんだか負の連鎖にハマったような気がして来ました
なんか悪い行いしたかな?
思い当たる節といえばエンジンの仕様はそのままで寒い時期にパワーチェックして記録更新しようとスケベ根性出したぐらいです(笑)


テスターを借りて来ました
さすがスナップオン!と言うか使えるのが普通です
圧を掛けて明日まで放置します
決して酒を飲みたいからでは有りません

明らかな圧力低下は有りませんでしたが、もちろん全バラです

エンジンを下ろしてどんどんバラして行きます
まずヘッドを下ろして点検です
3番がちょっと薄いようです

ここでやらかしました
ルーペを使い、ヘッドガスケットが抜けてないか、ヘッド,デッキ,ガスケットを入念に見ました
ガスケットの抜けが無い事を確認した後にZRXにはシリンダーからヘッドへオイルラインが無い事を思い出しました
かなり動転していたようです(笑)

シリンダーを抜いてオイルパンやカバー類を外して見るとこれは結露ではないのか?
と少し思いました

しかし金属箔をほってはおけません

次に疑ったのはウォーターポンプです
1ヶ月前にワンオフラジエターに交換時、エア抜きのニップルが折れて逆タップ失敗して割れたので予備エンジンの中古ウオポンを使ったので軸のシールから水が侵入したのでは?
目に見えるシールの破損やベアリングのガタは無し、圧力が掛かると少しずつ抜けるのか?
取り敢えず新品注文、疑わしきは罰せよです

しかし、犯人探しと被害状況確認は続きます
トラブルシューティングが素早く正確に出来ると言うのも優れたメカニックのスキルの一つです

次は腰下です
親子メタル、ジャーナル全て綺麗です
写真の子メタルは写真うつりのせいで少し荒れてるようにも見えますが実際は他のメタルも含め全て綺麗でした
ミッション関係も問題有りません


シリンダーを抜いた時にベースガスケットの表面のコーティングが熱で溶けてかなりはみ出ていました
メタルが綺麗だった事を考えるとオイルに混ざってた金属箔はこれだと判断
7枚重ねてるからかなりの量です
要対策です
次回は1枚でいけるようにピストンか燃焼室を調整するかガスケットのブロック面以外を全て剥離するか考えます

そしていよいよ原因が見つかります

シリンダーにクラックが見つかりました
普通は前後方向に入るのに3番シリンダーの横側、矢印の部分です
普通とは違う場所です
ここから水が回っていたようです
強度不足だと思うんですが、クラックの始まり部分は何か異物が噛んだようにも見えます

普通は矢印側がダメージを受ける


作ったライナーの厚みは1.5mmです
ライナーの回りを支える部分の肉厚は4mm程です
両方ともやばい値です
こっちを優先するとあっちが、あっちを優先するとこっちが状態です

これは根本的に仕様の変更を考えねばならないようです



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