春じゃがの芽かぎ 裏技?試してみる
(2023年3月27日)
春の雨と4月中旬並みの陽気を繰り返し、草花が一気に目覚め始めた。1月下旬に植えたじゃがいもが、3月初旬にはマルチシートを押し上げ始める。ふくらんだシートを破ってやると、いくつもの芽が顔を出す。もやしのよう。1週間ほど太陽光を浴びると、日に日に鮮やかな緑色を帯び、すくすくと育つ。
大きな芋の収穫に必須「芽かぎ」
ただ、これを放置していては、良質のじゃがいもは収穫できない。発芽したものの中から元気な芽を2~3本残し、土寄せをする「芽かぎ」の作業が必須。そうしないと、小さなじゃがいもばかりになってしまうのだ。 左手で残す芽を抑え、細い芽からゆっくりと引き抜いていく。元気な芽が多く、どれを残そうか、と迷うことも。3本に仕立て、根元に土を寄せてやる。こうしておくと、浅いところにできたじゃがいもに太陽光が当たって変色することを防ぐことができる。
ネットで発見!裏技を実践
抜き取った芽。以前は集めて捨てていたのだが、「春じゃがを1.5倍収穫する裏技」をネットで発見した。 農業大学校の入門塾と支援塾にそれぞれ1年ずつ通い、野菜栽培の基本を学んだ。土壌、肥料、病害虫、農薬、農業機械、農業経営、農産物の販売など、農業を実践する上でベースとなる知識と経験は身に付けられた。一方で、野菜作りは、一本道ではない。基本があって、そこから様々な栽培技術が開発され、進化している。
ネットで情報収集 便利な時代に
昔の話。戦後すぐのころ、祖母が野菜作りを始めようと、近所の農家に栽培方法を教えてほしいと頼んだが、「教えない」と断られたそうだ。各家庭に伝わるノウハウと経験が何より貴重だったのだろう。時代は変わった。農業従事者の減少と高齢化、農山村の荒廃が進む。農業技術をオープンにし、新規就農をサポートする時代。さらに、ネット上には、栽培技術に関する情報があふれている。便利な時代になったよ、と彼岸の墓参で祖母に伝えようか(笑)。
堅い話になってしまったが、要は、ネットで見た裏技を実践してみたということ。私のバイブルになってくれているのが「塚原農園」さんのYoutube。作物ごとに、その時期に実施すべき作業や、テクニックを丁寧に教えてくれる。
1月末に植えた春じゃがいも。せっかく植えつけたのに、芽が出なかったところがちらほら。そこに、抜き取った芽のうち、太く、根もしっかり残っているものを2~3本植えてみた。これが、生き付くかどうか。「試験栽培」に挑戦だ。
(あぐりげんき通信)