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Step 11:人が最優先!「アジャイル」が掲げる第1の価値

【アジャイル宣言編:4つの価値と12の原則】 / Step 11:人が最優先!「アジャイル」が掲げる第1の価値 ←いまここ

この記事で学ぶこと

「アジャイルソフトウェア開発宣言」で示されている「4つの価値」の、最初の1つ、「個人と対話」について、詳しく学びます。「プロセスやツールよりも、個人と対話を重視する」とは、一体どういうことなのでしょうか?この章を読めば、その真意が理解でき、「人」を大切にするアジャイルの考え方が、あなたの仕事に、そして人生に、大きなヒントを与えてくれるでしょう。

この記事って要はこういう話

アジャイルでは、何よりも「人」を大切にします。プロセスやツールは、あくまでも「人」を支援するためのもの。この章を読めば、アジャイルが「人」を最優先に考える理由がわかり、あなたの仕事に対する考え方も、変わるかもしれません。

「アジャイルソフトウェア開発宣言」の「4つの価値」とは?

Step 10では、「アジャイルソフトウェア開発宣言」が生まれた背景、そして、そこに込められた想いについて学びましたね。

「アジャイルソフトウェア開発宣言」には、変化の激しい現代社会において、顧客にとって本当に価値のあるソフトウェアを、迅速かつ柔軟に開発するための指針、つまり「4つの価値」と「12の原則」が示されているのでした。

この「4つの価値」を理解することは、アジャイルの本質を理解する上で、非常に重要です。

「4つの価値」:アジャイルの基本姿勢

「アジャイルソフトウェア開発宣言」では、「4つの価値」が、以下のように示されています。

  • プロセスやツールよりも、個人と対話を

  • 包括的なドキュメントよりも、動くソフトウェアを

  • 契約交渉よりも、顧客との協働を

  • 計画に従うことよりも、変化への対応を

これらは、「アジャイル」の基本姿勢を表しています。つまり、「アジャイル」とは、このような考え方を大切にしながら、仕事を進めていく、ということを意味しているのです。

そして、これらの「4つの価値」は、「よりも」という表現で、左側よりも、右側を重視する、ということを表しています。

つまり、「アジャイル」では、

  • プロセスやツール よりも、個人と対話 を大事にします。

  • 包括的なドキュメント よりも、動くソフトウェア を大事にします。

  • 契約交渉 よりも、顧客との協働 を大事にします。

  • 計画に従うこと よりも、変化への対応 を大事にします。

ということなのです。

「4つの価値」の一番目:「個人と対話」を重視する理由

では、なぜ「アジャイル」では、「プロセスやツールよりも、個人と対話を」重視するのでしょうか?

それは、「アジャイル」が、何よりも「人」を大切にしているからです。

ソフトウェア開発は、人が行うものです。どんなに優れたプロセスやツールがあったとしても、それを使うのは、最終的には、人なのです。

「アジャイル」では、ソフトウェア開発に携わる、一人ひとりの個性や能力、そして、人と人とのコミュニケーションを、何よりも重視します。

例えば、従来の開発手法(ウォーターフォール型など)では、最初に詳細な計画を立て、その計画に従って、作業を進めます。そのため、開発の途中で、メンバー同士が、密にコミュニケーションを取る機会は、あまり多くありませんでした。

しかし、「アジャイル」では、チームメンバー同士が、日々、密接にコミュニケーションを取りながら、協力して開発を進めていきます。

なぜなら、メンバー同士が、積極的に対話し、意見を交換し合うことで、より良いアイデアが生まれ、より良いソフトウェアを開発できる、と信じているからです。

「個人と対話」を重視する、具体的な方法

では、「アジャイル」では、「個人と対話」を重視するために、具体的にどのような方法を、取っているのでしょうか?

例えば、「アジャイル」の代表的なフレームワークである「スクラム」では、以下のような方法で、「個人と対話」を促進しています。

  • デイリースクラム: 毎朝15分程度のミーティングを行い、進捗状況や課題を共有します。

  • スプリントプランニング: スプリント(短い開発期間)の開始時に、チーム全員で、スプリントの目標と計画を話し合います。

  • スプリントレビュー: スプリントの最後に、成果物を顧客にデモンストレーションし、フィードバックを得ます。

  • スプリントレトロスペクティブ: スプリントの最後に、チームで、自分たちの仕事の進め方を振り返り、改善点を話し合います。

これらの活動を通して、チームメンバー同士のコミュニケーションが活性化され、より良いソフトウェアの開発に繋がっていくのです。

まとめ:「アジャイル」は、「人」を最優先にする

「アジャイル」が掲げる、第1の価値「個人と対話」について、詳しく見てきました。

「プロセスやツールよりも、個人と対話を」

最初は、「人って、そんなに大事なの?」と、半信半疑だったかもしれません。しかし、この記事を読んで、「アジャイル」が、何よりも「人」を大切にしている理由が、少しずつ、わかってきたのではないでしょうか?

プロセスやツールは、もちろん大事です。しかし、それらはあくまでも、「人」を支援するためのもの。「アジャイル」では、ソフトウェア開発に携わる、一人ひとりの個性や能力、そして、人と人とのコミュニケーションを、何よりも重視します。

なぜなら、メンバー同士が、積極的に対話し、意見を交換し合うことで、より良いアイデアが生まれ、より良いソフトウェアを開発できる、と信じているからです。そして、それこそが、変化の激しい現代社会で、顧客にとって本当に価値のあるソフトウェアを、迅速かつ柔軟に開発するための、最善の方法であると、「アジャイル」は考えているのです。

もしかしたら、あなたも「…ちょっと、わかる気がしてきたかも」と、思い始めているのではないでしょうか?その感覚、とても大切です。

「アジャイル」は、あなたの仕事に対する考え方を、そして、あなた自身の働き方を、大きく変える可能性を秘めています。

さあ、次のステップでは、「アジャイル」が掲げる、第2の価値「動くソフトウェア」について、詳しく見ていきましょう!

理解度チェック

Q1. 「アジャイルソフトウェア開発宣言」で示されている「4つの価値」のうち、最初のものは、次のうちどれでしょう?

  1. 包括的なドキュメントよりも、動くソフトウェアを

  2. プロセスやツールよりも、個人と対話を

  3. 契約交渉よりも、顧客との協働を

Q2. 「アジャイル」が、「個人と対話」を重視する理由は、次のうちどれでしょう?

  1. ソフトウェア開発は、人が行うものだから

  2. プロセスやツールは、重要ではないから

  3. 顧客との協働が、難しいから

Q3. 「アジャイル」で、「個人と対話」を促進するための、具体的な方法の例として、最も適切なものは次のうちどれでしょう?

  1. ウォーターフォール型開発

  2. スクラム

  3. 秘密主義

解答
A1. 2. プロセスやツールよりも、個人と対話を

A2. 1. ソフトウェア開発は、人が行うものだから

A3. 2. スクラム

全問正解できましたか?間違えてしまった方は、もう一度記事を読み返してみてくださいね!

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