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Step 29:これで完璧!「アジャイル」4つの価値と12の指針

【アジャイル宣言編:4つの価値と12の原則】 / Step 29:これで完璧!「アジャイル」4つの価値と12の指針 ←いまここ

この記事で学ぶこと

この章では、これまで学んできた「アジャイルソフトウェア開発宣言」の「4つの価値」と「12の原則」について、総まとめを行います。アジャイルの基本姿勢である「4つの価値」、そして、具体的な行動指針である「12の原則」、その両方を、改めて確認することで、アジャイルの本質を、より深く理解することができるでしょう!

この記事って要はこういう話

「4つの価値」と「12の原則」は、アジャイルの「核」となる、最も重要な考え方です。この章を読めば、「4つの価値」と「12の原則」を、総括的に理解し、アジャイルを実践するための、確固たる土台を、築くことができます。

「アジャイルソフトウェア開発宣言」とは?
Step 10では、「アジャイルソフトウェア開発宣言」が生まれた背景について学びましたね。

従来のソフトウェア開発手法に限界を感じた、17人の、当時、先進的なソフトウェア開発手法を実践していた、名だたるエンジニアたちが、アメリカ・ユタ州のスノーバードに集結し、徹底的な議論の末、2001年に「アジャイルソフトウェア開発宣言」を、世に送り出しました。

この宣言には、変化の激しい現代社会において、顧客にとって本当に価値のあるソフトウェアを、迅速かつ柔軟に開発するための指針、つまり、「4つの価値」と「12の原則」が示されているのでしたね。

「4つの価値」:アジャイルの基本姿勢

まず、「アジャイルソフトウェア開発宣言」で示されている、「4つの価値」について、振り返ってみましょう。

重視するものプロセスやツールよりも個人と対話包括的なドキュメントよりも動くソフトウェア契約交渉よりも顧客との協働計画に従うことよりも変化への対応

「4つの価値」は、「アジャイル」の基本姿勢を表しています。そして、「よりも」という表現で、左側よりも、右側を重視する、ということを表しているのでしたね。

つまり、「アジャイル」では、

  • プロセスやツール よりも、個人と対話 を大事にします。

  • 包括的なドキュメント よりも、動くソフトウェア を大事にします。

  • 契約交渉 よりも、顧客との協働 を大事にします。

  • 計画に従うこと よりも、変化への対応 を大事にします。

ということですね。

これらの価値は、それぞれ独立したものではなく、相互に関連し合っています。そして、これら「4つの価値」を実践することで、変化の激しい現代社会において、顧客にとって本当に価値のあるソフトウェアを、迅速かつ柔軟に開発することができるのです。

「12の原則」:アジャイル実践の「虎の巻」

次に、「アジャイルソフトウェア開発宣言」で示されている、「12の原則」について、振り返ってみましょう。「12の原則」は、「4つの価値」を実現するための、より具体的な行動指針、「アジャイル」を実践するための「虎の巻」とも言えるものでしたね。

以下、再度、「12の原則」を列挙します。

  1. 顧客満足を最優先し、価値のあるソフトウェアを早く継続的に提供します。

  2. 要求の変更はたとえ開発の後期であっても歓迎します。変化を味方につけることによって、お客様の競争力を引き上げます。

  3. 動くソフトウェアを、2-3週間から2-3ヶ月というできるだけ短い時間間隔でリリースします。

  4. ビジネス側の人と開発者は、プロジェクトを通して日々一緒に働かなければなりません。

  5. 意欲に満ちた人々を集めてプロジェクトを構成します。環境と支援を与え仕事が無事終わるまで彼らを信頼します。

  6. 情報を伝えるもっとも効率的で効果的な方法はフェイス トゥ フェイスで話をすることです。

  7. 動くソフトウェアこそが進捗の最も重要な尺度です。

  8. アジャイル・プロセスは持続可能な開発を促進します。一定のペースを継続的に維持できるようにしなければなりません。

  9. 技術的卓越性と優れた設計に対する不断の注意が機敏さを高めます。

  10. シンプルさ(ムダなく作れる量を最大限にすること)が本質です。

  11. 最良のアーキテクチャ・要求・設計は、自己組織的なチームから生み出されます。

  12. チームがもっと効率を高めることができるかを定期的に振り返り、それに基づいて自分たちのやり方を最適に調整します。

これらの原則を、日々の仕事の中で、常に意識し、実践することで、あなた、そして、あなたのチームは、真の「アジャイル」へと、近づいていくことができるでしょう。

「4つの価値」と「12の原則」を、血肉化しよう!

ここまで、「アジャイルソフトウェア開発宣言」の「4つの価値」と「12の原則」について、詳しく見てきました。そして、今回が、「アジャイル宣言編」の最終回となります。

「4つの価値」と「12の原則」は、「アジャイル」の「核」となる、最も重要な考え方です。これらを、しっかりと理解し、実践することで、「アジャイル」を、あなたの仕事に、効果的に取り入れることができるでしょう。

しかし、「4つの価値」と「12の原則」は、一度読んだだけで、すぐに理解し、実践できるような、簡単なものではありません。何度も繰り返し読み込み、自分自身の仕事に照らし合わせて、考え、実践していく中で、少しずつ、血肉化していくものなのです。

ぜひ、この「アジャイル宣言編」を、何度も読み返し、「4つの価値」と「12の原則」を、あなたの仕事の、羅針盤としてください。

理解度チェック

Q1. 「アジャイルソフトウェア開発宣言」で示されている「4つの価値」として、適切なものを、全て選んでください。

  1. プロセスやツールよりも、個人と対話を

  2. 包括的なドキュメントよりも、動くソフトウェアを

  3. 契約交渉よりも、顧客との協働を

  4. 計画に従うことよりも、変化への対応を

  5. 上記の全て

Q2. 「アジャイルソフトウェア開発宣言」の「12の原則」として、適切なものを、全て選んでください。

  1. 顧客満足を最優先し、価値のあるソフトウェアを早く継続的に提供します。

  2. 要求の変更はたとえ開発の後期であっても歓迎します。

  3. 動くソフトウェアを、2-3週間から2-3ヶ月というできるだけ短い時間間隔でリリースします。

  4. ビジネス側の人と開発者は、プロジェクトを通して日々一緒に働かなければなりません。

  5. 上記の全て

Q3. 「4つの価値」と「12の原則」を、理解し、実践することで、どのような効果が期待できるでしょうか?

  1. どんなプロジェクトでも、必ず成功する

  2. 「アジャイル」を、効果的に実践できるようになる

  3. 上司から、高く評価される

解答
A1. 5. 上記の全て

A2. 5. 上記の全て

A3. 2. 「アジャイル」を、効果的に実践できるようになる

全問正解できましたか?間違えてしまった方は、もう一度、Step 10から、記事を読み返してみてくださいね!

まとめ
この記事では、「アジャイルソフトウェア開発宣言」の「4つの価値」と「12の原則」について、総まとめを行いました。「4つの価値」と「12の原則」は、「アジャイル」の「核」となる、最も重要な考え方です。これらを、しっかりと理解し、実践することで、「アジャイル」を、あなたの仕事に、効果的に取り入れることができるでしょう!

さあ、次のステップでは、アジャイルを実践する代表的なフレームワーク、「スクラム」について詳しく見ていきましょう!

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