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Step 2:それ本当?「アジャイル」のよくある誤解を解き明かす!
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この記事で学ぶこと
「アジャイル」って、何だか「速く作る」だけでしょ?「計画を立てない」んでしょ?「特効薬」なんでしょ?…実は、それ、全部誤解なんです!この記事では、「アジャイル」について、多くの人が抱えている、代表的な3つの誤解を解き明かし、「アジャイル」の本当の姿をお見せします!
この記事って要はこういう話
「アジャイル」へのよくある誤解を解消し、「アジャイル」の正しい姿を理解するための記事です。
「アジャイル」=「とにかく速く」? それ、誤解です!
Step 1では、「アジャイル」が、お料理や旅行のように、柔軟に、臨機応変に仕事を進めるための考え方、やり方であることを学びましたね。覚えていますか?
「アジャイル」と聞くと、「とにかく速く作る」「スピード重視」というイメージを持つ方が多いようです。運動会のかけっこみたいに「速く、速く、とにかく急ぐ!」みたいに思われがちです。確かに、アジャイルでは「素早く」「素早く」と、この「速さ」が重要視されています。しかし、これはただ単に「急いで作る」ことだけが「アジャイル」の「速さ」ではありません。
では、この「アジャイル」における「速さ」とは一体何でしょう?それは、お客さんにとって本当に嬉しいもの、価値のあるものを、なるべく早く届ける、ということです。さらに、途中で起こるかもしれない、様々な変化に素早く対応できる。これが「アジャイル」における「速さ」なのです。ただやみくもに「速さ」「速さ」と急いだ結果、肝心のお客さんが「別にこれは欲しくなかったな…」となってしまっては、意味がありませんよね。
「アジャイル」=「計画を立てない」? いいえ、違います!
「アジャイル」は、計画を立てずに、行き当たりばったりで、その場のノリで、進めるんでしょ?というイメージを持たれることも少なくありません。実はこれも、よくある誤解なのです!
確かに、アジャイルでは、従来のように、最初に全ての計画をガチガチに決めてしまうことはしません。しかし、それは、計画を立てないということでは、決してありません。アジャイルでは、短い期間でできる小さな単位で、計画を立てます。そして、実際にやってみて、それを評価・改善して、また計画を立てて…というサイクルを繰り返します。「まずやってみて、その結果をふまえて、柔軟に修正していく」というイメージです。
例えば、長期休暇の旅行で考えてみましょう。最初から、全日、分刻みのスケジュールで、観光地からレストラン、宿泊場所、移動手段…全てをガチガチに決めてしまったら、どうでしょう?「明日は、9時にホテルを出発して、〇〇行きのバスに乗って、〇〇で降りて、12時に〇〇レストランでランチ…」こんな具合です。もちろん、計画通りに進めば、効率的かもしれません。しかし、途中で「あそこの観光地が、思ったよりつまらなかったな…」「あそこのレストラン、実は定休日だった!」なんてことも、起こりえます。
従来型では、このように、後から変更するのが難しいですが、「アジャイル」的な考え方では、もっと柔軟に考えます。「明日は、〇〇方面に行く」だけ決めて、あとは、その時の気分や状況に合わせて、臨機応変に、柔軟に、決めていく。このようなイメージです。「アジャイル」では、まず大枠の計画は立てますが、状況に合わせて柔軟に変更していくため、このような進め方をするのです。
「アジャイル」=「銀の弾丸」? 残念、そうではありません!
「アジャイルを導入すれば、全ての問題が解決する!」「アジャイルって、すごい!」そう思っている人も、いるかもしれません。でも、残念ながら、アジャイルは何でも解決できる、魔法のような「特効薬」ではないのです。「どんな問題も一発で解決する、魔法のような特効薬」のことを、「銀の弾丸」と呼んだりすることがあります。アジャイルは、この「銀の弾丸」ではないのです。
なぜなら、プロジェクトの内容や、組織の文化によっては、アジャイルが合わない場合だってあるからです。例えば、厳密な仕様とスケジュールが求められる、規模の大きなシステム開発では、従来型の開発手法の方が適しているかもしれません。「アジャイル」を導入すれば、あなたの仕事の効率が100%向上する!、あなたのチームが絶対にうまくいく!とは、言い切れないのです。大切なのは、「アジャイル」を正しく理解し、自分たちの状況に合わせて、適切に活用することなのです。
理解度チェック
さて、ここまでの内容を理解できたか、簡単なクイズで確認してみましょう!
Q1. 「アジャイル」における「速さ」とは、どういう意味でしょうか?
とにかく、急いで、速く作ること
お客さんが本当に喜んでくれるものを、なるべく早く届け、変化にも素早く対応すること
開発のスピードが、新幹線よりも速いこと
Q2. 「アジャイル」では、計画をどのように立てるでしょうか?
全く計画を立てずに、行き当たりばったりで進める
最初に全ての計画をガチガチに決めて、変更は一切しない
短い期間でできる小さな単位で計画を立てて、柔軟に修正していく
Q3. 「アジャイル」は、何でも解決できる「銀の弾丸」と言えるでしょうか?
言える
言えない
時と場合による
解答
A1. 2. お客さんが本当に喜んでくれるものを、なるべく早く届け、変化にも素早く対応すること
A2. 3. 短い期間でできる小さな単位で計画を立てて、柔軟に修正していく
A3. 2. 言えない
全問正解できましたか?間違えてしまった方は、もう一度記事を読み返してみてくださいね!
まとめ
「アジャイル」は、ただ「速く作る」ことでも、「計画を立てない」ことでも、「万能な特効薬」でもありません。よくある、この3つの誤解を、この機会に、ぜひ解消しておきましょう。「アジャイル」を正しく理解し、適切に活用することが重要なのです。今回の学びを通して、「アジャイル」への誤解が、少しでも解消されたら嬉しいです!さあ、次のステップでは、「アジャイル」流の仕事術と、従来型の仕事術の違いについて、一緒に考えてみましょう!
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