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お酒をやめてみて半年、今の生活。#挑戦してよかった
気がついたら、今年三月末にお酒をやめて以来、半年経っていた。改めて考えてみる。三十年近く、毎晩毎晩深酒をしていた人生の間は、お酒がない生活なんて私が私じゃなくなると思っていた。お酒は私を裏切らないし、とにかく緊張しがちな毎日をほぐすのはお酒だった。しかし、体調が悪くなって、記憶がところどころ飛ぶようになって、何より更年期障害がひどくて、無理やりやめてみたのだった。
朝の体調は、びっくりするぐらい楽になった。しかし、「飲まない」ことが辛くて辛くて、日中歯を食いしばっていたり、朝から晩までお茶や炭酸水を口にしながら、お酒のことばかり考えていた。
きっかけになったのは、ワインセラーを購入したこと。飲まないのにワインセラーって何?という感じだが、「いつか飲む時のために」と、熟成前の新しいワインを購入することは、とにかく「飲めない焦燥感」を宥めるのに有効だった。飲まないけど、いずれ飲む美味しいワインがあるということは未来への希望?のようだった。そして何より、どうしても飲みたくなっても、今開けられないワインばかり、となると、なぜか「じゃあしょうがない。」と、納得できた。
熱海の友人宅へ行ったのに、飲まなかった。お寿司屋さんに行ったのに、飲まなかった。北海道に旅行に行ったのに、飲まなかった。という体験をしていくと、何か自分がものすごく「できる!」子になったようで、とても嬉しかった。そして、そう言った経験を積むことで、だんだんお酒がない生活が辛くなくなってきた。
七月に一度、やめて以来初めて「いいワインといいシャンパン」を飲んだ時、それからまた怒涛のように飲み始めるのかと思ったけれど、翌日は「昨日は美味しかったな〜」だけで、またノンアル生活に戻ることができた。
医者に飲むのを止められたわけでもない私の最大のチャレンジは、「お酒をコントロールする」ことだった。今は10日から週に一度のペースで「よいお酒」だけ、自分に許している。でも、翌日は「昨日飲んだからもう今日はいいや」という気持ち。「昨日飲んじゃったからもう毎日飲んじゃおう!」とはならない。
ノンアルのビールやシードルは、食事ともよく合って、それで十分な気持ちになっている。安価なお酒を流し込んでも、辛くなるばかりだということがよくわかった。
私は若い頃に摂食障害もしているし、ここ十五年以上、抗うつ剤も飲んでいて、そんな中で毎日深酒をしていて、ほとんどアルコール依存症とは紙一重だった。そういう気質なのだろう。しかし断酒をしたことで、私の何にそういった傾向が影響しているのかがよく分かった。今だったら、まぁいわゆる毒親育ちで、不機嫌でわがままな親の機嫌をとって、家の中をなんとかして明るくすることとが使命だった幼い頃の私に、心から「もういいんだよ、お疲れ様だったね」と言ってあげることができる。本当にお疲れ様。
お酒を飲まなくなったら、朝が非常に早くなり、前日飲まなかったご褒美のために購入したコールドプレスジューサーでフルーツジュースを作り、たっぷり朝ごはんを食べた後、ヨガをしている。ヨガは毎朝たった20分なのに、3ヶ月経ってみたら4キロ痩せていた。断酒からヨガを始めて、体が多少なりとも強くなった感じがする。
来年、自宅でワインサロンをオープンする。今絶賛準備中。私が飲まずに、お客様にワインを飲んでいただくサロンだ。ホームパーティーをしてもいつも最後は酔っ払っていた私は、いつかはホステスに徹しておもてなしをするのが夢だった。二十五年も前に取ったソムリエの資格が、今頃役に立つとは思わなかった。しかも私は飲まずに!とても楽しみ。今までの人生で、一番楽しい仕事になりそう。ワクワクしている。